音も、色が見えたら良いのに
2022年10月8日@六本松蔦屋書店
有線ピヤホン3の発売イベントで、凛として時雨のピエール中野さんと、サウンドエンジニア戸田さんのトークショー。
ピエール中野さん、凛として時雨は、ライブ友達がファンだから、お名前は知っていた。でも、なかなかピヤホンを買う勇気が無かった。
最寄り駅の西鉄電車に乗って、地下鉄に乗り継ぎ、更に天神駅から南天神駅に乗り換えて、六本松を目指す。来年には延伸するけん、乗り継ぎしやすくなるね、と、駅を数えていたら、、、
ダメだ5分ぐらい遅刻や💦
となりながら、ちゃっかり、前から2列目のピエール中野さん側に座ったのだった。
トークショーは、終始ほんわかした雰囲気。
戸田さんは、福岡在住らしくて、レコーディングの際、「良い音で録ってください。」と言われて、そのミュージシャンが目指す理想に近い程、「良い音」だという話をしてくださった。例えば、ジャズ奏者に、メタルバンドの音の理想じゃ、“なんか違う”って感覚。
メタルバンドに、ジャズオーケストラの音の理想も違う。各々好みやルーツから、そのミュージシャンが求める、理想に近づけていくということ。
ピエール中野さんは、ドラマーとして演奏するだけでなく、ドラムテックをしたり、スタジオでの聴こえ方、ライブなど大きなスピーカーを通して会場での聴こえ方などの話をしてくださった。
「この中に、ライブによく行く人っているのかな?」戸田さん。
「いるでしょ!でも、大きい音を聴き続けると、耳を傷めちゃうからね。」ピエール中野さん。
「難聴とかなったら、治んないからね。目は、レーシックとか手術したら治るけど。耳は一度傷めたら治んない。」
「美味しい食べ物を食べるために、歯磨きするように、耳も大切。」
「60代とかの聴こえ方って衰え方がエグい。難聴になると、速まっちゃうからね。」
「その点、ピヤホンは、そういう所にも気を使っているよ。なんか、また、そう言うと炎上しちゃうかな?」
「いや、何でもあっちのことの方が、言うと炎上するでしょ。」
“俺が矢面に立つ”と、ピエール中野さんは後半で話していたけれど、物作りをしている人の話ってこんなに面白いのに、何で世の中には、難癖つける人がいるんやろ??って不思議に思っていた。
Negiccoの曲、椎名林檎さんの曲、あともう1曲ぐらいが、ピヤホンの品質基準として聴く、みたいな話もなかなか興味深かった。ピエール中野さんと、東京事変の亀田さんは、仲が良いから、亀田さんが求める音の魅せ方を、ピエール中野さんも理解している、って感じで。
「ピヤホンで聴くといって、プレイリストでたくさんあげるけれど、先ずは、3曲ぐらいなんだよね。周りも、そんなにあんまり多くない。」
「みんな意外と仲が良いいんだよ。意見交換会とかしているし。」
「みんなが底辺を底上げすれば、それぞれが、レベルアップするというか。業界全体が良くなるね。」
イヤホンから、スピーカー、ヘッドホン、話は止まらない。
有線ピヤホン1のピンクを買った。
それから、サイン会を待つ間、何を話そうか、と考えて、素直に感じたことを言おうと思った。
『こんにちは!初めまして!!』
「初めまして、なのかな!?」
『友達が凛として時雨のファンだから、今日、来ました。なかなか勇気がでなくて、ピヤホン買えんかったんですけれど、Twitterでトークショーを知って、ピエール中野さん、福岡に来んしゃるの??戸田さんとトーク!って、楽しみにしてきました。』
「そうだったの。ありがとうね。」
『インディーズバンドのライブによく行くので、“耳は、大事”って話が聞けて良かったです。』
「本当だよ。耳は、大切だからね。」
『ありがとうございました。音楽、これからもたくさん聴きます。』
サイン会が終った後、ピヤホン3の視聴に何にしようか?と、スマホを取り出し、Spotifyをタップする。
The FloorのFASHION
Ivy to Fraudulent Gameの胸を焦がして
を選んだ。
The Floorは、10月2日の札幌ワンマン、
Ivy to Fraudulent Gameは、7月17日の周南ワンマンと9月23日の対バンツアー周南で聴いた時に、
『大好きになって良かったぁ❤️❤️❤️❤️』
って感じたから。記憶は、ライブ後から、なるべく近い日の方がいいと思ったし。
「どうでしたか?」
ニコニコと、Hi-Unitマスダさんに話しかけられ、
『ライブの感動が蘇ります💕💕💕💕』
と、マスク越しに真っ赤に火照りながら、興奮気味に答えたのだった。
ピヤホン1を耳につけて、Spotifyのプレイリストを再生する。朝から何も食べていないはずなのに、人混みがおさまる時間になるまで歩こうと、気づけば、六本松駅から博多駅まで歩いていたのだった。
“音楽をもっと好きになる”
ってツイートしたけれど、元々好きだった曲を、ますます好きになっていく多幸感。
私は、眼鏡かコンタクトを外すと、水彩絵の具を垂らしたように、視界がぼやけて滲んで見える。おぼろげであれば、見えなくたって、別に良かろう、気づかんくても仕方無かって思っていた。
あの日、ライブで気になった、ギターの音が、ベースの音が、シンバルの音が、シンセのメロディが、ギタボが楽しそうに歌う歌詞が、一緒にクラップしたくなる間奏が、キラキラと鮮明に聴こえてきた。
「音も、絵のように色が見えたらいいのにね。」戸田さんの話に、
「そうだね。」と、答えていたピエール中野さん。
音色を感じて、これからも、たくさんの自分が、“好き❤️”ってお気に入りの音楽を聴いていこうと思った。
音には色が見えないけれど、思い出す景色は、カラフルで、記憶に重なって、心は弾んでいく。
#ピヤホン
#ピエール中野
#戸田清章
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