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『ソニー、車の窓で複合現実を楽しめる「MRクルーズ」を事業化』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.11.24

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■ソニー、車の窓で複合現実を楽しめる「MRクルーズ」

ソニーグループが、「Sociable Cart(ソーシャブルカート):SC-1」で運用してきた複合現実(MR)体験を、新たに「MR Cruise(MRクルーズ)」として事業化し、サービスを開始しました。

SC-1は2019年から運用が始まった自動運転車両で、車窓に映る周囲の風景にCGを重ねて表示することで、車窓での複合現実体験を提供するという、当時はもちろん5年経った今でも驚くほど先進的な取り組みです。

このMR技術を、タクシーやバス、電車など一般の車両でも楽しめるようにするのが、今回のMRクルーズです。

MR観光体験

従来の観光バスでは、ベテランのバスガイドさんが「左手に見える建物は江戸時代の〇〇で…」といった具合に、実際の景色に合わせてタイミングよく解説を加えていました。

SC-1は、この「その場・その時」の解説をデジタル技術で再現し、さらに発展させています。車窓に映る実際の風景にCGを重ね合わせることで、例えば現存しない建造物を当時の姿で表示したり、桜の季節でなくても満開の桜並木を再現したりすることができます。

2019年からの実績

SC-1は運用開始以来、ゴルフ場や植物園、公園、ショッピングモールなどで2万人以上の利用実績を重ねてきました。

今回のMRクルーズへの事業展開では、この技術をタクシーやバス、電車など、様々な車両に展開できるようになります。今回の事業化にあたって、タクシーのような自由な経路での運用にも応用するとしている点には注目です。

これまでのルートが決まっている観光MRと違い、お客様が「この通りを通って」とリクエストした際にも、その場所に関連する観光情報をMRで表示するのは難易度が全く違います。

インバウンド観光で特に活躍

日本では現在、外国からの観光客が急増していますが、多言語対応可能な観光ガイドは限られています。MRクルーズは、例えば同じ車両で英語、中国語、韓国語など、乗客それぞれの母国語で案内を提供できます。

寺社仏閣の由来説明では漢字の読み方を表示したり、和食文化の解説では食材や調理法を視覚的に示したりすることもできます。また、イスラム教徒の観光客向けにハラール対応店舗を強調表示するなど、文化的な配慮も組み込めます。

MRで変わる街の見え方

MRクルーズの導入は、観光地としての街全体の魅力向上につながる可能性を秘めています。例えば、メインストリートから少し外れた老舗の和菓子店や、路地裏にある歴史的な建造物など、これまで見過ごされがちだった観光資源も、MRによる分かりやすい案内があれば、より多くの観光客の目に留まるようになるのではないでしょうか。

観光ガイドの確保が難しい地方都市でも、MRクルーズがあれば多言語での観光案内を提供できます。また、閑散期・繁忙期に関係なく一定品質のサービスを提供できる点も、観光地の運営という面での強みになります。

MR映像をお土産に持ち帰れたら

MRクルーズで体験する映像を、お土産として持ち帰れると素敵です。

古い町並みを巡った時のMR体験映像をデータで持ち帰り、帰宅後に家族や友人と一緒に、思い出を語り合うなんて旅の仕方は相当に未来。VRゴーグルも活きてくるでしょう。

インバウンドだけでなく日本国内旅行で日本人向けにもいいですね。地方創生にも一役買いそうです。こんなMR体験ができる観光地があれば行ってみたいという方も増えるのではないでしょうか。

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