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『日本の電機メーカーはCESで「ど派手演出なし」』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.1.14

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■日本の電機メーカーはCESで「ど派手演出なし」

「日本のソニーやパナソニックには韓国のサムスンやLGみたいな『ワオ!』っていう技術の展示がないよね」――。

12日金曜日で閉幕したCES 2024、今回はやはりAI関連の製品やサービスがたくさん出展され、久々に未来を垣間見れた感がありました。

そんな中、展示の仕方に注目したレポート記事に興味を惹かれました。日本メーカーの展示が、ホンダを除いては総じて地味だったと。その理由は「ストーリー重視で環境問題を訴求するから」で、数年かかっても環境対応アピールの地味な展示を浸透させていきたいのだと。

これには危機感を覚えます。やはりCESは「ワォ!」と驚く製品の展示が中心であってほしいし、CESのようなリアルイベントは派手であってほしいなぁと思うのです。


イベントに求めるのは「感動体験」

見に行く側がリアルイベントに求めるのは「感動体験」だと思うんですよね。情報を得るだけなら記者の取材記事を読んだ方が理解しやすいし、1日イベント会場にいても人混みと行列で実際に触れられる製品やサービス数は少しだけです。

それでもリアルイベントが強いのは、参加した人が会場の熱量も含めて体験できるからだと思うのですよね。


脱ターゲティング、偶然の出会いも起きづらい

ターゲティングが進んだネット広告ばかりだと偶然の出会い、セレンディピティが足りなくなるので、リアルイベントで補う。という向きもあると思いますが、広大なイベント会場を闇雲に歩いても良いものに出会いづらいものです。

だからといって事前に情報収集すると、結局自分がもともと興味関心のあるものしか目に留まらず、偶然の出会いを減らしてしまいます。


環境対応も派手に演出できるはず

別の大手日系メーカーのブース設計担当者は、「環境対応ができない企業はこの先淘汰されると思っている。今はまだアメリカで受け入れられなくても、地道に何度も展示することで認知度を上げていきたい」と話した。

豪華絢爛な新製品展示とは一線を画し、環境やサステナビリティ、インクルージョンという新しいテーマに重点を置いた日本企業の展示が「先進的だった」と評価される日は来るのか。それとも派手な展示にかき消されてしまうのか。来場者の目利きもまた試されている。

コンシューマーの目を惹く新製品を展示せず、「ストーリー重視」の環境やサステナビリティなどのメッセージを伝えることに重きを置いたから派手な演出をしていないのだ、というのは、私には苦しい言い訳のように聞こえます。

メーカーであれば環境やサステナビリティを製品で体現すべきだと思いますし、環境ソリューションを派手な演出で伝えてもいいはずです。

それに「環境対応ができない企業はこの先淘汰されると思っている。」という言い方も、今回CESで派手な演出をしていた中国や韓国のメーカーの環境対応を侮っているようにも聞こえます。

環境対応が時代の要請ならば、必ずや全メーカーが対応してくるでしょう。そのうえで「感動体験」できる派手な演出で新製品を展示してくると思うのです。

しかし、この10年間でコロナ禍も経験し、日本のメーカーを取り巻く状況は様変わりした。テレビを中心とした消費者向けエレクトロニクス製品の分野では中韓勢との価格競争で大敗。ブランド力ではアップルやグーグルなどアメリカの巨大テックに太刀打ちできなくなった。

結局、耳目を引く新しい製品を出せていないことが地味な展示になる理由なんだろうと思います。

リアルイベントで来場者とメディアの注目を集められるのはやはり、新しくて、大きくて、派手なところです。どうせやるなら派手にやろう!そして派手な展示をしたくなるようなスゴイやつを作ろう!

CESに出展している日本の環境対応メーカーでも、クボタのような超クールなAI電動トラクターを作って展示しているところもありますし!


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