【声優志望向け】キャラクター作りを考える

キャラクターを作るための基本的な考え方

キャラクター作りは、声優を目指す方にとって非常に重要なプロセスです。魅力的なキャラクターを生み出すためには、そのキャラクターがどのような性格や背景を持っているかをしっかりと理解する必要があります。ただの「声」を提供するのではなく、キャラクターの個性や物語に合った表現を加えることで、観客に感動を与えることができるのです。

知らなければ周りと差が開いてしまうかも……

声優を目指す多くの方は、キャラクター作りを軽視しがちです。だからこそ、正しいキャラクター作りを学ぶことは、周りと差をつけられるチャンスとなるのです。

しかし、キャラクターを作る方法を学んでいなければ、周りと比べ表現力で大きな差が生まれてしまいます。キャラクター作りは、他者との差をつけるための最も強力な武器の一つです。

基本を押さえていないと、どれだけ技術があっても魅力的な演技には結びつきません。

誰も教えてくれないキャラクター作り

キャラクター作りには、自分で気づくしかないとされがちですが、実際には基本的な考え方（ルール）があります。この基本ルールを理解すれば、誰でも効率的にキャラクターを作り上げることができ、独自の表現ができるようになります。

そこで、今回は「キャラクター作り」において必要な3つの重要なポイントを紹介します。逆にこの3つを知らないままでは、声優になれないかもしれません。

キャラクター作りに必要なこと１：属性

「属性」とは、そのキャラクターの基本的な設定です。

年齢、性別、外見、職業、出身地など、キャラクター固有の要素です。これらの属性がキャラクターの行動や感情表現にどう影響するかを考えることが、キャラクター作りの第一歩です。

たとえば、10代の少年が持つエネルギーと、熟練の戦士が持つエネルギーは、声や表現に大きく違いが出ます。このような属性を正しく理解することで、同じセリフだとしてもキャラクターの違いを表現できるのです。

キャラクター作りに必要なこと２：関係性

「関係性」とはキャラクターが存在する世界観のことです。

キャラクターが生きる世界には、あなたが演じるキャラクター以外にもたくさんのキャラクターがいます。また、その世界独自の要素が多数存在しています。そういった「世界観」を、キャラクターの「関係性」と考える必要があります。

例えば、あるキャラクターが優れたカリスマを持つ一方で、部下に対して厳しく接する場合、その関係性を考慮し演技プランに落とし込むことが必要です。キャラクターが存在する世界との「関係性」をしっかり把握することで、キャラクターの言動や反応に説得力が生まれます。

キャラクター作りに必要なこと３：選好性

「選好性」とは、好みや選ぶ基準となることです。

実はこの「選考性」が、お仕事をしていく上で一番重要になります。なぜなら、お仕事を依頼する制作側の「好み」がキャラクター作りの参考になるからです。これには、監督や脚本家がそのキャラクターに望んでいる特定のイメージやテーマ・価値が含まれます。これを理解し、表現することが重要です。

たとえば、あるキャラクターの「優しさ」や「冷静さ」を表現した場合、制作側の「好み」にマッチしているかどうかで、あなたを選ぶかどうかの判断が決まります。

この「選好性」をキャラクター作りに盛り込むことで、制作側の意図を忠実に表現することができます。

まとめ

キャラクター作りにおいては、「属性」「関係性」「選好性」の3つの要素をバランスよく考えることが、魅力的で説得力のあるキャラクター表現を実現するために必要です。これらを意識した演技ができれば、周囲と差をつけ、より深いキャラクター作りが可能になります。キャラクターを考える際には、この3つのポイントを意識してみてください。

また、一人で練習をする場合は、簡単なキャラクターを作成してみましょう。『属性』（年齢、性別、職業など）を考え、そのキャラクターがどんな世界観で生きているかを設定してください。さらに、そのキャラクターに持たせたい特定の感情や特徴を、あなたが制作者ならどんなものにするかを決めてみましょう。