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島日記 一里塚
一里塚とは江戸時代の初めに作られた道標、道しるべのことである。
主要街道を日本橋を起点に、一里(約4Km)ごと土を盛り上げた塚を設置した。
側に榎などの木を植えて日陰を作り、旅人が一休みできる場所であった。
「門松や冥土の旅の一里塚 めでたくもありめでたくもなし」
一休禅師の句は、門松を一里塚に例えている。
正月が来るたびにに死に近づいているのにと、浮かれている人を皮肉った句だ。
竹の竿に先に骸骨をつけて京の町を練り歩いたというエピソードさえある。
読んでいる「武士の娘」の中に
「この日は私の生涯の一里塚のひとつになりました」
という文章を見つけ、こういう使いかたもあるのかと感心した。
この場合は重要な局面のような意味だと思う。
作者が子供の頃、柳行李いっぱいの英文学の翻訳本を、父親の上京土産にもらった時のことを一里塚と表現している。
この少女も更科日記の少女と同じように知らない世界の物語や詩を貪るように読む。
小説ならば伏線になるのだが、現実の出来事だ。
先入観で、英語もできずに結婚のために渡米し、苦労を重ねた女性の一生だと思っていたが、女学校で英語を学んだ明治のエリート女性の手記だった。
着物姿で、ひとりで客船に乗っている場面まで読んだ。
私もワクワクしている。
誰でも、生涯において幾つもそういう一里塚があるだろう。
分岐点であったり、休憩が必要な時だったり、前兆のようなものだったりする。
後に、ああ、あの時がそうだったのだと思うことがあるのだ。
この歳になっても、まだこの先に一里塚があるかもしれない。
朝noteを開いたが何も書けないので、諦めて本を読み始めた。
すると前述の文章が目にとまり、今日も書くことができた。
めでたし。
やっと雨が上がり曇り空になるが、暑くて暑くて、身体が慣れずにいる。
こういう日は流し虫がやってきそうな予感がする。
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万願寺もインゲンも初物
今日もお付き合いくださってありがとうございます。