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【社員インタビュー】尖ったオーラに惹かれて転職、モリカトロンは状況に合わせて柔軟に動きを変えられる会社

モリカトロン社員にインタビュー!
職場の雰囲気や仕事内容、キャリアパスなどについてお伺いします。
今回は、2018年に入社してリードエンジニアとして活躍する岡島学さんに、転職先に同社を選んだ理由や仕事のやりがい、この先達成したい目標などをお聞きしました。


悩みを質問に変える力

ー職種と業務内容について教えてください。

岡島学(以下、岡島):モリカトロンでリードエンジニアとして働いています。もともとAIの専門家というよりも普通のプログラマーとしてキャリアを積んできたので、どちらかといえばAI以外の領域に長けています。AI技術の専門家が集う会社だからこそ、ゲーム開発のサポート部分などもふくめAI以外に強い人材も必要だと思っていて、AIエンジニアがあまり得意ではない部分を補うのが僕の仕事だと考えています。

現在はモリカトロンとAIQVE ONE様、ベリサーブ様が共同開発したゲームテストソリューション『Playable!』のリードエンジニアを担当しており、トレンドのAI技術を用いたシステムの提案から、その技術の検証ツールの開発サポートまで、すべてに携わっています。

ーAIエンジニアの弱い部分を補う仕事とは、具体的にどういう内容でしょうか。

岡島:僕がモリカトロンに入社したのは2018年ですが、エンジニアとしてのキャリアは22年目で、前職ではゲーム機やSDK、ミドルウェアの開発に携わっていました。ゲーム開発そのものは経験しませんでしたが、ゲーム開発をサポートすることはよくありました。例えば、SDKやミドルウェアの開発ではドキュメントの作成が重要なのですが、そういう経験を積んでいる人材は意外と少ない印象です。

『Playable!』のようにAI技術をソリューションとしてゲーム開発に活用するためには、顧客に使ってもらえる仕組みを作らなければいけないんです。そういう部分で今までの僕の経験が生きています。AIエンジニアとは異なる視点でゲーム開発が見えているので、そういう意味で弱点を補えるということです。

ー転職先としてモリカトロンを選んだ理由を教えてください。

岡島:モリカトロンが設立時に始めたAIを活用したQA事業に関心があったのと、代表の森川さんという人間に興味がありました。僕が上司に求める特性は「面白い人」と「この人にならついていけると思える」という2点です。森川さんは、ついていけるかどうかは分かりませんでしたが、面白いものを作る人なので多分ご本人も面白い方だろうと。僕にとって面白いかどうかは特に重要です。面白くなかったら興味がなくなっちゃうので。僕がモリカトロンに来て7年目になるんですけど、森川さんはまだまだ興味がつきないくらい面白い方ですね。

ー森川さんとは以前から知り合いだったのですか。

岡島:勉強会で一度お会いした程度です。僕の世代だと『がんばれ森川君2号』や『アストロノーカ』が印象的でしたね。『くまうた』もAIを取り入れているだけでなく、アイデアからデザインまですごく尖っていると感じました。むしろ尖りすぎて大丈夫かなと。そういう尖ったプロダクトを作れる人という印象が強かったので、お話を聞いた時にも尖ったプロダクトを作る人特有のオーラが出ていました。

その後、当時モリカトロンにいた方からお誘いを受けて入社に至りました。その方は以前からエンジニアリングでQAを変えたいと語っていて、「それができる場所がようやくできたので来ないか?」と誘われた形ですね。

ー入社の前後で感じたギャップはありますか。

岡島:実を言うと、僕はモリカトロンに入社するまで機械学習にはあまり興味がなくて、古典的なAIの方に価値を見出していました。それが取り巻く環境が大きく変わって、いまでは大規模言語モデル(LLM)を使った生成AIのように、機械学習ありきで物事を考えることが多くなりました。以前は興味がなかった技術がとても便利な存在になって、それを使いこなさなければいけない立場になったことで、AIとの向き合い方が変わりました。

ー始業から終業までの流れについて教えていただけますか。

岡島:モリカトロンはフルフレックスなのですが、僕は9時から10時の間に業務を開始することが多いです。まずチャットツールを開いて、前回の終業後に届いた質問やプログラムの変更を確認するところから1日が始まります。同時に、クライアントからの問い合わせがある場合は対応します。あと週に1回は昼にクライアントとの定例会議を設けているので、そのための資料をまとめるのも午前中の仕事です。

このとき、クライアントやその他想定利用者様が僕たちと同じくらいの技術的な知識をもっているとは限らないので、可能な限り情報を噛み砕いて伝えられるような資料作成を心がけています。また、クライアントの要望に沿ったものが作れるように、進捗状況の報告や新たな要望の確認といった状況のアップデートを欠かさないようにしています。

昼には毎日チームミーティングも実施しています。ここでメンバーごとの作業状況や今後の予定などを報告します。最初はチームミーティングは最小限に留めることが有意義だと思っていたのですが、コロナ禍でリモートワークが導入されてからは情報共有の機会が少なくなって考え方が変わりました。チームミーティングを毎日開くことで議論や報告の場があるという安心感を得られますし、「説明をしなければいけない」という責任が伴うことで情報共有を促せます。

このように午前中から昼にかけてアップデートした情報を踏まえて、午後は開発業務に専念することが多いです。具体的には、プログラミングや動作チェック、技術資料のドキュメント作成などです。その際に作業状況は定期的にチャットで共有するようにしています。他のメンバーが気付いた点を指摘してくれたり、そこから議論に発展したりすることでブラッシュアップにつながるので、僕のスタイルに合っているのかなと思っています。

