見出し画像

寝たきり生活2ヶ月

 9月の半ばに腰を痛め、以前やったことがあるぎっくり腰と思い、とりあえず、近くの整骨院へ行ったが痛みは少しも和らぐどころか増すばかり。藁をもすがる気持ちでペインクリニックへ行ってブロック注射を打ってもらうが変わりは無い。
 クリニックの医師の勧めで、整形外科で精密検査をしてもらうと腰椎椎体骨折が判明。オピオイド系鎮痛剤を服薬することに。麻薬の次に強い鎮痛剤だ。そして特製のコルセットを体に巻いて安静にして治るのを待つしか無いと医師に言われた。
 痛みは寝ても起きても激しく、寝返りを打つたびに激痛で目が覚めた。目が覚めて上体を起こす時の痛みは思わず声が出てしまう程だった。

 続けて2時間以上眠れることは無く、毎日睡眠不足だった。食欲も無く、2週間くらいは何も食べられなかった。あっという間に体重は減り、10キロ以上は体重を落とした。

 食べないので排便もなく、不安だった。痛みが激しく、お風呂にも入れず、体が臭くなってくるのが自分でも分かったので勇気を振り絞ってお風呂に入った。久しぶりに見る鏡に映った自分の身体を見て愕然とした。ガリガリに痩せてまるで別人のようだった。

 痛みと不安で思わず息子に電話したこともあった。死にたいと。
 耐えるしか無いと冷たくあしらわれた。

 激しい痛みは骨折してからおよそ2ヶ月は続いた。
 眠ることも、食べる事も出来ず、ただひたすら痛みに耐える、ほぼ寝たきりの生活を経験したのは生まれて初めてだった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?