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夢はなんですか?

劇団天文座を立ち上げて気がつけば3年近く経っていました。
この長いようで短い時間の中で、たくさんの出会いと別れを繰り返してきました。

時間は残酷で、いつも色んなものに変化を与えていきます。
劇団天文座と出会って演劇を始めた人も、
演劇を辞めてしまった人もいる。

離れて行った後も交流があるメンバーもいれば
別れたっきりの人もいる。

でも、僕は全員のことを覚えている。
忘れることはない
出会わなければよかったなんて思った人は一人もいない。

これからも、この活動を続けていくと
たくさんの出会いと別れを繰り返していく
楽しいこともあれば辛く、悲しいこともある。

辞めたいなって思ったことは1回だけじゃない
何度も何度もやめようと思った。
そもそも、前の劇団を解散させた時も
天文座を立ち上げることなく、演劇を辞めようとも思った。

誰かと一緒に夢を追いかけるのは楽しい。
嬉しいことは2倍だし、悲しいことは半分だから。
でも、その人がいなくなった時、夢を諦める理由にもなってしまう。

だから、天文座は、一人一人が違う夢を追う。
僕自身の夢を誰かと共有しない。
僕の夢は僕自身の物で、僕の人生だから。

というか、誰かと叶えようと思うと
その人自身の夢が変わったときに
邪魔をしてしまうから。

まぁ、もしかしたら
僕と一緒に、心中してくれる人がいるかもしれないけれども
僕は基本的にはノーサンキュー!

そんなリスクと人生を賭けてまで
僕と一緒に茨の道を歩く必要はない。

天文座の活動は、劇団員一人一人の夢の後押しをする場所。
また、帰って来れる場所。
そんな中継地点みたいな場所が天文座。

演劇をやりたい、俳優として生きていきたい
そう思っているかもしれない。
それが人生の全てだと思っている人もいるかもしれない。
でも、続けていく中で、そうじゃない事に気がつくかもしれない。
それでもいいと思う。
自分の本当にやりたいことが見つかるっていうのはそれだけで
人生幸せだと思う。

自分のやりたいこと、人生を賭けたいことに気が付かないで死んでいく人が
どれだけいるか。

自分の人生は一度きり
誰かの人生を生きるんじゃなくて
誰かの理想のために生きるんじゃなくて
自分が本当にやりたいこと、叶えたいことを見つけて
それに向かって進んでいく
自分自身の人生を取り戻していく
そのために演劇、そのための劇団。

だから僕は劇団員にいつも問う
「夢は何?」「何のために演劇をしているの?」
人生の目的は何?

演劇って、自分と向き合う芸術。
自分のことを知らないと演技はできない。
そのためにとことん自分と向き合ってもらう。
もちろん、それがしんどい人もいると思う。
でも、どれだけお金があっても、才能があっても
生きている限り、自分からは絶対に逃れられない。

言葉としては、綺麗なことを言うのは簡単だけれど
実際にそれを行動として実行することは案外難しい。

僕だって綺麗事は言うし、今現状できていないことも
必ず達成すると言う。
自分自身がサボらないように、周りに宣言することで
自分のことを追い込んでいく。

叶えられるか、達成できるか
そんなのは知らない
僕はただやるだけ
自分の叶えたいことに対して
今できることを、やっていくだけ。

僕の夢は
「子どもたちに演劇と出会ってもらうこと」

ずっと、子供と関わる仕事をしていたからこそ
演劇と出会うことで、その子供たちの人生が変わるかもしれない。
生きにくい世の中、協調性がないとどんどん隅に追い込まれるこんな世界
ちょっと特性が強く出るからって、村八分にされる学校教育
時代は変わっているのに、変わらないこの日本の教育システムと
暗黙の了解や、しきたりを重んじる古い日本。
それによってコミュニティから追いやられる人間のことを考えたことがありますか?

僕は変えたい
少しでも、そんな子供たちが
自分のことを大切にして
誰かのことを大切にして
本当に自分のやりたいことがやれる世界を作るために

演劇=人生
それは、自分じゃない誰かになる逃避じゃなくて
徹底的に自分のことを知るための手段。

演劇は楽しいぞおおおお!

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