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『写真でバトルするBCG、Snap to Earn「SNPIT」』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.8.29


■カメラNFTを使ったブロックチェーンゲーム!世界初のSnap to Earn「SNPIT」9月22日よりベータテスト開始

SNPITは、スマホカメラを活用した画期的なGame-Fi体験を提供する、全く新しいSnap to Earnサービスです。より手軽にGame-Fiに参加できるエコシステムを目指し、スマートフォンカメラという普遍的な機能を活用しています。

ユーザーは、カメラNFTを活用して撮影を行い、それにより独自のトークンを獲得できます。さらに、トークンを用いてカメラの性能を向上させることで、より精巧な画質での撮影や、トークン獲得量の増加が可能となります。特定の画質基準を超えた写真はバトルへのエントリー資格を得て、バトルでの勝利によるトークン獲得も可能です。

詳細は公式Whitepaper(https://wp.snpit.xyz/)をご覧ください。

SNPITを通じて、ユーザーは美しい風景を捉え、その価値を再認識することが可能です。これにより、自然保護や文化遺産保護への意識向上に資することを目指しています。2023年10月に予定されている正式リリースに伴い、2023年9月よりカメラNFTの販売を開始する予定です。

Instagramのような写真SNSの「バトル」版?
SNSやメディアというよりバトルゲームの要素のほうが強いのかな?

という印象の、写真を撮ってアップすることでEarnできるブロックチェーンゲーム「SNPIT」が発表されました。

2023年10月に正式リリース予定とのことで、βテスト期間は2023年9月22日〜2023年10月22日を予定されています。


STEPNの写真投稿版+バトル要素の構造

「SNPIT」はカメラNFTを購入してゲーム開始する構造です。Axie InfinityやSTEPNのような古来からのBCGと同じく、初期にNFTの購入が必要になります。

カメラNFTにレアリティと性能が設定されており、育成したりリペアしたりする要素もSTEPN同様です。

「SNPIT」のホワイトペーパーによると

画像品質: 価値を高めることで、撮る写真の品質が向上します。30以上のクオリティのバトルに参加できます。
効率: 値を増やすことで、写真を撮ることで獲得できるSTの量が増加します。
運: 値を上げると宝箱のドロップ率が上がります。
バッテリー: 値を上げることで、写真を撮ることでバッテリーの消費量を減らすことができます。

https://wp.snpit.xyz/nft/camera-nft日本語訳

と4つの性能パラメータが設定されています。

STEPNでいうEfficiency、Luckは名称も機能も同じ、ResilienceにあたるBatteryも含めて3つの要素は同じなので、STEPNプレイヤーは理解しやすいと思います。

NFTのレアリティもSTEPNと名称も同じです。
Common、Uncommon、Rare、Epic、Legendaryの5段階が設定されています。

Image Quality(画像品質)だけは独特で、NFTの性能値で写真の画質が変わるのがユニークかつゲーム性をもたらす部分です。

本来、スマホのカメラ性能に依存する「画質」にソフトウェア的なボトルネックを設定するのは吉と出るか凶と出るか。


写真バトルの要素

写真を使ったバトルについては以下のように説明されています。

撮った写真を使って戦えます。これらの戦いでは、他のユーザーが優先写真に投票し、最も投票された写真が勝者です。戦いに勝利すると、タイムラインに写真が表示されます。また、戦闘履歴と対戦した写真を写真のステータスページで表示することもできます。戦闘に参加するには、写真の品質パラメーターが30以上である必要があります。

カメラNFTをある程度育てることで、Earnの元であるバトルに参加できるようになります。裏返すと参加して初期はNFT育成にトークンをBurnし続けることになるため、開始直後は稼げない構造です。このへんもSTEPNと同じです。

違うのはユーザーの投稿で勝敗を決めるという仕組みです。STEPNの場合は性能を上げたシューズNFTで歩くだけで計算式通りに稼げますが、「SNPIT」の場合は投票者ユーザーの存在が必要になります。

Earnのために自家投票しようにもカメラNFTを買う必要があります。

STEPNのように運営から見ると「抜かれ放題」に陥ってしまうのを一定防ぐ構造ではありますが、Earnできるかはユーザー数次第であることも同じです。

写真は画質だけでなく被写体・構図・時事性などさまざまな要素で良し悪しが決まるものです。カメラNFTのImage Qualityというパラメータが写真の出来不出来にどの程度影響するのか、写真バトルが成立するのかが気になります。


一攫千金のJackpotも

ユーザーが写真を撮るたびに、0.01 SNPIT TOKENが賞金プールに追加されます。賞品プールには、空、食べ物、建物、花、水、人間、動物、都市、自然など、10種類あります。撮影した写真の主題は、どの賞金プールに入るかを決定します。

空から自然までの賞金プールの場合、ジャックポットを引くためにそれぞれ100枚のジャックポットチケットを使用でき、賞金プールでSTの最大50%を獲得できます。

「その他」の賞金プールの場合、賞金は各期間のトップランクのユーザーに割り当てられます。

写真のテーマがあらかじめ設定されており、テーマごとにJackpotプールが用意されています。ジャックポットチケットを使って運で一攫千金を狙うほか、ランキング上位のEarn原資にもなるようです。

STEPNのミステリーボックスと同じ「Treasure Chests」という宝箱のドロップも用意されていてJackpotは別の要素となります。一攫千金の要素が多いのはSTEPNのコツコツ稼ぐのとは違うスタイルをもたらすかもしれませんし、BCGプレイヤーは一攫千金のほうを好む気もします。


スポンサー制度で外貨を入れる

特定の条件を満たすことにより、投稿された写真に広告を掲載できます。契約スポンサーは、入札プロセスを通じて決定されます。

STEPNの「新規ユーザーが継続的にシューズNFTを買わないと経済崩壊する」という欠点を解消しようとするのがスポンサー制度です。

現段階では詳細が書かれていません。広告スポンサーを獲得するのは結構難しいもので、まずは広告効果が認められるほどのユーザー数になってからということかもしれません。


STEPNカスタマイズ型BCGの未来は

カメラNFTを共有する、いわゆるスカラーシップに近い「ギルド」の要素や、ARカメラでリアル宝探しをする要素があったりなどSTEPNにはない機能や楽しみ方も設定されています。

STEPNが特に日本で流行ったおかげで、STEPNをベースにしたゲーム設計は理解しやすいのがメリットです。半面、STEPNの課題も共有されています。

当然その課題を解消しようという設計上の工夫は考えるわけですが、根本的にはユーザー数が増え続けることが必要で、EarnしたトークンをNFT育成などでゲーム内でできるだけBurnさせようとすることも知っていますし、出金しづらくする仕組みが入ることも知っています。

初期はバブル的にNFTやFTの値が上がっても、暴落する前に逃げることを常に念頭に置いているユーザーばかりになると、楽しもうと思っていたユーザーも離反せざるを得なくなるのがBCG全般の弱みです。

「SNPIT」はFree to Playにしてユーザー数を増やし、Instagramのような気軽なメディア化することで広告主にアプローチする方向もあると思いますが、ユーザー数を増やすマーケティングコストや課金寄与しないユーザーを捌くサーバ・ストレージ・カスタマーサポートのコストも馬鹿になりません。

STEPNの抱える課題をいかに乗り越えるか、本来のスマホのカメラの性能を悪化させるカメラNFTの設定がバトルゲームの要諦でありつつも受け入れられるのかに注目しています。

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