『ドコモ、Visaタッチ対応リング「EVERING」取扱開始』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.4.21
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■ドコモ、Visaタッチ対応リング「EVERING」取扱開始
スマートリング自体はかなり前から存在しますが、ごく一部のギークだけが使うアイテムに留まっています。Apple Watchに代表されるスマートウォッチは老若男女問わず使っている人を見かけますが、スマートリングは街中や電車の中などではほぼ見かけません。
運動や睡眠を記録するくらいしかできることがない使い道の少なさも普及していない理由でしょうが、ネット中心の売り方であることも普及していない大きな理由だろうと思います。(一般人に売れないから店頭で売っていないという面もあると思いますが。)
そんなスマートリングを、街中で多く見かけるドコモショップで取り扱うということが発表されました。販売されるスマートリングも、Visaタッチでの支払いに特化した「EVERING(エブリング)」と、健康ログ系のものではなく決済系のものです。
キャッシュレス決済は分かりやすい実用性がありますので、販路をドコモショップというリアル店舗に広げることで普及の後押しになるのかが注目です。
EVERINGは充電不要の決済対応リング
今回ドコモショップで取り扱われるEVERINGは、Visaタッチ決済が主な用途のスマートリングです。クレジットカードにも内蔵されているNFCチップにIDを記録しておくだけでよい物理設計のため、電源不要・充電不要で使えるのが大きな特徴です。クレジットカードに充電が必要だったならこれほど普及はしていなかったでしょう。
指に常にはめておくなら財布に入れたクレジットカードより紛失リスクは少なそうですが、EVERINGはチャージが必要なプリペイド式です。もしうっかりなくしてしまっても、チャージした以上には不正利用されることはありませんし、万が一の場合はアプリから利用停止の手続きが取れます。
これもクレジットカードと同じで、カード番号=IDごとに利用可否や限度額を決済サーバ側で都度判断している中央集権的な仕組みだからこそクライアント側であるEVERINGをシンプルな設計にできます。
スマートロックの解錠・施錠にも使える
街中でのVisaタッチ決済だけでなく、玄関ドアをキーレス化するスマートロックの解錠・施錠にも使えます。
対応しているのは「bitlock」と「セサミ」ということで、我が家の「SwitchBotロック」には非対応なのが残念です。
SwitchBotロックは指紋認証パッドがあるおかげでスマホすら要らずに解錠・施錠できるのが大きなメリットですが、最もよく使う指紋認証が指の置き方によって認識しづらい時が結構あります。EVERINGへ対応してくれたらこのストレスがなくなるのになぁと「bitlock」や「セサミ」を羨ましく思います。
機械類とバッテリーがないのもドコモショップで扱いやすい理由
健康ログ記録系のスマートリングはセンサーや通信機能を小さいリングに内蔵させる必要がありますし、それらを動かすためにバッテリーと非接触充電の仕組みが必要です。また防水設計にも気を遣います。
決済に特化したEVERINGはシンプルなぶん故障も少ないはずで、そんな面からもドコモショップで幅広い年代の人に販売するのに向いていると言えます。
d払いやdポイントにも対応を検討中
Visaタッチ決済だけでなく、今後はd払いやdポイント連携も検討中だとしています。だからこそドコモショップでの販売ができるようになったのでしょう。
Suicaエクスプレス設定で改札ヨジリを解消して
d払いなど他の支払い方法にも対応できるならば、スマホのタッチ決済に連動してくれるとベストです。
まったく仕組みが違うので実現の可能性は低いと言わざるを得ませんが、せめてSuicaのエクスプレス設定に対応してくれるだけでも、駅の改札でApple Watchを体を無理によじりながらタッチするかわりに、右手の人差し指につけたリングを近づけるだけのスマートな通勤ができるようになるのは大きな魅力です。
しかしこれはApple製スマートリングにしか許されないのかもしれません。GoogleがAndroidで先に実現したらAppleもスマートリングに本腰を入れるでしょうか。