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『Google MeetとZoomが相互接続可能に。メタバースとの接続も?』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.1.22
■追加費用なし、「Google Meet」と「Zoom」のビデオ会議デバイスが相互接続可能に
米Googleは1月19日(現地時間、以下同)、「Google Meet」と「Zoom」のビデオ会議デバイスが相互運用可能になったと発表した。「Google Meet」のハードウェアから「Zoom」ミーティングへ参加したり、逆に「Zoom Rooms」デバイスから「Google Meet」の会議に参加できるようになる。昨年10月に発表されたが、ようやく実際に利用できるようになる。
コミュニケーションツールの相互運用性って大事ですね。
Google MeetとZoomが相互に乗り入れられるようになります。管理者設定だけは既に公開済みで、実際にエンドユーザーとして使えるようになるのは1月26日からとのことです。しかも無料。
その他ビデオ会議システムとの相互乗り入れもサポート
また、「Zoom」以外にも「Cisco Webex」との相互運用がすでにサポートされており、「Pexip for Google Meet」を利用した他のサービス(Polycom、Lifesize、Sony、Microsoft Skype for Business、Surface Hub)との接続も引き続きサポートするとしている。
しかもGoogle MeetとZoomだけでなくGoogle Meetベースで開発されているその他ビデオ会議システムとの相互乗り入れもサポートされています。
既設のPolycomなど会議室の設備工事が不要に
大企業に多く配備されているPolycomのビデオ会議システム機材をそのまま使ってGoogle MeetにもZoomにも入れるのは単純に便利なだけでなく、会議室の大掛かりな工事が不要になるという利点もあります。
高度な独自機能の相互運用はできない
この相互運用はビデオ会議の主要機能のみをサポートしており、比較的高度な機能は利用できないことがある。しかし、メインに利用しているミーティングサービスの垣根を越えてコミュニケーションできるのは、とくに社外とのコラボレーションにおいて大いに役立つだろう。
例えば音声を認識して自動文字起こししてくれる機能や、文字起こししたテキストを使った自動翻訳機能、アバター姿で会議に参加する機能など、高度な独自機能については相互運用のサポート外となります。
■メタバースの相互運用性にも応用を
コミュニケーションツールとしてのメタバースを考えた時、こちらも相互運用性が非常に大事だなと感じます。
Web2的なプラットフォーム覇権戦争がまだ続いているのが今のメタバースの現状です。
たとえばCluster内のワールドで知り合ったユーザーが「次はアッチでライブやるからみんなで移動しよう」とSpatialのワールドにワープする、というようなことは現状できません。
プラットフォームが別だとアカウントも作り直し、アバターはReady Player Meでちょっと共通化されても、人間関係は作り直し、購入履歴もアイテムも通貨も引き継がれない、というのが現状です。
「ひとつのメタバース」にいる人数感覚
メタバース自体は少しずつ広まってきて「合計人数」は増えてきているのですから、その合計人数全員があたかも「ひとつのメタバース」にいる状態に見なせるくらいの相互運用性が実現されれば、メタバース人口が増えたことを感じられるのではないかと思います。
NFTや暗号資産は決定的ではない
メタバースの相互運用性の話の中でよく出てくるNFTや暗号資産は「流動性を高める」効果はありますが、相互運用性を実現する決定的なファクターではないと考えています。結局いちばん大事なのは共通仕様化。
今回のGoogle MeetとZoomもビデオ会議のライブストリーミングの仕様が共通化ができていたからこそ実現できたわけです。
つながった方が面白いと思えるかどうか
メタバースについては何を共通化させるべきかから検討が必要です。
ドラゴンクエストとファイナルファンタジーに互換性がないのは当然だ、という発想が今のメタバースだと思います。
しかし映画「Ready Player One」でさまざまなゲームのキャラクターが同じワールドにいる状態を見て「相互運用性があった方が面白そう」と思えるかどうかがカギかもしれません。
メタバースが大同団結することで世間に対して一大勢力に見せられるかどうか、そして相互運用性が高まることでコミュニケーションプラットフォームとしての実用性が高まるかどうか。
メタバースとビデオ会議の接続から?
企業向けメタバースをめぐっては、米マイクロソフトが昨年10月にメタ(旧フェイスブック)との提携を発表。従来のチャットや電子メール、ビデオ通話、対面での会議などに加え、社員が協力して業務を進める新たな手段になるとみられており、海外勢が力を入れだしている。マイクロソフトはビデオ会議などができるアプリ「Teams(チームス)」を軸にメタバース事業を強化する方針だ。
Zoomの映像をメタバース内に設置されたモニターに表示する、メタバース内の定点カメラ映像をZoomに配信する、は今でもできますが、Zoomの向こう側の人とメタバースのアバターが対面して会議している感覚を得られるUXが実現できれば没入感が高い体験になります。
メタバースと従来型ビデオ会議システムがつながって会議やコミュニケーション、イベント参加ができるというのは、メタバースが普及する起爆剤になりそうな気がします。
Google MeetとZoomの相互乗り入れのニュースからメタバースにつなげてみましたが、メタバースとビデオ会議の接続はメタバースを普及させるマーケティング効果も高そうな気がします。UX設計は必要ですが技術的には今でもできるはずなので、案外早くサービス化される、かも?