ロールプレイング・ゲーム(中級編)
さて、2019年TRPGアドベントカレンダーも三週目になってきました。
あいも変わらず、morinです。16日目の記事を担当させていただきます。
6回目の記事ですってよ、奥さん。あらやだ。
昨日は、こんどーさんの非常に良いサウンドツールについての話でした。
使って見ると軽量サウンドツールとしてとても良く、これからKPやる時は使っていきたいな、と思います。
ロールプレイ
さて、このアドベントカレンダーでは、みんながそれぞれのロールプレイを語ってくれました。(敢えて、リンクはつけません)
最初は言及しないつもりでしたが、色んな人の記事にあてられて、
私なりのロールプレイについて語りたいと思います。
あくまで、私なりの。
ロールプレイとは、何かを演じるのです。
そこでは、あなたはあなたではなくなるのです。
あなたが今、現実世界で何をしているかは関係ありません。
今から演じるキャラクターは、あなたが操作しますが、あなたと全く別の存在です。
その為、まずは自分の存在を完全に自分の中から追い出しましょう。
少し催眠術のように胡散臭い事を言ってしまうのですが……これが出来た方が、より演技に入り込めます。
普段、あなたがどのようなことを考えているのであれ、それはこれから始まるセッションの間、関係ありません。
最初に、あなたがあなた自身では無い、空っぽの存在になります。
そして、用意したキャラクターシートの情報を注ぎ込みます。
キャラクターシートは注意して作って下さい。
それは、これから数時間の間、あなたが生きる存在そのものになるのです。
その為に、このキャラクターのことを真剣に創造するのです。
一から作るのが大変なら、自分の過去から借りましょう。
この、自分の過去から記憶を借りるのも一つの醍醐味です。
高校時代に受けた痛みや、社会人前であった不安など、借りれる物を全て借りるのです。
違う存在であれ、何かしらの共通項があると、その共通項を経て自分が入り込みやすくなるんですよね。
版権キャラだとキャラが作りやすい、というのはまさにここですね。
その版権キャラを知っている分、想像がしやすくなります。
反面、自分の中でそのキャラが補足されてしまって他の人が創造しにくくなるのが難点ですね(n敗)
版権キャラをロールする時は、普段自分が考えているより大げさに演じてもいいかもしれません。
版権キャラにオリジナルの設定をつけるのもまた、楽しいことです。
そこで作られたキャラクターは、言葉通りあなた自身になるのですから。
唐突ですが、皆さんは、小さなころに夢はありましたか?
私はあったようです。実家に帰って、古いノートの中にありました。
可愛い魔法使いとなり、世界の危機を格好良い勇者と共に救う。
恐らく、魔法陣グルグルに影響されていたのでしょう。
中学生になった時、なりたい夢はありましたか?
高校生になった時、なりたい夢はありましたか?
社会人になる前、なりたい夢はありましたか?
今、夢はありますか?
それが、叶った人もいるでしょう。
一部しか叶わなかった人もいるでしょう。
ぜんぜん違う道を進んでいる人もいるでしょう。
そんな、自分の夢や希望を、キャラクターに詰めても良いのです。
また、自分が全く創造もつかないキャラクターを作るというのも面白いでしょう。
あなたが夢見た存在は、あなたの延長線上にいるのです。
逆に、あなたが絶対に選ばなかった人生というものも、あるはずです。
自分が知りもしない人生を演じるのも、楽しいものです。
普段なら絶対に違うような存在の中で、全く知らない世界を見てみる。
それも、ワクワクしませんか?
