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静岡県知事選挙の結果・考察・推測

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2024年5月26日に行われた静岡県知事選挙において、鈴木康友氏(推薦:立憲・国民、前浜松市長)が大村慎一氏(推薦:自民、元総務官僚・元県副知事)ら5名に競り勝ち、当選されました。

この度の結果を市町村別に見た場合、選挙結果の要因は、鈴木康友氏個人への支持にあることが推測されます。

■事実■

まず、静岡県は次のように、大きく区分できます。
①浜松市(政令指定都市)を主とした西部
②静岡市(政令指定都市・県庁所在地)を主とした中部
東部
伊豆

そしてこの区分に従って、市町村別の開票結果(県HP静岡新聞)を眺めると、鈴木氏は西部の各市町村それぞれで大村氏を上回ったが、これ以外の市町村全てでは、大村氏のほうが上回っていたという結果が見られました。

※政令指定都市は市ごとに区分しました。

■考察■

この結果からわかることは次の点です。

  1. 自民党の人気はないが、それ以上に野党の人気もないこと

  2. 西部全域において、大村慎一氏よりも鈴木康友氏を選ぶ傾向が非常に強かった

  3. 中部において、鈴木康友氏よりも大村慎一氏を選ぶ傾向があったが、強い影響を及ぼした範囲は静岡市に限定されており、西部における鈴木康友氏ほどの勢いはなかった

  4. 東部と伊豆では大村慎一氏が優勢であったものの、差は僅か

■推測■

この度の静岡県知事選挙で鈴木康友氏が当選したという結果は、自民党への不信感や推薦した野党への支持よりも、前浜松市長である鈴木康友氏個人への支持によるものが大きいと推測されます。

そして、地域ごとの得票数に差が生まれた要因を結果と考察から次のように推測しました。

  1. 西部・中部ではそれぞれの候補者の知名度

    • 多くの有権者は、知っている人物に対する安心感から投票する傾向があります。

    • 鈴木氏は4期16年の前浜松市長としての知名度を持ち、有権者が多い西部地域において大きなアドバンテージを持っています。

    • 大村氏は静岡市出身で県副知事の経験もありますが、静岡市や中部における知名度はそれほどではなかったため、得票数が伸びなかったと推測します。

  2. 東部・伊豆では政党・候補者・政策に対する好き嫌い

    • 東部・伊豆と鈴木・大村両者は、ともに関係性が薄かったところがあるため、西部・中部のように知名度は大きく影響しなかったと推測します。

    • よって政党・候補者・政策への世論が、西部・中部に対し比較的純粋に反映されていたと推測します。

結果論として大きな差を生まなかった要素を次のように推測しました。

  1. 政党・候補者・政策に対する好き嫌い

    • 「政党・候補者・政策に対する好き嫌い」は東部・伊豆では優劣を決定づけた要素ではあるものの、自民党への不信感により、大差にならなかったと推測します。

  2. 予想される実務能力

    • 鈴木・大村両者の経歴は「静岡県内の政令指定都市で市長を4期16年務めた人物」や「総務官僚として要職を歴任し、過去、静岡県副知事も務めた人物」と、他候補者よりも目立ちますが、両者の間では差をつけ難いと感じられました。