#553 結果エントリーについての個人的考え
近ごろは、過去に読んだ本からも学び直しをしたいと思っている。最近読んでいるのは、辻秀一さんの著書「メンタルトレーナーが教える 子どもが伸びるスポーツの声かけ」という本だ。
辻さんの唱えるメソッドは「何を」「どんな心の状態でやるか」ということを大切にしている。そういう部分は、イメージトレーニング講習を通じて学んだことと通じていると感じる。
対して、辻さんが本書でNGとされている「結果エントリー」という部分については、個人的に少し違う考えを持っている。結果エントリーとは、声掛けをする際に「入る」とか「打てる」とか「決まる」とか、結果にフォーカスした言葉をかけることを指している。
これについて、僕はここ最近の自分の実感として、結果にフォーカスした声掛けの全てが悪ではないと考えている。「入る」「決まる」「できる」ということを言葉として伝えたとき、実際にそれを子どもたちが実現する様子が増えてきたと感じている。
確かに、結果にフォーカスしたことを言われたとき、それがポジティブなことだったとしても「できなかったらどうしよう」という裏表の感情が芽生えてきてプレッシャーにつながる可能性も否定できない。すんなり本人が信じ込めたらそれでいいが、必ずしもそうなるとは限らない。
そこで、セットにして伝えるのが辻さんのメソッドの肝である「何を」「どんな心の状態でやるか」ということだ。特にケースとして多いのが、ミスをしたら次も同じところに強気で打ち込んでみよう、ということである。そして、必ず決まる!と背中を押す。このひと押しで、実際に次の一球の結果が良くなるケースが増えてきた。呪文の効力はまだザオラルぐらいだが、このまま突き詰めていけばザオリクレベルに限り無く近づけられると確信している。
どんな方法論であれ、目指すところは同じだ。最善の結果へと導くためにどんな方法で、その道のりを辿るか、という違いだけである。先人たちから学びながら、自らの実践で自分なりの方法を築き上げていきたい。
(了)
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