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腹痛行進曲
生来お腹が弱い。いざトイレに入っても出ず、毎回「なんでここっ!」と言いたくなるようなタイミングで腹を下す。
学校が見えたタイミングでギュルル。僕は自転車登校をしていたが、もはやサドルを跨ぐこともできず、残り50mを今にも行き倒れそうになりながらフラフラと歩いた。
電車の中でギュルル。最悪である。途中の駅で降りて予定に間に合わなかったことが何度あることか。違うんです!よくある言い訳とかじゃなくてっ!「ごめん、トイレ行ってた」に変わる言葉を考え中。
だが、降りた駅のトイレが空いている時はまだいい。真に地獄なのは、人の列ができている時(しかもほとんどこれだ。)
前にはスマホをいじるおじさん。イヤホンでノリノリのお兄さん。
腹痛eyeを通して見る人はみんな余裕綽々に見える。
仁王像みたいな形相でひたすら待つ。
進まない列!痛くなる腹!
やり場のない怒りになぜか国会議員や漫画のキャラが巻き込まれる(いつもごめん、ありがとう)
苦行通り越して何かの修行みたいな時間を終えて、無事用を足したあと、今度は嘘みたいに爽やかな気持ちになる。街ゆく人が皆美しく見え、清らかな心で世界平和を願ったり…………うん、でも遅刻してんだよね。できれば来ないで欲しい腹の虫である。
そんな僕はもちろんトイレに篭る時間も長い。
出しとかないと予期せぬタイミングで爆発しそうで怖いため、ついつい冗談みたいに長い時間こもってしまう。
少なく見積もっても1日30分。1年で180時間!?
………………年1週間以上僕は便座の上にいるらしい。
こりゃいかん、ということでトイレのお供をいくつか試した。単語帳。音楽。覚えることを書き込んだ日本地図などなど。
だめだった。勉強に集中すればいいのか腹に集中すればいいのか分からなくなって脳が混乱。
スマホでネットサーフィンをするのは楽しいが時を忘れるため本末転倒に。
どうしたもんか…………ってことで、ちょくちょく文章を書き始めた。noteだったり、なんか良さげな1文だったり(いつか小説に使えないものかと目論んでいる)こちゃこちゃと書いてると腹痛が少し弱まる、たぶん。
…………………とか書いてたらまた少しお腹が不安に。今日は少し余裕があるからと1番簡単そうな単語帳片手にトイレへ向かう。
腹痛はまだまだ居座りそうだが、まあ、こんな感じで今のところ僕はこいつとなんとかやってます。
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