ーフルタイムのリモートワークになって会社の雰囲気はいかがですか。

岡島:リモートワーク前提で会社全体が動いているので、非常に働きやすい環境だと思います。あと質問や悩みごとの相談には、チャットツールでいつでも誰かが答えてくれる体制が整っているので安心できます。

ーリモートワークだと行き詰まってしまったときに独りで悩んでしまいがちですよね。

岡島:何を質問したらいいか分かる人は、その時点で8割くらいは答えが出ているんです。何を質問したらいいのかすら分からないから悩むと思うんです。世の中にはベアプログラミングというソフトウェア開発手法があるんですが、これは自分の悩みをテディベアに打ち明けながら1人でベアプログラミングをするというもので、実際に前職で僕もやっていました。

テディベアじゃなくてもいいんですが、誰かに話すことによる悩みの言語化と構造化が問題解決につながるんです。だからチーム内で僕自身もたくさん質問しますし、誰かの質問にもできるだけすぐ答えるように努めています。チームのリードとして何でも気軽に話せる環境を構築できるように意識しています。

ープロジェクトで直面した課題や克服した壁について教えてください。

岡島:クライアントからちょっと技術的に難しいご要望をいただくことは結構あります。僕は無茶をせずに安全策を提案するタイプなんですが、CTOの松原さんなんかは攻めた提案をすることが多くて、「マジか……」と思いながら仕事をしています。それでも思い切って決断してくれるおかげで、やらないわけにはいかなくなって挑戦できるわけです。安全策を取りたがる人と攻めた提案をしたがる人のバランスがあるおかげで、最終的にクライアントからの要望をうまく満たせているんだと感じます。

ー1番やりがいを感じるのはどういう時ですか。

岡島:自分が面白いと感じることを研究した結果、予想もしていなかったことに役立てた時に最もやりがいを感じます。例えば、『Playable!』が誕生したきっかけは、CEDEC 2020で発表した「格闘ゲームで接待プレイできるAI」の研究でした。

関連記事:【CEDEC2020】テストプレイや接待プレイができるAI技術でモリカトロンが目指すこと

AIに格闘ゲームを学習させるには、Pythonからゲームを操作できる仕組みを作る必要がありました。その開発過程で、格闘ゲーム以外の強化学習はもちろん、そもそも強化学習以外でも使えるんじゃないかと考えるようになりました。その汎用性を生かすために社内で提案した内容が、後に『Playable!』となる原型でした。

その頃にちょうど別件で、「ゲームを自動でテストできないか」というお話が来ていたんです。つまり『Playable!』は、自分がやりたかった事とお客様のニーズが近かったことから積極的にご提案した結果、実現したプロジェクトだったのです。

ーこれまでで最も印象的だった仕事は何ですか。

岡島:いま話した格闘ゲームのAI開発から『Playable!』が生まれた一連の流れ以外では、CEDEC 2024のスポンサーセッションとして発表予定のプロジェクトです。LLMを活用してスマホゲームを操作するという試みなのですが、正直はじめは上手くいくと思えない状態で研究開発を進めていました。それがGPT-4oの登場で状況が一変しました。急速に進化するLLMのおかげで実現した機能を提供できる絶好の機会になると思います。

ーこの先、エンジニアとして達成したい目標はありますか。

岡島:クライアントの要望に応えるだけでは面白いAIは作れないと思っています。モリカトロンはエンタメのためのAIを開発する会社なので、そのために自主的な研究開発を続けていきたいです。昨年発表した『Red Ram』のようなモリカトロンらしさでお客様に喜んでもらえるものを作り続けていくことが、AIを通したエンタメ領域の拡大につながると信じています。

参考記事:『Red Ram』開発チームに聞く生成AI×ゲームの可能性


ーこれからのソフトウェアエンジニアに必要な資質は何だと思いますか。

岡島:情報を咀嚼して質問ができる人こそ、これから伸びていくと思います。質問さえ明確なら社内のエキスパートが答えてくれるかもしれませんし、最近だとChatGPTのようなAIツールが解決策を示してくれるかもしれません。技術の進歩とともに、すべてを自分で理解するのはより難しくなっていくでしょう。人間にしろAIにしろ、他のエキスパートの能力を借りるために上手く質問できる能力は、これからますます重要になっていくと思います。

ーモリカトロンを漢字一文字で表現してください。

岡島:「変」ですね。状況に合わせて柔軟に動きを変えられる会社という意味もあるし、独特なコンテンツを作ってきた森川さんの会社という意味で、モリカトロンは「変」だと思います。

ーどんな人がモリカトロンで働くのに向いていると思いますか。

岡島:小さな会社なので自分で考えて行動できる人。それでいてちゃんと進捗を報告したり相談したりできる人が、モリカトロンでパワーを発揮できる人物像だと思います。少人数のチームで働く場合、各人の能力を発揮するためには自主的な行動が求められますが、1つのものを作るためには情報共有が欠かせません。

ー今後、モリカトロンを志望する人に向けてメッセージをお願いします。

岡島:いろんなことに興味を持てる人や面白いことをしたい人、大歓迎です。必ずしもAIの専門家でなくてもいいのですが、AIエンジニアと協働するため少なくともAIへの興味関心は必要です。とはいえ、AIだけではビジネスは成立しないので、お客様のニーズに合わせて「それを使うためのサービス」を構築・実装できる仲間をお待ちしています。

現在モリカトロンは積極的に採用活動を行っております。
ご興味がございましたら、ぜひご応募ください!

※編集小ネタ✐
 サムネのキャッチコピーは、ChatGPTが作成してくれました☺
 「“エンタメAI”の可能性を広げる、モリカトロンは挑戦し続ける技術者集団」


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