「くじらびと」
早朝からセミとトンボの共演、競演、饗宴、狂宴が始まっていた。
せわしく途切れず鳴き続けるセミと、素早く直線に飛び回っている虫たちよ、一期は夢ぞただ狂え。
写真家、石川梵監督のドキュメンタリー「くじらびと」を観た。
インドネシア、レンバダ島、マレイラ村、農作物の全くできない海の村で、400年間捕鯨で暮らす人びとを追っている。
感想などというよりも、観なければわからない秀作だ。
クジラ保護団体の人にも是非観てもらいたいとおもう。
長老の話やナレーション、全部メモしたいほど染み入る言葉ばかりだ。
クジラは死に絶えるとき、目をとじるらしい。
お互いに生きるため戦う、この映画を撮る最中でも、若いラマファ(モリを突く人)が綱に絡まり死んで、遺体も見つからなかった。
映画はその青年に捧ぐとしている。
2年間にわたりクラウドファンディングで資金を募り完成したドキュメンタリーだ。
エンドロールはいつもはしっかり見ないのだが、最後のスペシャルサンクス(おそらく寄付してくれた人たち)の大勢の名前までしっかり見てしまった。
むかしの日本でも同じような状況だったろうが、船はもちろん綱からモリまで手作りの捕鯨が、現在まで続いているのは驚きだ。
アニミズムとおもったが、カトリックを敬虔に信仰しているのは意外だった。
それから、波打ち際スレスレに家があるので、津波が来たらどうするのだろう。
「世界でいちばん美しい村」も石川梵監督作品だ。
ネパールの村の復興ドキュメンタリーのようだ。
島にも春ごろクジラがやって来る。
「クジラの息つぎをみた」という記事を書いたのでよろしければ。
数少ない庭の花たちをズームで撮った。
ちょっとピンボケ。
今日も読んでくださってありがとうございます。
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