見出し画像

島日記 お屠蘇をいただく

謹賀新年。
お正月に、お屠蘇の風習はもうないのかもしれないが、私はお屠蘇がなければお正月ではないくらいに思っている。

福岡では年末に、酒屋が屠蘇散を持ってきた。
薬局にもあった。
島に来て初めての年末に薬局を訪ねまわったがひとつもなかった。
神事でも焼酎が使われるのだから当然のことだろう。
それ以来屠蘇散はじぶんで作っている。

邪気を払う縁起物の薬草酒を屠蘇という。
中国、唐の時代にはじまるが現代ではその風習はなくなり、日本には残っているようだ。

大量に飲むものではないから、その時にある数種のスパイスやハーブを日本酒に漬け込むだけである。
本みりんを使ってもよい。

今年は、ショウガ、クローブ、カルダモン、ミカンの皮、クコ、ブラックペッパーを入れた。

家長からの新年の挨拶の後、順にいただく屠蘇が、初めてじぶんにまわってきた時は、緊張した記憶がある。
新年の食卓の長閑で明るい雰囲気は、もう思い出の彼方だが、こうして書いていると蘇ってくる。

今朝は、家の下の海岸に初日の出を撮りに行った。
海に映える初年ひかりを期待したが、染まった空を見るだけだった。
位置的に、日の入りは見えるが日の出は見えないことを忘れていた。
それでも新年の朝焼けが撮れてよかった。

ひとりだと昨日と何もかわらない朝だが、区切りは大切だ、気持ちを新たにし、また1日いちにちを生きていこう。
noteの皆さま、今年もどうぞよろしくお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?