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【家21】廃材で窓枠づくりと蜜蝋ワックス塗り

気密測定が完了=気密施工が終わると、続いてフローリングや壁などの内装工事が進んでいきます。

内装は、まず窓枠づくりから始まりました。
窓枠を先に作らないと、壁もフローリングも納まりを調整できないそうで、
とにもかくにも窓枠です。

窓枠の存在も家づくりで初めて知りました。
この写真でいうと、サッシの黒いフレームを囲むようについてる木の枠が窓枠。
窓には必ず枠があるけど、今までの人生で、実家でも賃貸でも、窓枠という存在を認識したことなかった!


窓枠は、
四角いサッシの四方を枠で囲む「四方枠」、
四角の下だけ枠にする「下枠のみ」、
枠をつくらない「枠なし」など
いろんな選択肢があります。

ちょっと写真がわかりづらいのですが、
我が家で採用したのはこういうのです。

人が出入りするリビングや勝手口は、
窓の上と左右を木枠で囲む
「三方枠」を採用。
窓の黒いサッシの周りに木枠があるの、わかりますかね
あとは全部、
窓の下だけに枠をつける「下枠」を採用。
上と左右は枠なしで、漆喰を塗ってある。
壁をくり抜いたように見える
フィックス窓は、枠をつくらない
「枠なし」にしました。
逆光で見づらいが、四方を漆喰塗ってある


ということで、窓枠作りの話なのですが、
廃材を使うことにしたので、廃材を製材しに行ったところから。


1. 廃材(というか古材)を製材

父ちゃんががんばって収集した廃材の中からどれを使うか相談
ちょうど良さげなのあった!
一枚板の立派な材、搬出。友人からヒノキだよと言われて譲り受けたもの。廃材というか古材。ほんとはヒノキではなくケヤキでした

立派な材ですが、長い年月を経てかなり反りがあるので、真っ直ぐに製材するところからスタートです。

製材はフローリングの時と同じく、藤野の隣町、秋山のstudio yesにお願いしました。
経年でかなり反ってるので、
薄くスライスしながらまっすぐの面を作る。
製材するときれいな木目が出てくる
ケヤキはものすごく硬いそうで、「製材するにしても帯鋸が持つかどうかあやしい」とのことだったので、父ちゃんが油で帯鋸の滑りをよくする係になって、ゆっくり製材しました
木に挟まれて帯鋸が負けないように、コマを挟む
ひけたぞー。製材機でひいた木を受け取る係
山の中の製材所、
なかなか気持ちいいのです

あとは、製材所に積み上がっていた材木の山の中から
松の板を発掘して、これも窓枠用に製材させてもらいました。

松を発掘。松は松ヤニがすごいそうで、ケヤキ同様のクセモノらしい
製材ー!
松の木目、いい!
ケヤキとマツ、たくさん製材できました!!
製材したら、古材から新材に生まれ変わりました。古材は表面が「古い〜!」って感じでも、削ればきれいな木目が出てくるのですね。
木の含水率をはかる水分計を刺して測ってみると、13%くらい。家具など作るにはちょうどいいくらい、らしい。


製材したあと、さらに厚さを薄くする&端は直角をだすために、
自動カンナ&手押しカンナにかけました。

ぶいーん。自動カンナの名の通り、カンナの刃がぐるぐるまわっているところに材を通すと、自動で送りながら削ってくれる
ぶいいいいーん。
木屑を吹っ飛ばす様は、すがすがしい
西野製作所の自動カンナを使いました。
なかなか渋い佇まい
同じ機械の別の部位を手押しカンナとして使い、
材の端っこの直角を出す。
直角が出てれば、建築現場に持って帰ってから丸鋸などでカットや加工するのに使いやすいそうです
木屑は、わがやの土地にすき込んで
土中環境を改善するために持って帰ります。
フレッシュな木屑はいい香り〜

2. 窓枠づくり

製材したケヤキと松を現場に運び、窓枠をつくります。
製材したての材を家の中で細かく割いたり加工したりすると、家中いい香り。
特にケヤキは、なかなか独特な香りでけっこう好きです。

窓枠はたいちくんが作ってくれました。

窓のサイズに合わせてカットしていく。
あれだけ大きかった材がどんどん細かくなっていく
角はスライド丸鋸で45度にカット
ボンドでとめて、ビスを打ってました
このピッタリ感おみごとです
リビングの大開口スライディングの三方枠。
でかいい
大きいのでみんな総出で窓枠設置
ビスで固定
足元はフローリングと重なるので
きれいにピッタリおさまるよう微調整
続いてキッチン勝手口の三方枠
できた〜

こんな感じで窓枠できました!
で、設置したら、蜜蝋ワックスを塗っておしまいです!

3. 蜜蝋ワックスを作って塗る

窓枠設置が終わると、壁面の次の工程では石膏ボードが貼られていきます。
窓枠とボードが接する面にワックスやオイルを塗れるのが、窓枠設置後・ボード貼る前の、このタイミングしかないとのことで、
蜜蝋ワックスを作って塗りました。

わがやでは日本ミツバチを飼ってるので、ミツバチ仲間から蜜蝋を分けてもらって米油と混ぜて作ります。

材料は、米油と蜜蝋。
油は、亜麻仁油やエゴマ油、オリーブオイルなどでも良いそうです


そもそも、なんで木にワックスやオイルを塗るかというと、
生の木そのままだと水ハネや手の汗など汚れが染み込んでシミになりやすいからです。

ワックスやオイルを塗ることで表面に皮膜をつくり、
水をはじいて木を保護し、ツヤを出すのです。

で、せっかく塗るなら、うちにミツバチもいるし、
子どもが食べても舐めても平気な天然素材にしようということで蜜蝋ワックスを採用しました。

蜜蝋は沸点65度らしく、火にかけるとすぐ溶ける。
蜜蝋ってほんとロウソクと同じで
固まると取れないので、鍋は蜜蝋専用にしたほうが良い
米油混ぜたところ。火にかけて溶かす


分量は、蜜蝋100gに対して米油800mlで作りました。

ネットで調べて、だいたい蜜蝋1:オイル8〜9くらいがいいらしいとのことだったけど、
後日実際塗ってみて、分量はそこまで厳密でなくても好みでいいのかなと思いました。

完全に溶けるとサラサラのオイルみたいになる。
溶かして混ぜて、ビンに移して冷やして固めるだけ。
とても簡単
下の方が黄色いのが固まってきたところ。全部固まれば完成です


蜜蝋ワックスができたら、
あとはひたすら窓枠に塗り塗りです!

息子も塗り塗り。ウエスなどでひたすら塗りこむ
下が塗ったところ、上が塗ってないところ。
塗ると色が濃くなってツヤが出ます
奥が塗ったところ、手前が塗ってないところ。
木目に沿って木になじませるように塗り込む
全部塗るとこんな感じでツヤっぽくなる。
木目が引き立ってきれいです


ということで、蜜蝋ワックスを塗って窓枠はおしまい!
これまでの人生で全く存在を意識したことなかった窓枠という部位に
こんなに力を注ぐ日がくるとは思いませんでした。

古材を最大限活用してくれたたいちくん、ありがとう!!

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