『「人間は夜、運転禁止」温泉観光地で夜間の自動運転実証 中規模観光都市に注目』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.9.25
「先進テックで未来の生活はもっと良くなる!」と信じて、Web3・AI・ガジェットなどのデイリーニュースから毎日ひとつピックアップしてご紹介しています。
新規ビジネスのアイディアのタネがほしい方、未来を想像してワクワクしたい方、読んでちょっといいなと思った方、ぜひフォロー・高評価よろしくお願いします!
■「人間は夜、運転禁止」に現実味。夜間の自動運転実証、成功なるか 温泉観光地で夜21時台に公道実証
自動運転技術の実用化を目指して、さまざまな地域で実証実験が行われています。
上記の自動運転ラボ編集部の記事では「いずれ人間社会は「人間は夜、運転禁止」というルールを作ることになるかもしれない。」というアイディアを提起しており、良し悪しはあるけれど非常に興味深いと感じました。
人間が夜間の運転を控え、自動運転車が代わりに走ることにメリットは確かにあると思えます。しかし、住民の反対も多いだろうと思います。住民の同意が得られるかどうか、現実性は都市の規模や人口によって大きく異なると考えており、なかでも「中規模の観光都市」については、自動運転技術を積極的に導入することで、先進的な街に進化するきっかけとなるのではないかというポテンシャルを感じています。
自動運転導入のメリット
自動運転技術には多くのメリットがあります。特に夜間、自動運転車が人間に代わって運転することで、事故のリスクが減ることが期待されます。夜は視界が悪く、歩行者の発見が遅れることや、飲酒運転が増えることから事故が起きやすくなります。
現在の技術ではまだ「夜間は自動運転車の方が強い」と言えるほどには至っていないようですが、人間の目より高性能なセンサーやカメラを搭載する自動運転車では事故のリスクを大幅に減らせる可能性があります。また、人間が運転しないことにより、昼夜の逆転による疲労によるミスも防げます。
また、「人間は夜、運転禁止」が徹底されることで、自動運転車しか走っていない道路環境が作れれば、一層安全性は増します。車両そのものが減ることが最も効果が高く、さらに人間が運転する不意な操作に自動運転車側が対応する必要がなくなります。
先進技術を搭載した車両だけが走ることもメリットです。車車間通信によって見通しの悪い交差点でも接近を相互に伝えあうことで、出会い頭の衝突も防げますし、将来スマホと自動運転車が通信できるようになれば、歩行者や自転車との衝突事故も回避しやすくなります。
地域によって異なる導入の難しさ
ただし、「人間は夜、運転禁止」という政策を全国一律に導入するのは現実的には困難でしょう。都市の大きさや人口構成によって、自動運転技術の受け入れ方が変わるからです。
たとえば、大都市や自家用車の所有率が高い地域では、夜間の運転禁止に対して強い反対が出る可能性があります。住民がさまざまな仕事に就いており、夜間に車を使わなければならない人が多いため、移動の自由が制限されることに対して不満が高まるはずです。
一方で、極端に人口が減少している地域では、自動運転バスが開発されたとしても、公共交通機関の経済的な維持が困難です。こうした地域では運転手不足が深刻なため、自動運転技術が公共交通の代わりとして期待されるものの、インフラ整備や導入コストがネックになりがちです。
中規模観光都市の可能性
その中でも、自動運転技術を積極的に導入し、先進的な街に進化する可能性が高いのは、ある程度の人口があり、観光客が定期的に訪れる中規模の観光都市です。
観光地では交通手段の充実が求められ、観光客の利便性が向上すれば地域経済の活性化につながるため、住民の賛同も得やすいでしょう。観光関連の仕事に従事している人の多さも賛同を得やすい理由となるはずです。
観光客にとって、移動の便利さはその土地を楽しむ大きな要素のひとつです。自動運転車が夜間の移動を担うことで、観光客はより自由に観光地を巡ることができ、旅行の満足度が上がります。その結果、宿泊施設や飲食店なども繁盛し、地域全体の収益が上がる効果が期待できます。観光客にとって移動がしやすくなれば、リピーターが増え、口コミでさらに新しい観光客が訪れる可能性も高まります。
自動運転が期待される都市の例
具体的に自動運転技術の導入が期待できる都市として、箱根(神奈川県)、金沢(石川県)、別府(大分県)、高山(岐阜県)、長崎(長崎県)などが挙げられます。これらの都市は観光地として知られ、多くの訪問者がいる一方で、交通渋滞や公共交通機関の制約という課題を抱えています。
例えば、箱根は温泉地として人気ですが、観光シーズンには渋滞が発生しやすいことが課題です。自動運転車を導入し、自家用車を制限することで、混雑を緩和し、観光客の満足度を向上させることができます。また、別府や高山のような山間部の観光地では、公共交通が限られているため、自動運転バスやタクシーの導入が観光客にとって大きな利便性を提供します。
結論
自動運転技術の導入は、特に中規模の観光都市では、観光客の利便性向上や地域経済の活性化に大きく貢献できる可能性があります。
自動運転車の普及に合わせて、道路にセンサーを配置したり、自動運転区間と人間の運転で走行可能な区間を分離整備するなどを進めることで、街全体が先進的に進化するポテンシャルは非常に高いと考えられます。
「人間は夜、運転禁止」という文字だけだと個人の移動の自由を制限されるイメージが強いですが、むしろ積極導入することで、最先端都市として世界から注目される観光都市に化ける可能性もあるだろうと思います。