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デザイナーが育てたい、傾聴力向上のための実践的なテクニック
どうも、旗振りデザイナーのしのこです。
デザイナー歴13年目。
ひよっことベテランの中間世代ですが、
細々とフリーランスとして働いています。
デザインに関わらず、仕事において
大切な要素といえば、
わたしは間違いなく「傾聴力」と答えるでしょう。
デザイナーはデザインとともに、
言葉で納得していただく職業でもあるから。
そのために、聞くことは何者にも代えがたいなと。
今日はそんなお話。
「X」でも呟いておりますので
もしよかったら覗いてみてくださいね。
🍊まったり回答!しのこらむ🍊
— しのこ | 旗振りデザインアドバイザー (@shinoko0000) January 18, 2025
毎週1つ、デザイナーとしてのお悩みに対して
しのこなりの回答をしています。
特に正解があるものではありませんが、
プロデザイナーとして活動している人間が
普段どんなことを考えているのか…?と
書き連ねたいコーナーです。
今週はこちら!↓↓… pic.twitter.com/wIBh15QnIY
傾聴力という言葉を聞くと、
まず思い浮かぶのは心理学や
カウンセリングの文脈かもしれません。
しかしわたしたちデザイナーにとっても、
この「傾聴力」は仕事の根幹を支える重要なスキルです。
特にクライアントワークやメンターとして
後輩を育成する際には、
ただ相手の話を聞くだけでなく、
そこから何を感じ取り、どう応答するかが大切になってきます。
デザインはクライアントの要望や
ビジョンを形にする仕事であり、
その要望が言葉として完全に明確であることは稀です。
そのため、傾聴を通じて相手の意図を汲み取り、
期待以上のアウトプットを提供することが
求められることが多いです。
私自身、これまで未経験デザイナーの
メンターをする機会が何度もありました。
その際に痛感したのは、
自分が伝える一言ひとことが、
相手のデザイナー人生に大きく影響を
与える可能性があるということです。
私も過去に先輩デザイナーから受けた
アドバイスが心に刻まれ、今でもその教えが根底にあります。
技術は時代とともにアップデートされていきますが、
初期に受けた指導や考え方が
その後のデザイナーとしての姿勢に
深く影響することを実感しています。
このような背景から、
私は「なんてことない態度」を
貫くことを大切にしています。
相手に対してリラックスした雰囲気で接し、
大げさに構えず、自然体で話を聞くこと。
この「なんてことない態度」が、
実はわたしの思う傾聴力を支える大きな要素なのです。
一見特別なことではないように思えますが、
この姿勢によって相手は安心し、
自分の言葉に耳を傾けてくれるようになります。
具体的には、まず相手の状況や
心理状態を受け入れることから始めます。
例えば、後輩デザイナーがプロジェクトの進行に不安を感じている場合、
その気持ちを否定せずに「そう感じるのは当然だよ」と受け止めます。
そのうえで、自分自身の思考バイアスを取り除き、
相手が本当に伝えたいことは何かを探ります。
一見して明確に見える課題の裏側に、
実は別の問題が潜んでいることも多いからです。
そうした背景を理解するには、
相手の言葉をそのまま鵜呑みにするのではなく、
多角的な視点を持つことが欠かせません。
ここで、わたしが個人的に意識している
傾聴力を育てるために欠かせないテクニックを
ご紹介します。
傾聴力を支える3つのテクニック
1. 事象を受け入れる
傾聴の第一歩は、先入観を持たずに相手の話を受け入れることです。
「こう言っているから、きっとこうだろう」と決めつけず、
相手の言葉そのものを尊重します。
これにより、相手が安心して本音を話せる環境を作ることができます。
相手の言葉に耳を傾けることで、次に進むべきヒントが自然と見えてくるものです。
2. 自身の癖を認識する
次に、自分自身のバイアスや思考パターンを意識することが大切です。
私たちは誰しも、自分の経験や価値観を通して物事を見ています。
これが時に相手を正しく理解する妨げになることもあります。
自分がどのように考えがちかを把握し、その癖に引きずられないよう心がけることで、より客観的に相手の話を捉えることが可能になります。
3. 自身の感情を大切にする
最後に、自分の感情も忘れずに意識することです。
傾聴は相手に寄り添う姿勢が基本ですが、
それによって自分の感情を押し殺してしまうと疲弊してしまいます。
冷静さを保ちながらも、自分の中にある感情を無視しないことで、
より自然で誠実なコミュニケーションが生まれます。
また、自分自身が楽しいと思える仕事の仕方を心がけることで、
相手に対する対応にもポジティブな影響を与えることができます。
これらのテクニックを実践することで、
傾聴力を自然と高めることができると感じています。
この「なんてことない態度」を実践することで、
相手は安心して本音を話してくれるようになります。
また、自分自身も冷静に状況を把握し、
適切なアドバイスや提案ができるようになります。
その結果、双方にとって実りのあるコミュニケーションが生まれ、
長期的な信頼関係を築くことが可能となるのです。
最後に、傾聴力を向上させることは特別なことではありません。
しかし、この「なんてことない態度」が
相手にとって大きな助けとなり、
結果的にデザインという仕事の質を高めることにつながります。
皆さんも一度、自分が相手の話を
どのように聞いているかを振り返り、
「傾聴力」を見直してみてはいかがでしょうか。
それがきっと、より良いデザイナーとしての
一歩を踏み出すきっかけになるはずです。