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早朝の高円寺で、製本について学ぶ

去年から本を読む機会が増えた。

本を買う際に、可愛い装飾や目立つタイトルに惹かれて買うことが多い。読んでも観ても楽しい、そんな本が作られる過程を知りたいと思った。

我が家の本棚

高円寺の本屋さんで製本について、学べるイベントがあったので参加してみることに。

9:30 高円寺某本屋開場

朝早いな〜14時とかにしてほしいな〜なんて眠い目をこすりながら、電車を降りる。
ちょっと早起きして降りる街は、ほとんどのお店のシャッターが閉まっていた。いつも見ている景色とはほんの少し違い、なんだか特別な休日を感じさせる。
目を覚ますために大きく息を吸うと、冷たい空気が肺を占拠する。身体にじんわり、ときめきが広がった。

会場は小さな本屋さん、1つの机をみんなで囲って職人さんが話すのを聴く。学生ぶりに授業に出た気持ちで、ますます心が躍ってしまう。

正直に言うと、説明が専門的でしばらく首を傾げながら聞いていた。周りの人がまた専門的な質問をする…。きょろきょろしてしまう。フクロウのように首を動かしているうちに会は進んでいく。

ただ聞いていくうちに、そうなんだ!と驚いたり思わず楽しくて笑ってしまうような、そんな場面が増えた。実演も交えるため、ずっと飽きずに聴くことができた。

冊子や書籍を製作する際に、実際に使用する本文や表紙の紙を使用してつくられるサンプルのことを束見本というらしい。
今回はそんな束見本を作っている職人さんの、上製本の作り方のお話だった。
何度も「家で作るときは〜」と、ボンドを両面テープに置き換える方法など、様々なライフハックを挟み込んでくれた。
このクオリティを家で作ることあるのか?と思いつつ、いつか試してみたくなっちゃう。お話が上手だなってにこにこしちゃう。

会の終了後、そのまま本屋さんで買い物ができるためついつい本についての本を買ってしまった。またひとつ自分の興味の幅が広まって、人生の楽しみが増えた気がした。
おばあちゃんになる頃には、中華屋のメニューくらいバリエーション豊かになるのではないだろうか。今から楽しみにしていよう。

そのまま今日は本の1日にしよう。そう思い、別な本屋さんをハシゴした。
蟹ブックスという本屋さんに行ったのだが、雰囲気も本も素敵な空間だった。さっき3冊本買ったのに…と思いながらもう1冊購入する。


製本について学んでも、私は出版社に勤めているわけでもないし、日常に使える知識はないかもしれない。
けれど、好きなものの色々な側面を知れることは素敵なことだなと思う。
好きなものへの見方が一つ増える。ガリガリくんが当たった時のような、もう一度楽しめてラッキーな気持ちになるのかもしれない。


もりのしたひ

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