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『生成AI「規制を」6割 AIを規制するのではなく、民主化するべき理由とは?』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.10.13

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■生成AI「規制を」6割 著作権侵害や偽情報懸念

 公益財団法人「新聞通信調査会」は12日、メディアに関する全国世論調査の結果を公表した。世界的に急速に普及する生成人工知能(AI)について「著作権侵害などの悪影響を排除するため、政府は規制を強化すべきだ」と答えた人が59.7%に上り、「規制を最小限にとどめるべきだ」の19.1%を大きく上回った。

AIを規制するべきかどうかは、近年よく議論されている話題です。もちろん、AIの発展に対する不安や懸念は理解できます。フェイクニュースや著作権侵害といった問題があるのも事実であり、「AIを規制することでリスクを減らせるのではないか」という考え方も理解できます。

しかし、私はAIを規制することには反対の立場です。

AI規制自体が無理

まず、AIを規制すること自体が現実的に不可能であると考えます。どれほど厳しい規制を設けても、規制のない国や地域では開発が進んでしまいます。その結果、規制がある国だけが技術的に取り残されてしまう恐れがあります。

AI規制を訴えながら、自分だけは密かに開発を進めるようなことが、そこらじゅうで起きるはずです。

そして、その影響を最も受けるのは一般市民です。最終的に、AIの恩恵を受ける機会を失い、AIの悪用による被害を受けるのは私たち自身です。

格差の拡大リスク

さらに、AIを規制することで、AIを利用できる人と利用できない人の間に大きな格差が生じるリスクがあります。

AIは国内の所得と富の格差にも影響を与えうる。分極化が同じ所得階層の中で生じる可能性があり、AIを利用できる労働者は生産性と賃金が上がる一方で、利用できない労働者は取り残されるかもしれないからだ。

国際通貨基金(IMF)も、AIが利用できる人の方が所得が多くなり、AIを利用できない労働者との間に格差が広がるという懸念を示しています。

技術的な進化を阻止することは、一部の特権層だけがその恩恵を享受し、一般の人々が取り残される結果を招く可能性があります。また、グローバルに経済が循環している現代で、仮に日本でAIを規制した場合、日本だけが貧しくなるという経済格差が国家間で広がる懸念があります。

AIの活用によって生活や仕事がより便利になるのであれば、それを広く社会全体に提供することが重要です。

偽情報への対策としてのAI活用

生成AIで作成されたフェイクニュースにだまされない自信があるかを尋ねると「自信がない」が87.9%を占めた。

「自分で偽情報を見分ける自信がない」という意見もよく耳にしますが、それには共感できます。実際、AIは急速に高度化しており、将来的には人間が見抜けないレベルの偽情報が広まる可能性もあります。

そのような状況で頼りになるのは、やはりAI自身であると考えます。AIによって作られた不正や悪事はAIで発見する。AIが書いたか・人間が書いたに関わらず、リスクをAIが警告する、など、人間を守るためにAIを活用する方が安全性が高まるはずです。

AIの民主化が重要

したがって、私はAIを規制するのではなく、AIを広く民主化することが重要だと考えています。

誰でもAIにアクセスできるようにすることで、AIによるリスクを防ぐ手段も整います。例えば、最近進みつつある「AIスマホ」化でも、OSレベルで動作するAIを活用してSNS上のコンテンツの真偽を見分けたり、犯罪の兆候をAIが発見して警告する仕組みを構築することが可能です。

そもそも、AIで作ったコンテンツはフェイクで悪で怖いもの、人間が作ったコンテンツは正しく安全なもの、という認識自体が誤りです。

AIは脅威にもなり得ますが、適切に活用すれば、私たちの生活を守る強力なツールにもなります。

技術を封じ込めず活用する未来へ

要するに、AIを恐れて規制するのではなく、よりオープンにして、社会全体がその力を活用できるようにするべきです。

技術を封じ込めるのではなく、活用する道を選ぶことが、これからの社会にとって本当に必要なことだと考えます。AIを利用できる人と利用できない人の間に格差が広がるのではなく、全員がその恩恵を享受できる未来を目指したいと考えています。

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