島日記 瑠璃色の草花
先日、珍しい野生のランが咲いていたよと写真がきたがピンボケだったので、探しに行った。
ランは見つけられなかったが、ルリハコベの群生を見つけて思わず奇声をあげる。
海岸に降りる道にあり、瑠璃色の小さな花は控えめにめだっていた。
自分は喜んでいるのに人には知られたくないなと思ってしまう。
ランにしかり、ユリにしかり野生の植物はますます希少になっている。
固有の植物を根こそぎ掘っていく心ないひとがいる。(ルリハコベは外来種だ)
先頃も保護植物を荒らしていったニュースを読んだ。
花盗人は許されるというがそれは狂言の中のことである。
ルリハコベはサクラソウ科なので花のようすはサクラソウに似ている。
葉はハコベのようだ。
アカバナ(赤花)ルリハコベもあるようだが見たことがない。
小笠原諸島はアカバナルリハコベだけ生息していると聞く。
瑠璃色は濃い鮮やかな青。
瑠璃はもともと仏教七宝の一つで神聖視されていた宝石だ。
正倉院にもガラスの杯が収められている。
洋名はラピスラズリ、ペルシャで産出され、中国を経て日本に伝わった貴重な鉱物である。
そんな神聖な名前をつけられたルリハコベ。
雑草だが弱々しく見える。
毎年見にいける場所が一つ増えて嬉しい。
今日もお付き合いくださってありがとうございます。