![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123102540/rectangle_large_type_2_620e05a52771b2519baaa37d8648eff5.png?width=1200)
『Motion Brush 画像をなぞると自動的に動く!「モーションカード」が画像生成AIの次のトレンドに』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.11.30
■Motion Brush 用意した画像をブラシでなぞると自動的にアニメーション作成されるGen-2の最新機能がリリース
Runway Researchがテキスト入力だけで動画を作れるGen-2に新機能の「Motion Brush」をリリースしました。静止画を読み込み専用Motion Brushでなぞると、その部分だけ自動的に動きを生成する事が可能となります。
例えば、滝の一部をなぞる事で静止画だった滝の一部が動きだしたり、人物の髪をなびかせたり、雲を動かしたり使用する事が出来ます。
文章から絵が描けるようになって驚いていたのも今は昔。
次のトレンドは、「生成した画像を動かす」ことに向かいそうです。
「Motion Brush(モーションブラシ)」と名付けられたこの機能は、上記の通り「動かしたい部分をなぞる」ことで、その部分を自動的に動かすことができます。
Googleスマホの消しゴムマジックに近い操作性で、厳密な輪郭を取る必要なく、消すのではなく「動かす」。これは画期的です。
Motion Brushで静止画をなぞって動かすデモ動画
この1分28秒の動画をぜひご覧ください。
ざっくりアバウトに雲をなぞると、雲が風に流されていきます。炎はなぞるだけで揺らめき、髪の毛は風になびきます。
実際には若干の設定が必要です。
・制御したい領域をペイントし、選択範囲に動きの方向と速度を割り当てます。
・水平、垂直、近接の速度を個別に制御
・モーション ブラシはカメラ モーションとは独立して動作するため、両方を並行して自由に試してみてください
なぞるだけで勝手に動くわけではなく、なぞって場所をざっくり指定した後に水平、垂直、近接の速度をスライドバーで調整したり、カメラの動きを設定することができます。
しかし、細かい動きを指定する必要はなく、雲は雲っぽく、炎は炎っぽく、自動的にいい感じに解釈してくれるようです。それっぽく動かしてほしい、のような感じで使うのがちょうどいいかもしれません。
スポーツの動きを自動生成できれば「AI版NBA Top Shot」も?
プロ野球カードでバットを振ったりボールを投げたりするほどの動きをつけっるのは、水平垂直程度しかコントロールできないこのMotion Brushではまだできないはずです。
しかし、もしスポーツの動きが自動生成できるようになれば「NBA Top Shot」のような、名シーンの動画をデジタルカードに収めたNFTが作れます。
Motion Brushの「静止画を生成し、その画像の動かしたい部分をなぞる」という後加工だけでなく、将来は初めから動き付きでモーションを生成することもできるようになるでしょう。
ダンクシュートのシーンや野球のピッチャーが投げるシーン、自動車レース、戦隊モノやマーベル映画などヒーローが必殺技を繰り出すシーンなどは動きの学習元データもたくさんあるので、それほど遠くない時期に「AI版NBA Top Shot」や「AI版ウルトラマンカード」も量産可能になる妄想が広がります。
「静止画を動かす」がトレンド化する予感
動画やアニメーション全体を作るのではなく、「静止画を動かす」というところに特化しているのが新しいトレンドを感じさせます。
動画作品を作ろうとするとストーリーやシーン切り替えなど物語を構成しなければなりませんが、文章から画像を生成し、その画像に動きをつけるだけなら手軽です。
トレーディングカードやタロットカードのように多数の絵柄あるタイプのもので、絵柄が動き出すような「モーションカード」は、画像生成AIの次のトレンドになる予感がします。