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興味索然たる味わい

 伊丹十三のエッセイを読んでいると度々意味の分からない日本語に出くわす。

 グリーンサラダのレタスをこう評している。

「私の考えでは、あんなものはレタスでもなんでもない。あれは人造野菜だと思ている。実に個性のない、興味索然たる味わいの葉っぱではないか。水っぽくて生っ白くて、味も香りもありゃしない。」とある。

 「索然」は尽きてなくなるさま。「興味索然」で「興の尽きるさま、おもしろ味のないさま。」を意味する。

 伊丹十三氏のエッセイを読むたびに、日本語の奥深さに感心する。

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