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【青森時間.jp】第3回:八戸の魅力を丸ごと体験!八食センター紀行

青森県八戸市にある「八食センター」は、八戸の新鮮な海の幸や郷土の食文化を堪能できる巨大市場で、地元の方々はもちろん観光客にも人気のスポットです。1980年の創業以来、地元に根ざし、多くの人々に愛され続けてきました。市場内には、170メートルにも及ぶ長い通路に約60店舗がずらりと並び、毎朝水揚げされたばかりの鮮魚を中心に、地元ならではの特産品が豊富に揃っています。新鮮な魚介類から青果、精肉、乾物、珍味、お菓子、お酒、そして日用品に至るまで、訪れる人々が求めるものがすべてここで揃うといっても過言ではありません。

市場内を歩くと、まず目に入るのは所狭しと並ぶ鮮魚店です。朝獲れたばかりの旬の魚介類がずらりと並び、地元でしか出会えない珍しい魚も多く、食材選びだけでもワクワクする空間です。目利きのプロが選び抜いた魚介類は新鮮そのもので、八戸の海の恵みを実感できます。また、干物や刺身などすぐに食べられる加工品も豊富に揃っており、地元ならではの味わいを存分に楽しめます。


どれを選べばいいか迷ってしまったときは、ぜひ店員さんに声をかけてみてください。八戸の食材について親身に教えてくれる店員さんとの会話も、ここでの楽しみの一つです。

市場ならではの「七厘村」で味わう食材の醍醐味

「八食センター」の特徴は、ただ新鮮な食材を購入するだけではなく、その場で味わうことができる「七厘村」というスペースがあることです。この「七厘村」では、市場内で買った魚介類やお肉を持ち込み、炭火で豪快に焼いて楽しむことができます。備え付けの七厘で、香ばしい炭火焼の香りに包まれながら、八戸の海の幸や山の幸を堪能できる贅沢な空間です。七厘で焼いた新鮮な海鮮や肉は、食材本来の旨味が引き立ち、どれも格別なおいしさです。七厘村での炭火焼体験は、家族や友人とともにわいわい楽しめ、地元ならではの温かな雰囲気が感じられます。

また、七厘村にはご飯や焼きおにぎり、せんべい汁など青森の郷土料理も提供されており、地元ならではの味覚がそろっています。特に、せんべい汁は青森を代表する郷土料理の一つで、煮込むとふんわりとした食感になるせんべいが具材とよく合い、心まで温まるような味わいです。さらに、ドリンク類も充実しており、青森県産100%のリンゴジュースや地酒など、青森の風土を感じられる飲み物が楽しめます。特にリンゴジュースは、青森が全国一の生産量を誇るリンゴの濃厚な甘みと爽やかな酸味が感じられ、青森ならではのフレッシュな風味が堪能できます。

1年中楽しめる多彩なイベントで八戸の魅力を満喫

「八食センター」では、季節を通して多彩なイベントが行われており、訪れるたびに新たな楽しみが待っています。夏には「八食サマーフリーライブ」と呼ばれる野外音楽フェスが開催され、市場の賑わいと音楽の活気が相まって、夏の八戸を存分に満喫できます。ライブに訪れる人々が多く、地元の若者から観光客まで、さまざまな人が集まり、市場全体が一体感に包まれます。

また、冬の「八戸えんぶり」の実演も見逃せません。えんぶりは、八戸地方に伝わる民俗芸能で、春の豊作を祈願する舞が特徴です。えんぶりの伝統衣装を身にまとった踊り手が舞う様子は、力強くも美しく、八戸の文化を身近に感じられる貴重な体験です。

さらに、「八食センター」では定期的に「八食料理道場」という料理教室が開催されています。この料理教室は、八戸の食材の魅力を多くの人に伝え、食育を推進することを目的に、地元の料理人を講師に迎えて行われています。地元で採れる魚介や野菜の特徴を生かした調理方法を学べるので、地元住民にも人気のあるプログラムです。料理人が食材の魅力を最大限に引き出すコツや、新鮮な魚介類を使ったおいしい料理の作り方を丁寧に教えてくれるため、料理好きの方にはとても貴重な機会です。また、子供たちにとっても食材への理解が深まる機会となり、未来の食育にも大きく貢献しています。

「地元に寄り添う市場」としての歴史と未来

「八食センター」は、1980年(昭和55年)に八戸の港近くで始まりました。もともとは港町八戸市で鮮魚を小売りしていた業者が集まり、市場を開いたのがきっかけでした。「八食センター」の創業当初からのコンセプトは「地元住民を大切にすること」であり、地域の人々の生活に寄り添いながら発展してきました。2020年には創業40周年を迎え、地元の人々と共に歩んできた歴史に誇りを持ちながら、今も進化を続けています。市場という形で地域に貢献し、八戸の魅力を発信する「八食センター」は、これからも地元に根ざした市場として、さらに成長していくことが期待されています。

八戸市の豊かな自然と文化が融合した「八食センター」での体験は、ただの買い物にとどまらず、八戸の文化や人々とのふれあいが感じられる場です。市場で買い物を楽しみ、七厘村で食材の美味しさを堪能し、イベントで地域の文化に触れる──そんな一連の体験を通して、八戸という土地の豊かさが心に深く刻まれます。次回訪れるときは、さらに新たな発見が待っているのではないかと、楽しみが尽きません。

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