緊急事態宣言で慌てふためいた個別指導塾

　僕は都内の大手個別指導塾のトップ講師の1人として、受験英語を指導していま

した。

　2020年に脳梗塞に罹ったが、幸い軽く済み、後遺症も殆どありませんでした。

　当時は高校受験、大学受験の生徒を大勢受け持ち、指導コマ数は週に36コマ、

月に150コマ持つほどの人気講師でした。

　しかし、その年の３月に政府が発した緊急事態宣言後に、ジワジワと生徒数が

減少し、2020年のROA(総資産利益率)は2019年の20.81から8.55と激減しまし

た。

　翌年2021年の受験が終わった後の僕が受け持つ新規の受験生の数は一向に伸び

ず、翌年まで回復の兆しは見られませんでした。

　時給が高い僕らプロ講師の仕事が真っ先に減らされました。

　つまり、安く使える英語講師は他にも沢山いるので僕に紹介できる生徒は居な

いと言われ、2022年暮れに僕は塾を辞める事にしました。