2019年のTRPG会でやったことの振り返り
mohikanz TRPGアドベントカレンダー、14日目の記事です。
4記事ぶりまして、morinです。
さて、今年もいっぱいTPRGで遊びました。
ウチの卓では、多分2019年で50セッションぐらいはやったんじゃないかな……。
mohikanzは、(一応)技術系コミュニティということで、テクノロジーを使ってTRPGをしたりしなかったりしました。
そのやったことを、KPTなどで振り返りたいと思います。
Chromeで文字起こしAPIを使い、ログを残す
セッションは一期一会ではあるのですが、記録に残して思い出に浸りたい時もあります。
そんな時の為に、文字起こしAPIで、会話のログを取るようにしてみました。
具体的な方法は去年の会社アドカレに記載しています。
https://qiita.com/morin_river/items/1585dcddec0daadc68ab
もっとも、本運用は今年だったので、振り返りはこの記事で
Keep
文字起こしって楽しいな!って空気を作ることができた。
TRPGに技術的な何かを組み合わせるのは楽しかったので、その空気は残しておきたい。
Problem
個人の端末で文字起こしするのは、手続きが煩雑になり続かなかった。
iOSで使えないので、全員で文字起こしすることが出来なかった。
Try
違う方法で文字起こしが出来る方法を考えてみる。
Slack上でオンラインセッションを開始した
Slack+Discordで、オンラインのセッションを出来るようにしました。
mohikanzはSlack上の技術情報系の交流のプラットフォーム。
であれば、Slackでオンラインセッションを行うのがコストが低いかな、と思い初めてみました。
個人的には、この仕組みにしたのが2019年に1番良かった施策かな、と。
こんな感じで、emoticonを使いつつ和気あいあいと進めることが出来ました。
Keep
気軽に遠隔地にいる人ともセッションが出来るようになった。
リモートで参加したり見学したり出来るようになったので、参加しやすくなった。
使いやすいツールをそのまま使えるので、追加ツール入れたり操作を覚えるコストが少なかったのかな、と。
Problem
SlackはTRPG用に作られていたりもしないので、色々細かい所は独自で実装する必要がある。
特に音声はキーパーの負荷があがるので、調整が大変になった。
ハンドアウトの管理なども。
Try
ハンドアウト管理出来る共用パレット的なものは作りたいなぁ。
GASでログを取るようにした
Slackの無料プランでは、ログが一定期間で消えてしまいます。
(正確には見えないだけっぽいけども)
なので、一時間ごとにログを取るようにGASの設定をしました。
内容は、完全にこの記事のとおりです。
https://motemen.hatenablog.com/entry/2015/11/gas-slack-log-spreadsheet
Keep
過去のものを取っておけるので、ログ数を気にせずに発言できるようになった。
ログを取る仕組みは継続して。
Problem
Pって程でもないが、レガシートークンを使い続けている少しの気持ち悪さ。(時間があれば書き換えるのだけど…)
そのまま情報を全て出してしまっていてadminしか見れなさそうな情報まで取ってる(メアドとか)ので、パブリックに出来ない。
Try
ログの仕組みは、参加者が普通に見える仕組みにしたい
Dice(Roll) Bot、カスタムSlack Botを作ってSlack上でダイスを触れるようにした
SlackだけでTRPGを行おうとすると、何かと煩雑になります。
TRPGはサイコロを振る必要があるのですが、やっぱりサイコロは個人だけで見るより、みんなで確認しながらみたいですよね。
そこで、Dice Botを導入しました。
これはSlackのAPPにあり、スラッシュコマンドでダイスを触れるというものです。
そうしていると、このダイス結果って成功だっけ?失敗だっけ?という時間が生まれました。
また、手元にキャラシが無いので、誰がどのようなステータスかがわからず、行動順を決める時に少し手間取ったり。
まぁ、このダイスを振った後にキャラシを見るのも楽しみな時間ではあるのですが、私は一応エンジニア。
振った時にダイス結果がわかるようなbotを作りました。
