珈琲
「こんなに苦しかったっけ」
静かな部屋に響く私の声
気を抜けば頭の中で反芻されるその言葉
声に出すとよりはっきりと自覚する
珈琲みたいに甘味を入れられたら良いのに
ブラックだったりミルクだったり
気まぐれに味が変わるその珈琲
最近はずっとブラックだ
それも酷くニガイ
甘味を与えるのも、ニガくするのも貴方だけ
こんなに苦しいなら先に言ってよ
珈琲を飲まなかった私にとって苦味の良さなんて分かんないし、知る気もないのに
貴方が淹れる珈琲を飲まなきゃ良かった
もう誰の珈琲も飲みたくない
貴方の淹れた珈琲の後味を味わうのも嫌だ
・・・
お疲れ様です。
東京で学生をしている森野です。
今回は恋心を珈琲に例えてみました。
いやー、本当に。
誰かを好きになるってこんなに苦しかったんですか?
何かもっと楽しくて、甘くて、幸せなものだと思ってました。
ただの片想いごときでこんなに苦しくなるだなんて私に恋愛は向いてないです。
“誰かに恋をする”感情を切り落とすことができたらきっと生きやすいんだろうなあ、と思います。
もう好きじゃないのに偶にチクリと胸が痛むんですよね。ずっと珈琲の後味に苦しめられてる感じ。早く取り去らいたいし、お口直しをしたい。
けど誰のことも好きになりたくない。
どうせまた苦しいだけだから。
後味がなくなるのを待つしかない。
誰かを好きになるってニガイし苦しい。
こんなことなら好きにならなきゃ良かった。
後の祭りだ。
2024.03.18. 森野