田舎で飲食店やってみた、理想と現実
とにかく先回りプロモーションが大事
「田舎で飲食店営業しながらスローライフ」こんな夢を抱いて田舎に移住する人、いると思うんです。結論から言うと、プロモーション活動をしっかりしないと誰も来てくれないよ。というお話。
移住後4か月で食堂をオープン
私は2018年4月から兵庫県南あわじ市で、地域おこし協力隊として特産品のPRの仕事をはじめました。その仕事の一環で、特産品の淡路手延素麺を実際に食べてもらってPR出来るお店をやろうと思い、素麺シーズンの8月までにオープン出来るよう準備を進めていました。(ちなみに飲食店はバイト経験のみの私です。)
■ターゲット 海水浴客(メイン:観光客、サブ:地元の人)
■コンセプト 島で採れる食材と特産品の素麺を使った創作素麺が食べられるお店。特産品のPRが目的なので、素麺と野菜の物販コーナーも併設。
■営業時間 素麺シーズンの8~9月の木金、11:00~16:00
■立地 地元で有名な海水浴場に続く道沿いの古民家ゲストハウスを間借り
■競合 周りに飲食店はなし(海水浴シーズンは浜辺に海の家がオープン)
プロモーションするなら先回りで
地域おこし協力隊の他の業務と並行し、食堂の中身づくり(メニュー開発や備品の準備)を進め、意気揚々とオープン。でも、一日目のお客さんはなんとゼロ。原因は分かっていました。
プロモーション不足。。。
開店準備に追われて、肝心のプロモーション活動がまったく出来てなかったんですよね。実際、お客さんが来るかも分からず待ち続けるのってかなりつらい。いてもたってもいられなくなり、その日からプロモーション活動をはじめました。いずれも手間はかかりますが、⑤以外はほとんど無料で出来るので使わない手はないと思います。
5つのプロモーションツール
①Instagram
午前中の自然光で撮影すると美味しそう見えます。まったく繋がりのない人からメッセージが来たり、「インスタ見て来ました」という人がポツポツ来店。すごいぞSNS!
②Facebookページ
ほとんどインスタグラムと同じ写真ですが、こちらはテキストメインで投稿。インスタとは対照的で、知り合い、知り合いの知り合いが来店。
③Googleマイビジネス
いわゆるGoogleの地図上にお店を載せてもらう手続きをするやつです。営業時間の編集やメニューなどの写真を載せることができます。たまたま近くに来た人が、検索して来店。
④地元の新聞
地域おこし協力隊着任時、取材してくれた記者さんに、取材に来てほしいと営業をかけました。田舎は新しい話題がないみたいで(笑)すぐに取材に来てくれました。
新聞を見たと言って来てくれる人はほんの数人だったけど、来店数の効果より、新聞に載ることで怪しいお店ではないということが地元の人に伝わったことがよかった。田舎では新聞を取ってる家庭が多いので「新聞載ってたね!」「頑張ってるね!」と声をかけてもらえることが増えました。
⑤チラシ
クーポン付きのチラシを200部作って、半分はポスティング、残り半分は地元のお店や観光案内所などに置いてもらいました。でも、これを見て来てくれたのは1組(泣)やっぱりプロモーションはSNSの時代なんだなあと実感。ですが、このチラシを名刺代わりにいろいろな場所に出向き、顔と名前を覚えてもらえたことが、一番の収穫だった気がします。
飲食店は自分の存在を知ってもらうツール
こんな感じで飲食店営業の厳しさを経験した2ヶ月間。私の場合、経費の一部を活動費で賄っていたので赤字にはなりませんでしたが、普通に営業していたら、人件費なんて払えないような経営状況。。。地域おこし協力隊の活動ではなく、個人で起業していたと思うとゾッとします。だからやっぱり、先回りプロモーションが大事だと痛感。
でも、よかったこともあるんです。
この活動が私の移住先(南あわじ市)での看板になり、人脈が一気に広がったこと
次回は、この活動が思わぬ展開を見せたということについて書きたいと思います。