時を戻すんだよ
-時を戻すんだよ-
この言葉を聞いたときにハッとした自分に
驚いた。
近くで走り回っている子供が、こう叫んでいたのだ。
なぜ子供が、この言葉を発していたのかは
知る由もないが
自分の中で響くものがあったから、余計驚いた。
最初に思考したこと。
今度の新曲のタイトルにしよう。
何を言っているの?と
思う人もいるかもしれないが
自分の曲づくりのスタイルは
突然の出会なもんで。
メロディーのイメージ、曲のイメージは冬っぽい。
冬のイメージといえば、人それぞれかもしれないが
少し時間のながれがゆっくりになる印象がある。
白銀世界なんて、まさにその印象が強まる。
時をとめて~♪
なんてうたいだす人もいた気がする。
ひとつ興味深い考察ができる。
冬の前は秋。
秋は「トキ」と読める。そう、訓読みで。
他にも訓読みなどで秋(トキ)を表す漢字は「穐」。
龝(穐秋) 禾 + 龜
秋に作物を集めて、亀を火でかわかすと収縮するように作物を火や太陽でかわかして収縮させる
作物を取り入れる季節→あき
漢字原子論 : 漢字の成り立ちより
昔から、収穫祭やら実りの秋とよばれた季節。
現代人よりも、自給自足やら年貢を納めていた人達にとっては
より、ありがい季節だったはずだ。
動物にとっても。
そして、それを加工して保存して冬を越すための食糧をこしらえることが
最重要だった暮らしがあっただろう。
一方私たちは冬を越すための食糧をこしらえていない。
むしろ1年中同じものが食べられることになれきっている傾向が強い。
薪だって割ってないし、炭もない。
クリスマスケーキのイチゴもしかり
正月料理に飽きて食べるきゅうりの浅漬けなんてのも季節感はない。
これからやってくる脱炭素やら化石燃料の終焉とともに
食料生産や暮らし方が変わってくる。ここでは変わらざる負えないと言う。
個人的には再エネの太陽光パネル生産&処理問題がひかかって
なかなか心から賛同できていないなどあるが。
にしても、世の中はずいぶんと複雑に構成されている。
都市を見渡すと随分とコンクリートに覆われている。
あそこはいつまで砂利のままなんだろう。
あのビルはいつまで廃墟なんだろう。もう渋滞がいやだな。
駐車場こんなにいるんだっけ。なんでこんなに遠くまで早く移動してるんだっけ。なんで資本を増やすことが正解なんだっけ。
こんな身近に資源があるのに。過疎化の成れの果ては、都市の空洞化じゃないのかい。
全部土にして、何か作物か果樹か広葉樹でも植えたらいいのに。
その周りに、春になれば野草が生えて、蜜源が咲き乱れ水でも湧き出てくればいいのに。
そう、穐を、時を戻すんだよ。