『電卓にChatGPTを内蔵「究極のカンニングデバイス」学生にとって悪用でも、社会では重宝されるぞ』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.9.27
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■電卓を改造し、Chat GPTが使えるようにした“奇才”がいる
学生にとって真っ先に思いつく、ChatGPTの活用方法第1位は「宿題や課題をChatGPTにやらせる」、第2位は「テストでのカンニング」じゃないでしょうか。
・・・と予想したうえで、ChatGPTに「悪用ランキング」を尋ねてみました。
学生のChatGPTの悪用ランキングをChatGPTに訊いてみた
以下、ChatGPTの回答です。
1位、2位、当たってましたね。
学生がChatGPTを悪用する可能性がある用途を想像してランキング付けすると、以下のような順位が考えられます。もちろん、これらは悪用の一例であり、倫理的な使用が推奨されます。
1. 宿題の丸投げ
最も多い悪用方法は、宿題や課題を丸ごとChatGPTに任せること。エッセイ、レポート、プログラミングの課題などを自分で考えずにChatGPTに解答させて、そのまま提出するケースが考えられます。
2. カンニング目的での利用
試験やクイズ中にこっそりChatGPTを使って答えを調べるという手段も悪用の可能性として高いです。特にオンライン試験や、厳密な監視のない環境では容易に行われるリスクがあります。
3. 論文・レポートの盗用
ChatGPTを利用して、他者の論文やレポートの一部を無断で取り込み、自分のものとして提出することです。文章をわずかに修正するなどして盗用を隠すケースもあります。
4. ディベートやプレゼンの原稿生成
ディベートやプレゼンの際に、自分で考えずにすべての原稿をChatGPTに生成させること。これにより、自分の意見や思考を深める機会を失う悪用と考えられます。
5. プログラムコードの無断使用
プログラミングの課題や実習で、ChatGPTにコードを書かせ、そのまま使うケース。特に理解が深まらないまま課題をクリアしてしまうことは、学習機会を奪う形になります。
6. リサーチ代行
レポートやプロジェクトに必要な情報収集を自分で行わず、ChatGPTにリサーチさせる。結果として、学習者はリサーチスキルや分析能力を身につけることができなくなります。
7. 偽のインタビューやアンケートの作成
社会学や心理学などの授業で、インタビューやアンケートを行う課題に対し、実際に人と話すことなく、ChatGPTを使って回答を作成し、架空のデータをでっち上げるケースが考えられます。
8. オンラインディスカッションへの不正参加
オンラインディスカッションや掲示板で、自分の意見を述べる代わりにChatGPTに回答を生成させること。これにより、他の学生とのやり取りが表面的なものになり、学びの深まりが損なわれます。
9. 複数のアカウントを使った不正評価
複数のアカウントを使用して、自分や他者の評価を不正に操作するためにChatGPTを利用するケースです。これにより、学習成績の公平性が失われる恐れがあります。
10. SNSやチャットツールでの嫌がらせの自動化
学生同士のいじめや嫌がらせを自動化する目的で、ChatGPTを悪用するケースも考えられます。特定の人に対して、不適切なメッセージを大量に送り付けるといった行為がリスクとして挙げられます。
これらの悪用は、技術の進歩に伴い規制や監視が必要となる分野です。同時に、ChatGPTやAI技術が教育においてどのように正しく活用されるべきかも議論が求められます。
盗用・捏造、嫌がらせの自動化は論外だが
3. 論文・レポートの盗用
7. 偽のインタビューやアンケートの作成
9. 複数のアカウントを使った不正評価
10. SNSやチャットツールでの嫌がらせの自動化
この4つは本当に悪い使い方だと思います。
3.論文・レポートの盗用
「他者の論文やレポートの一部を無断で取り込み」の部分が問題です。ChatGPTに言い回しを少し変更させるような使い方は、確かにできます。
7. 偽のインタビューやアンケートの作成
9. 複数のアカウントを使った不正評価
この2つは「捏造」です。
実在の人物にインタビューやアンケートをしたと嘘をついて、データを捏造して、自分の考える理想的な結果が出たかのようにレポートすることは、研究論文の不正で昔から存在しました。
ChatGPTを使えば、短時間に大量の捏造データが作れること、違和感を感じづらいデータの分散加減を偽装しやすいこと、そして、自分自身で捏造データを作らないことで良心の呵責が起きづらいことが問題です。
10. SNSやチャットツールでの嫌がらせの自動化
論外ですが、そういうことができるということは知っておくべきで、SNSとの距離の取り方を考えるきっかけにはなるでしょう。
AIを使った「業務効率化」と紙一重
一方、
1. 宿題の丸投げ
2. カンニング目的での利用
4. ディベートやプレゼンの原稿生成
5. プログラムコードの無断使用
6. リサーチ代行
8. オンラインディスカッションへの不正参加
これらは、学生自身の成長を目的とした場合は、ChatGPTに丸投げすることは不適切です。
しかしながら、これらはむしろ、社会に出た後は推奨される行為に代わるものばかりです。
1. 宿題の丸投げ
上司から提案書や企画書の作成を指示され部下が対応するケースでは、提案書が独力で書かれたか・ChatGPTで書かれたかは不問です。
仕事の場面では、出来がいいドキュメントが早く提出される方が好ましいことが多く、また、指示された部下にとっても、独力で書こうとしても気づけないポイントをChatGPTに教えてもらうことで、自分自身の成長にもつながります。
2. カンニング目的での利用
お取引先企業の課題を解決するのに、人間の独学で対応しなければならいというルールはありません。
4. ディベートやプレゼンの原稿生成
トークスクリプトを書くことはChatGPTの最も得意な作業のひとつです。また、人間が不得手とすることのひとつでもあります。多くのビジネスマンは既にChatGPTにスピーチ原稿を書かせているでしょう。
5. プログラムコードの無断使用
他者・他社のプログラムコードを無断使用するのはダメですが、ChatGPTにコーディングさせるのは今や当たり前になりつつあります。
6. リサーチ代行
人間がリサーチ作業を行うにしても、ネット上を検索してデータ収集するケースは数多くあります。この作業をChatGPTに任せれば瞬時に完了します。
ただし、ハルシネーションには注意です。ChatGPTで「フォロワーが10万人を超えるユーチューバーを、アカウント名・チャンネル名・URL・フォロワー数・動画の配信ジャンルで整理してリストにしてください」と指示しても、実在しないユーチューバーを適当に捏造してきます。
8. オンラインディスカッションへの不正参加
自分の過去の発言をすべてデータとしてChatGPTに学習させれば、ミーティングに代わりに出てくれるAIエージェントが作れるんじゃないかと思います。
数多く開かれる会議の目的が「アイディアを募る」「部門ごとの立場での異論がないか確認する」「プランを実行した場合のリスクを皆の意見で洗い出す」などの場合は、ChatGPTに尋ねて得られる結果と大して変わらないことが多いでしょう。やったことがなければ一度試してください。
学生も「社会でのAI活用」を学ぶことが重要
このように、盗用・捏造・嫌がらせでなければ、学生の間は悪用とされることも、社会に出た後は「AIの良い活用法」とされることが多いことがわかります。
学生にとって悪用とされることが多いことで、AIに悪い印象を植え付けるような教え方・使い方をすると、社会に出た後に困ります。AIに偏見を持ったり、AIを使いこなす経験を学生のうちに経験できない方が、これからの時代では損失が大きいはず。
AIを正しく使える意識とスキルを学生のうちから身に着ける教育の方が重要ではないでしょうか。