一つ、大事な事を書き忘れて居ました。
ここで作るキャラクター「あなた自身」でも構いません。
あなたか、あなたによく似たキャラクター。
その場合、より感情移入が深くなって行きます。
あなたに似たキャラクターを作る場合でも、面白さは変わりません。あなたは大変した事の内容な非日常に放り出させるのですから。
最初は、ここから始めるのが良いのかもしれませんね。
ここでは、創造がより、大事になってきます。
あなたが、このような状態の時にどう動くのか。
私が長編で「倫理観が近いキャラクターを作ってください」みたいに言う時は、このシナリオであなたがどのように動くかを見たい時です。
もちろん、このキャラメイクをした場合、後には引くでしょう。
ただ、今までの記憶を出して、この演技をする。
これもまた、非常に面白い演技になるでしょう。
自分の作りたいようにキャラクターは作って下さい。
そこで作られるのが正義の勇者であれ、極悪な非道であれ、等しくロールプレイの上なのです。
現実の世界で、人に迷惑を掛けると他人に迷惑がかかりますし、犯罪行為などは行なえません。
しかし、あなたがTRPGを行う数時間。その間では、あなたは何を行うのも自由なのです。
後はあなたが一生懸命、想像力を膨らませて作った存在を、空っぽの自分の中に入れるのです。
そうすると、そのキャラクターが動き出し、物語が進み始めます。
自分という媒体とそのキャラクターが溶け合い、自分のような、自分じゃないような存在が息をし始めるのです。
自分の意志を関係なくセッション終了の音楽が聞こえてきたら勝ちですね。
まぁ、こんなことを書いて起きながら、私はキャラクター作りは下手です。
どうしても、キャラクターを作る時に雑念が入ってしまうんですよね。
これはまぁ、私の個人の持てる想像力の限界もあるのでしょう。
小さい頃より出来る事が少なかったり寿命が短いと、どうしても普段から妄想出来る範囲も少なくなってしまうんですよね。
全くの無関係な事は、興味が無くなってしまうというか。
(後から校生するとちょっと匂わせになるな……まぁいいか)
ロールプレイとしての幅を広げるという意味だと、今後は興味の幅が広げて行きたいな、とも思います。
だからか、事故のように出来たキャラクターや、NPCを演じる時の方が上手くいくことが多いです。
特に、邪神キャラや不幸に女の子のロールプレイは大好きですね!
人ならざるものが、人を理解しようとしたり人と関わろうとしたり人の苦悶を見るのを楽しんだり。
何故か、非常に入り込みやすいですね。
筋書きがしっかりしている分、想像力がつきやすく、演技もしやすいんですよね。
ロールプレイが苦手だな、と思う人はKPをやってみるのも良いかもしれません。
強制的にロールプレイをする事になるので、無理やりでもロールプレイが身につきます。
NPCだったり、秘匿だったりで恋愛関係になるシナリオは、やっぱり良いですね……。
絶対に起き得ない過程という事が分かっているからなのか、積極的に色んな事が出来て本当に、ね。
あり得ないと分かっているからこそ、そこに生まれる尊さもあると思うんですよね。
あ、もちろんダメージは大きいです。
めっちゃ後を引きます。なんなら、セッション後三日間ぐらいは自分の事を神話生物なのかな?と思い込んでいます。
本気のロールプレイをする時は、翌日の仕事に有給を取っておきましょう。
というか、このようなロールプレイは体に毒な気がするので、程々にしましょう。
ただ、一回知ってしまうと、中々忘れられない味になっちゃいます。
ゲーム
さて、そもそも私はゲームのオタクでもあります。
それは、一般的なゲームが好き、というだけでなく、ゲーミングというカテゴライズが好きなのです。
私の中のゲームとは、ゲーム会社にいた時にPSとかセガサターンのころからのベテランゲームエンジニアだった人とよく話したコスティキャンのゲーム論で全て述べられているので、繰り返しません。
そして、TRPGをやる上で忘れてはいけない事が一つあります。
それは、「これはゲームだ」という事です。
そう、ゲームなのです。演劇やアティテュードではなく、ゲームです。
言葉だけを捉えると、遊びだと言ってるように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。
正しくゲームなのです。そこには葛藤する物があり、達成すべき事があります。
複数人でゲームを行う場合は、そのルールがあって、多人数で何かを行う必要があるのです。
そう、あなたは、これから始まる数時間の世界で、自分と全く違う存在となり、ゲームで勝つ必要があるのです。
ゲームが用意されているので、一筋縄では行かないでしょう。
そこでは悩み、苦しみ、選択し、その上で何かを見つける事が出来ると思います。
おそらく、この辺りの制約を気にするので私が自由度の高いゲームを好んでいるのでしょう。
コンピューターゲームでもソーシャルゲームでもブラウザゲームでもスポーツでも演劇でも音楽でも無い、TRPGである理由。
あなたが、今までの人生を少し止めて、全く違う存在になれる時間。
セッション中は、そのような時間なのです。
あなたも、そのような非日常を少しだけ体験してみませんか?
おわりに
中級編という事で少し突っ込んだ内容まで書きましたが、うーん限界オタク!
中々に気持ち悪さを持つ文章になってしまいました。が、これはこれでいいんじゃないかな。
私は先天性の厨二病なのです。
さて、明日は前世からの厨二病の†漆黒の堕天使†さんの、真面目な記事です。
みんな期待して待ってましょう。