島日記 ハードボイルド
原尞逝く。
早川書房の本ばかり読んでいた時期があった。
ミステリマガジンはまだあるのだろうか。
チャンドラーを彷彿とさせる探偵沢崎シリーズの作家、原尞が先日亡くなった。
サガン鳥栖のある佐賀の鳥栖出身のジャズピアニストで直木賞作家だ。
今はピンとこないだろうがショートピースの両切りが似合う雰囲気をまとっていた。
ハードボイルドでも、沢崎はフイリップマーロウ系統の探偵だ。
長編は五作と寡作だが、魅力的な探偵に会いたくて待ち遠しい思いをした人が多い。
よく似た作家だと思う藤原伊織ももういない。
最近は推理小説、探偵小説はあまり読まないが、図書室にあるので追悼のため、今日から掃除に行くので借りてこよう。
ハードボイルドは都会の片隅が似合う。
しかし、マーロウや沢崎探偵が森の中で生活しているのも面白いかと思う。
ストイックな、非情な性格は、あるいは大都会の掃き溜めよりも似合うかもしれない。
掃除の帰りに炭酸を買ってきた。
月桃の実を一つ入れて飲む。
ハードボイルドというより、ハードフレイバー、うーんいい香り。
お漬物が合いそうなので、味噌漬けタクアン、ハードボイルド卵など用意する。
マティーニをイメージし、オリーブも。
原尞はイメージと違ってお酒は飲めなかったようだが、長いお別れに一献。
ニゲラが咲いたよと連絡があり朝寄った。
私の庭は今年はない、秋には必ず種蒔きしよう。
「さよならをいうのは少し死ぬことだ」マーロウ
今日もお付き合いくださってありがとうございます。
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