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『仙台市「Web3規制改革案」円安も味方につけるチャンスは今!』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2022.10.24

■仙台市、日本政府に仮想通貨の課税緩和など「Web3規制改革案」を提出

仙台市は以下の現行法を改革するよう提案した。
・自社保有・投機目的以外で保有するガバナンストークンは売買等により実際に収益が発生した時点でのみ課税する
・会計処理についても同様の取り扱いをする
・米ワイオミング州のDAO法を参考にしたルール整備の検討
・認定LPSにおける認定事業体のガバナンストークン取得・保有を認可
・認定事業体の暗号資産交換業登録の不要化(福岡市と同様の提案)

トークンを発行したら売買せず保有しているだけでも未実現利益に対して課税される。だから日本ではトークン発行できずweb3企業が海外流出してしまう。

日本の優秀な技術者や若者が日本国内でweb3事業ができ、海外からもweb3投資を呼び込むためにはトークン税制を見直すべきだ。

ということはもはや一般論になりました。政府もweb3を国策に位置付けるとしておそらく今期中のトークン税制改正は行うのだろうと思います。ここまでは既定路線です。

今回の仙台市の提言はそこから1歩も2歩も踏み込んだ内容になっています。特にDAOの法人格化やトークン会計監査の明確化により企業株式上場の道を開くことなど、法人格にまつわる問題を挙げていることが特徴的です。


■世界中、トークンIEOして株式上場した会社はない

世界でもいまだに、トークンのIEOによる資金調達を行った株式会社が上場した例がありません。同じ意味ですが上場企業がトークンIEOを行った例もありません。これだけ時代はweb3だと盛り上がっていながら、世界中で1社も上場できた会社はないのです。

現段階では、トークンに価値を付けると監査法人に監査拒否されるからです。

上場企業がweb3に参入できない、web3ビジネスをやると株式上場できないことが確定してしまう、DAOは法人格ではなく契約主体になれない、企業とDAOは契約できない、というのがweb3の実情です。

大企業の大資本がweb3に一気に参入してこないのは、大企業の多くが既に株式上場しているからです。上場廃止になるわけにはいきません。

しかしweb3にタッチしないわけにもいかないため、イギリス領バージン諸島などにトークン発行するペーパーカンパニーを設立するなど裏技的なアプローチをせざるを得ません。ほとんどの企業はこの裏技を実行することはできず、ましてや学生ベンチャーや小さなスタートアップが使えるスキームではありません。

やはり正攻法な方法で、上場企業がトークンを扱えるようになるべきです。

そしてそれが世界中でまだできていないなら、いち早く日本で実現できればweb3投資マネーを一気に日本に集めることができるはずです。

日本から、トークンIEO&株式上場を果たした世界初の企業を生み出す。
そうすれば世界中のweb3プレイヤーは間違いなく日本に注目します。


■web3プレイヤーは世界中を移動する

日本のweb3起業家がどんどん海外流出したように、世界中どの国でもweb3プレイヤーの流出が起きています。シンガポールが法制が明確だと聞けばシンガポールに集まり、規制が厳しくなってきたとなれば次はドバイに移動。

タイがいい、ベトナムがいい、ポルトガルがいい、ジョージアがいい。その時々のweb3プレイヤーのトレンドによって気軽に本拠地を移転していきます。

日本がもしweb3プレイヤーにとって都合がよい法整備がなされれば、一気に日本進出が始まるでしょう。


■日本が世界で最もクリプトが扱いやすい国になればいい

もし日本でそのムーブメントが起きたら、法人登記するだけではなく実際の人の移動も起きるはずです。日本は空前の円安で海外から見ると非常に物価が安い。世界中の料理が食べられて味もサービスもハイクオリティ。治安も世界屈指に良く、電車やタクシーなど移動手段も揃っている。

web3プレイヤーの所得は非常に高く、インバウンド効果も高い。

問題は日本語というマイナー言語くらいですが、web3コミュニティではおおむね英語は通じます。移民問題が起きるほどの移住が進むのはもっと先の話です。(とはいえ今のうちから入国管理の問題や現代の奴隷制度と評される技能実習制度どなどは改善すべきだと思いますが。)

web3を国策に、を本当に実行に移せるなら、世界に対してweb3で一発逆転できるチャンスは今だと思います。

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