名前を一部マスクして見えづらくなっていますが、このように特殊なTRPG用(今は、完全にクトゥルフ神話TRPG用ですね)のボットを作り、結果を表示するようにしました。
このbotは一応パブリックbotにしていますので、もしSlackでクトゥルフ神話TRPGをやりたいという方がいればお使い頂けます。
(もっとも、そのワークスペースのユーザIDが私のS3で見えるようになってしまうのですが)
Keep
個人的にはとてもTRPGが楽しくなったので、botは使い続けたい。
特にクリティカル・ファンブルした時の色をつけることでダイスを振る時のドキドキが増えた(射幸心大事)
セッション中の待ち時間が減った気がする
その他にも小さい副次的効果が色々あった
割と使っているけど今の所はAWSの無料枠で使えるぐらいの設計になっている。(Lambda+API Gateway+S3)
Problem
雰囲気でガッと作ったのでとてもソースコードが汚い
https://github.com/cahlchang/CoCNonKP
クトゥルフ神話TRPGでよく使われるキャラクター保管庫様を使えるようにDOMを雑な正規表現で取るようにしてきたのだが、実はjsonのインターフェースがあった。
基本的にはセッション中に機能追加していたりしたので設計が良くない。
破壊的変更をいきなり入れたのは良くなかった
Try
とりあえず使ってもらえそうか、という所からだったので、色々いい感じに修正していきたい。
エンジニアじゃない人でも使いやすくできればいいな。
BGMが気軽に再生できるように整えた
方法については以下の記事を参照下さい。
https://note.com/morin_river/n/ndbc916323837
ここでは、振り返りのみ。
Keep
色々な人がBGM環境をつくれるようになったのがよかった
KPやる人が広がった。音声環境の仕組みは継続してよくしていきたい。
Try
サーバ上でやれる、みたいな所まで持って行きたかったけど、そこまではいけなかった
Problem
Discord botにしたいなぁー
録音ボットで声を録音して、文字起こししてみる
Discordでは、Craigという録音botを使っています。
これが、色々な音声形式+ユーザーごとのマルチチャンネル音声にしてくれるというスグレモノ。
(Audacityプロジェクトとして落とせるのがアツい)
6時間まで録音してくれるので、discordの録音はCraigにまかせておけばいいや、感があります。
とはいえ、その録音を文字起こしするのは結構大変。
中々良いSaaSが無いなぁと思っていたら、Amazon Transcribeが日本語対応されました。
そのため、早速使ってみました。
Keep
精度がとても良い!ので、使っていきたい!
単語登録とかをしていけば、大分手作業が減りそう
Problem
少しお値段が高めなので、無条件に片っ端から録音した音源を突っ込むのは厳しそう
Try
これを使って動画とかは作りたいな……
オンラインセッションとオフラインセッションをつなげてみる
さて、このような施策をしてみましたが、やはり時間とお金が許すなら、対面でオフラインセッションをやる楽しさは別格です。
ただ、移動距離とかでどうしても参加出来ない人がいるのは事実。
そこで、出来るだけその場にいるような感じで、オンラインセッションとオフラインセッションをつなげてみようと思いました。
イメージは、FG○のクリプター会議のように、ディスプレイを複数並べてカメラでどこでも見られるように……
第一弾として、insta360 nano sという天球カメラを使いました。
このカメラは、360度ビデオ通話という機能があり、ブラウザごしにライブカメラのビデオが共有出来るというワクワクするもの。
本当はowl labというミーティングツールを使いたかったのですが、んーしかし技適とお値段・・・
https://www.owllabs.com/meeting-owl
Owllabのようなスマートマイクは無いので、地道にマルチチャンネル・インプットのUSB Audio Interfaceと複数マイクをDiscordにつなぎ、誰が発言したかわかるような仕組みを作ろう、と考えたのでした。
自宅での動作確認は良好だったので、いざ本番。
Keep
この仕組みが無くても、まぁ…タブレットがあればクリプター会議のようなことは出来ました!
