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『乾電池型IoTデバイスでリモコンが見守り機器に変身 「電池」を入れ替えるだけ』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.7.27
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■乾電池型IoTデバイスでリモコンが見守り機器に変身 「電池」を入れ替えるだけ
ノバルスは、2024年7月に開催された「スタートアップワールドカップ2024」で乾電池型IoT(モノのインターネット)デバイス「MaBeee(マビー)」を紹介した。市販の乾電池と入れ替えるだけで、リモコンや熱中症計など電池駆動の小型機器を“見守り機器”に変えることができる。
乾電池という標準化されたものにIoTとしてのセンサーと通信機能を内蔵させることで、乾電池を使う機器をIoT機器として活用するというソリューション「MaBeee(マビー)」が発表されました。
見守られる側(高齢者)がMaBeeeを搭載した機器を操作すると、MaBeeeが操作により生じる電流値の変化を検知し、スマートフォンの専用アプリを通じて見守る側(家族や施設職員など)に通知する。見守る側は、夏場のエアコン操作や夜間のトイレの使用頻度など、どの機器をいつ操作したかを専用アプリ上で確認できるので、安否確認のタイミングなども分かりやすくなる。
高齢者の安否確認に使うことが想定されており、「MaBeee(マビー)」乾電池をリモコンなどに入れることで、家電を操作した際の電流値の変化を検知し、専用アプリを通じて通知するというシンプルで汎用的な機能に特化しています。
ノバルスは、この技術が非カメラ型で特別な工事を必要としないため、見守られる側のストレスを最小限に抑えられると述べています。
確かにマイクやカメラなど高度なセンサーを入れると盗聴や盗撮に使われる恐れがありますが、乾電池型IoTに用途別の高度なセンサーを内蔵させることで広がる面白い使い方もありそうです。
アイディアを考えるならChatGPT。
乾電池を使う家電品は何があるのか、それら家電品にどんなセンサーを持たせると、どんな使い方や課題解決ができるのか。
を挙げてもらいました。
ChatGPTに使い道を考えてもらった
乾電池型IoTデバイスにセンサーと通信機能を内蔵することで、以下のような機器ごとに具体的な用途や問題解決のアイデアを考えられます。
1. リモコン
内蔵センサー: 加速度センサー、ボタン押下検知センサー
用途・問題解決:
ボタン押下のリモートモニタリング: リモコンが使われた回数やどのボタンが押されたかをモニタリング。テレビの視聴履歴やエアコンの設定変更を把握できる。
紛失防止: リモコンが動かされた際に位置情報を記録し、スマートフォンから位置を確認できる。
2. 時計
内蔵センサー: 振動センサー、温度・湿度センサー
用途・問題解決:
異常検知: 振動センサーを使って時計が動いているか(正確に時を刻んでいるか)を確認。異常があれば通知。
環境モニタリング: 温度・湿度センサーで部屋の環境データを収集し、快適な室内環境を維持するためのアドバイスを提供。
3. 玩具
内蔵センサー: モーションセンサー、サウンドセンサー
用途・問題解決:
プレイパターンの分析: モーションセンサーで子供の遊び方を分析し、適切な遊びのアドバイスを提供。
安全モニタリング: 大きな音や急な動きを検知した場合、親に通知を送ることで子供の安全を確保。
4. 懐中電灯
内蔵センサー: 光センサー、モーションセンサー
用途・問題解決:
自動点灯/消灯: 光センサーで周囲の明るさを検知し、暗い場所で自動的に点灯。省エネにも貢献。
動作記録: 懐中電灯が使われた時間や場所を記録し、災害時などの使用履歴を確認できる。
5. ワイヤレスマウスやキーボード
内蔵センサー: 加速度センサー、使用時間センサー
用途・問題解決:
使用パターンの分析: どの程度の時間使われているかを把握し、休憩のタイミングを提案。健康管理に貢献。
紛失防止: マウスやキーボードの位置を追跡し、紛失時に場所を特定。
6. カメラのフラッシュ
内蔵センサー: 光量センサー、温度センサー
用途・問題解決:
光量調整: 光量センサーで周囲の明るさを検知し、最適なフラッシュ光量を自動調整。写真の質を向上。
過熱防止: 温度センサーでフラッシュの温度を監視し、過熱防止機能を実装。
7. 携帯ラジオ
内蔵センサー: 信号強度センサー、バッテリー残量センサー
用途・問題解決:
最適な受信場所の提示: 信号強度センサーで最適な受信場所を見つけ、ユーザーに知らせる。
バッテリー管理: バッテリー残量センサーでバッテリーの消耗をモニタリングし、交換時期を通知。
8. 電子体温計
内蔵センサー: 温度センサー、データ通信モジュール
用途・問題解決:
体温データの自動記録: 測定データを自動的にスマートフォンに送信し、健康管理アプリで記録・分析。
異常通知: 異常な体温が検出された場合、家族や医療関係者に通知を送信。
9. 体重計
内蔵センサー: 体重センサー、データ通信モジュール
用途・問題解決:
体重データの管理: 体重データを自動でクラウドにアップロードし、長期的な健康管理をサポート。
異常通知: 急激な体重変動があった場合、健康管理のためのアラートを送信。
10. ゲーム機のコントローラー
内蔵センサー: モーションセンサー、使用時間センサー
用途・問題解決:
使用パターンの分析: プレイ時間や動作を分析し、休憩を促す通知を送ることで健康的なゲームプレイを推奨。
故障予防: 使用状況をモニタリングし、異常な動作が検知された場合に早期警告を出す。
使えないアイディア、使えるアイディア
ChatGPTのアイディアには乾電池をIoT乾電池に入れ替えただけでは実現できないものも混じってます。
たとえば体重計は、本体から計測データを受け取るようにする方が自然で、乾電池に「体重センサー」を持たせる設計にはしないでしょう。体温計も同様です。
また、懐中電灯やカメラのフラッシュで、乾電池に光量センサーをつけたところで乾電池はケースの内側ですから、光量や周囲の明るさ暗さを測ることはできません。
一方、バッテリー残量センサー、使用時間センサー、モーションセンサーは汎用的に使えそうです。特にバッテリー残量センサーは実用的で、災害が起きた時に備えて用意している携帯ラジオの電池切れが防げますし、壁掛け時計でいつの間にか電池が切れて止まってしまうことを未然に防げます。
AppleのAirTagのように「探す」ができる乾電池というのも、今回ChatGPTのアイディアにはありませんでしたが、使えそうです。リモコンをなくしがちな人、車のリモートキーにAirTagを付けている人などは、電池だけで「探す」ができると安心ですね。
ミニ四駆は根強いファンがいますが、加速度センサーが電池に内蔵されれば、カスタマイズした効果を周回タイム以外の細かいデータで確認することができるようになります。
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MaBeee開発元でも、高齢者の見守り以外のホビー用途が念頭にあったようです。スマホで電池の出力をコントロールする「受信機」という機能を持たせることで実現するアイディアが提案されています。
リチウムイオンバッテリーが内蔵された機器が増えてきてはいますが、乾電池を使う機器はまだまだありますので、こういう汎用品で既存の家電機器をIoT化させるというアイディア自体が好きです。今回挙げたような、高齢者の見守り以外の用途にぜひ広がるといいなと思います。