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『悲報。ARグラスと使う液晶レスPC「Spacetop」発売中止。それでもARは来る!』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.10.11

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■ARメガネと使う次世代PC「Spacetop」は中止、その理由は?創業者に聞く

たびたびご紹介してきた、ノートパソコンから液晶を取っ払い、代わりにARグラスを付属させたARノートパソコン、Sightful社の「Spacetop G1」が、残念ながら発売中止になってしまいました。

面白いデバイスだと思いつつも、自分は買わないなと感じる部分が多々あったのも確かです。発売中止の判断をしたのも、私が感じた買わない理由が課題だったのだろうと思います。

今回はその課題を推測しながら、それでもARグラスをモニターにする未来は来るんじゃないかという考察をしてみたいと思います。

Spacetop G1の面白さとその限界

Spacetop G1が提案していた「液晶画面のないノートPC」というアイデア自体は非常に興味深いものでした。ARグラスを通して仮想の画面を使うことで、場所に関係なく広い作業スペースを持てる点が魅力です。また、他の人に画面を見られることがないため、カフェなどでもプライバシーを守りながら仕事ができるという利点があります。

しかし、普及の観点から見るといくつかの課題もありました。例えば、Spacetop G1を購入しなくても、市販のノートPCと市販のARグラス(Xreal Air 2 Proなど)を組み合わせれば、近い体験が可能です。また、ノートPCとARグラスを別々に購入した方が、それぞれの進化に合わせて買い替えがしやすく、長く使えるというメリットもあります。

さらに、液晶画面を完全に取り除いてしまったがために、「今日は普通にノートPCとして使いたい」という場合に不便を感じることもあります。ARグラスを毎回使う必要があるのは、多くのユーザーにとっては使い勝手が悪いと感じられるでしょう。

また、Spacetop G1はAOSP(Android Open Source Project)をベースに独自にカスタマイズしたOSを使っていました。このため、専用のARアプリケーションが必要であり、サードパーティーの開発者が参入しにくい環境になってしまっていました。ARアプリが少なければユーザーの増加も期待しにくくなります。

未来のARグラス、鍵を握るのはApple?

AR体験の普及にはOSやインターフェースの進化と共に、ユーザーに直感的でわかりやすい操作性を提供できるかどうかがカギになります。つまり、OSレベルでAR機能をシームレスに統合していることが重要になります。

そうなると強いのがAppleです。

Appleは、ハードウェア(iPhoneやMac)とソフトウェア(iOSやmacOS)の両方を自社で開発しており、デバイス間の操作性やUIの統合に非常に強みを持っています。もしAppleがARグラスを開発し、iPhoneやMacと組み合わせて使えるようにすれば、非常に直感的で使いやすいAR体験を提供できるはずです。

AppleはすでにARKitというARの開発ツールを提供しており、開発者がARアプリを作りやすい環境を整えています。これがARグラスに応用されれば、iPhoneとARグラスを連携させて、例えばiPhoneの画面を空間に表示したり、MacのウィンドウをARグラスで拡張して使うといったことが可能になるかもしれません。このような「シームレスな統合」は、他のメーカーには真似しにくい部分です。

また、Appleが開発するなら、操作も簡単で直感的なものになるでしょう。例えば、ARグラスをつけて視線を動かすだけでウィンドウを移動したり、ジェスチャーでサイズを変えたりすることが可能になるかもしれません。こうしたインターフェースの使いやすさは、Appleがこれまでに培ってきたユーザー体験のノウハウが活かされる部分です。

やはりスマホ+ARグラス+キーボードが最強

やはり、スマホ+ARグラス+キーボードの組み合わせが、最も実用的で強力な仕事環境だと思います。

スマホの性能は現在でも必要十分に高く、AIへの対応も進んでいます。これにARグラスを使って広い作業空間を作り、必要に応じてキーボードで入力することで、ノートPCに匹敵する作業効率を実現できるでしょう。

このシンプルで柔軟な構成が、今後のスタンダードになるはず。Spacetop G1の発売中止は残念ですが、ARグラスで仕事をするスタイル自体は必ず来るはずです。

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