結果普通のハングアウトビデオ通話だったけど、セッション自体はいい感じで出来たので問題は無かったです。
Problem
用意していったものが全滅。
何故かビデオは急にラグくなり映像が厳しく、音声はDiscordがAsio Driverに対応していなかったのでマルチチャンネルにならず。
結果として急遽その場でタブレットに切り替えて、そちらで対応。
Try
こういう仕組みはいれたいけど…もう少し技術が進むのが先か。
技適は頑張ればクリア出来なくもなかったので、そういうこともトライしていきたいですね。
YouTubeで録音できるように整えた
これは、どっちかというとラズパイを使って遊びたかったのが主目的なのですが……。
SlackとDiscordで録音するだけなら、ラズパイサーバ上で録音すれば良いのでは?となったのですね。
この辺りは、別の日のアドベントカレンダーに記載しよう・・・ちょっと長くjなる。
Keep
とりあえず仕組みはできた!いい感じにして簡単に録画出来るようにしよう!
Problem
ちょっと手続きが煩雑になっちゃったかな…
現状だと、私以外の人が録画出来ない状態に。
Try
インターフェースを生やしたりして、誰でも簡単に録画+内容の確認が出来る王にする。
アドベントカレンダー
最後に、これを外しては語れないでしょう。
mohikanz TRPG アドベントカレンダー
https://adventar.org/calendars/4678
最初は「ぐおお勢いでやるぞ!!記事埋まらなかったら私が全部埋めるぞ!!後半は全部モスラ日記だ!!」とかいう悲壮な覚悟で始めたのですが、色んな方が色んな記事を書いてくれて、感謝でしかありません。
その結果、私が書きたいことを一つの記事にかけたり…。
アドベントカレンダーで記事が上がるたび「あぁ……2019年、ほんとよかったな……」ってエモい気持ちになります。
Keep
アドカレ参加してくれたみなさんに感謝です。
色々わからないけど、文化としてTRPGが続いてくれれば良いな……。
Problem
なし!……じゃなかった!
前回の記事発起人が遅れるという失態をして大変申し訳ありませんでした!!!
Try
TRPGを面白くして行く仕組みは、ずっと考えていきたいな
私以外の取り組みとして
やっぱり大きいのは、卓メンバーの一人がとても使いやすい会場を提供してくれるようになったこと。
今まで、Airbnbで民泊を取って合宿、みたいにしていたのですが、お金周りや日程調整、人数の変更の調整など結構大変でした。
色々提供してくれた彼には頭が上がりません。
また、前回の音声の記事で少し言及したサウンドツール。
https://github.com/gimKondo/sound-of-cthulhu
これは、前回から超速で進化を続け、featureブランチではありますが仮想デバイスでの再生に対応してくれました。
これで、私はこのツールを使い続けるでしょう。
本当に良かった。
そして何より、このような仕組みをえいやで入れても、なんだかんだ付き合って見てくれる卓メンバーの仲間には本当に感謝です。
色々なしくみを思いつきでやっちゃったりしてるけど、それはみんなが一緒に遊んでくれているからこそ。
割とすっとこどっこいで失敗しちゃうこともするけど、皆さんの優しさで成り立っています。
これからも出来るなら、ずっと遊んでいきたい、な……。
そして、別に人を単純に増やしたい訳でもないけど、色んな人とも遊んでいきたいな。
まだ卓を囲んでいない人とももっと遊んでいきたい。
昔参加して「ちょっと違うかな?」と思った人とも、また遊びたいな、と思ったりしてます。
色んな人と色んな遊び方が出来る。それがTRPGの面白いところ。
まだアドカレは折返し!
明日はこんどーさんのサウンドツールの話だと思います!期待してます!