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ウィーンを歩く

47 .ウィーンを歩く

 今回の旅ではタクシーには乗らないことに決めていた。女が一人でタクシーは危険だし、運転手が地理に疎い場合もかなりあるし、各都市で乗りまくっていたらすぐに数万万円以上の金額を遣ってしまうからだ。ウィーンには旅行者の為のフリーパスがある。市内の路面電車・地下鉄・バス・郊外Sバーン列車に乗り放題の48時間フリーパス14ユーロを買うことにした。これでウィーン最終日に空港へSバーンで辿りつくまでを全てカバーするはずだ。

55.ウィーン乗り放題チケット



 ウィーンで何を見るかであるが、まずは「シシィチケット」を入手することにした。34ユーロで、市の中心部にあるハプスブルグ家の王宮・王宮家具博物館・郊外にあるシェーンブルン宮殿の3つに入れる。オーディオガイドも付いているし入場時刻の指定が要らない、つまり入口に数十人の行列が並ぶのを横目にファストパスで優先入場できるのだ。

プレゼンテーション1


 リュックから自分の荷物を全て出し、屋根裏部屋を自分が使いやすい仕様にしたところで18:00になっていた。天窓から見える空はまだ昼間のように明るい。地下鉄でシュテファンスプラッツまで行ってみることにした。

 ホテル玄関の白い階段を降りて道路に出たところで少年2人にポケトークで「駅はどっち?」と聞いてみた。少年のひとりが指さして教えてくれた。「この機械なに?」と目を輝かせて身を乗り出してきた。「ちょっといじっていい?」「いいわよ。何語から何語にする?」「えっ70ヶ国語もあるんだ!」少年はドイツ語からチェコ語、ロシア語からギリシャ語など自分で吹き込んで音声を確認しては感嘆の声を上げていた。「これ日本製?」とポケトークの裏面を見て「Source Next」の会社名を見つけると自分の携帯画面で検索し「ダスイスト…ハーベン」とか言いすぐににっこりし「ダンケシェーン、いまこの機械ひとつアマゾンで買ったよ。」若者の行動の速さに驚いた。


【ビデオ】ウィーン市街地中心部 魚介類おそうざい持ち帰り

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 ウィーンのシュテファン寺院周辺は夜遅くなっても賑やかだ。バイオリンやチェロ、笛など、思い思いに演奏している音色があちこちから聞こえる。どのミュージシャンも演奏のレベルが高くさすが芸術の都だと実感させられる。細工の美しい布製品や銀器、絵画など売る屋台もたくさん出ている。シュテファン寺院を取り囲む広場では、ビールやワイングラスを片手に恋人や家族とお喋りし笑いさざめく人々。この街で暮らしたら楽しいだろうなあ、羨ましいなあ。

ウィーン市街中心部 夜9:00過ぎてもまだ明るい。

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