『ChatGPTを用いた手作りAI搭載ファービー』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.4.12
■【打倒猫型ロボ】我が家に新しい家族が増えます【ChatGPTを用いた手作りAI搭載ファービー】
昨日、この4月で高校2年生になった長男に「学校でChatGPTは話題に挙がってる?」と聞いたところ、そこまででもないとのこと。
それでも触ったことはあるそうで、学校内ではLINEでChatGPTが使える「AIチャットくん」のシェアが高いそう。
いくら世間で話題になっても身近なツールにChatGPTが組み込まれたところから一般普及するのだなぁと改めて認識しました。
もっとも身近なもののひとつ、ぬいぐるみ「ファービー」にChatGPTをつなげてしまったのは、ホログラム嫁で有名なあの「よめ子さん」です。
ホログラム嫁の作者 よめ子さん作
以前、ChatGPTを萌え系ホログラムマシンにつなげた製品「Gatebox」のクラウドファンディングをご紹介しました↓
この中でもよめ子さんの「ホログラム嫁の自作」をご紹介しました。
そのよめ子さんの新作が今回の【ChatGPTを用いた手作りAI搭載ファービー】です。
ファービー改造
ベースにしたのは昔流行った、しゃべるぬいぐるみ「ファービー」です。
壊れているものを入手したそうで動作確認のために電池を入れていますが、電源を入れたままファービーがモゾモゾ動き「ア゛~」と悲鳴を上げる中でモフモフの毛皮を剝いでいく様子はかなりマッドです(笑)
改造の詳細は動画でご覧いただくとして、ファービーとつながったラズパイをMacBookAirとつなげて顔と口を動かすモーターを制御、
そして肝心のしゃべる部分は「話しかけた声をWhisper APIで文字起こし→ChatGPTに渡して会話の返答を得る→VOICEVOXで音声として返答させる」という構造になっています。
ファービーの見た目カタチやカワイイ表情を備えてはいますが、本体はMacBookAirそのものという構成です。でもこの「ファービー」という出力装置があるだけで「ChatGPTと会話する」のと「ファービーと会話する」のとでは体験が全然違うことがよくわかります。
完成した「ChatGPT搭載ファービー」との会話シーン
上記は完成後に夫さんと一緒に会話を試しているところから再生されます。
実際にすべてを処理し制御しているのはMacBookAirですが、ファービーが動きながら・瞬きしながら・口を動かしながら、かわいい声で話す様子を見るとすごく親しみが湧きます。
なのにどんなことを訊いても応答できるし、「ワァ」とか「フフッ」とか「ブルスコファー」だとかではなく日本語で回答できることにも感動します。
このファービーを見ていると、人間の仕事が奪われるーだとか論文不正や学習能力の低下がーとかいうChatGPT脅威論は感じません。
しかし、中身はChatGPTそのものなので、難しいことを尋ねるとファービーの見た目に似つかわしくない難しい言葉遣いで応答し始めます。
キャラ設定に合わない応答をしないなどは愛玩AIには必要かもしれませんが、このファービーは近い将来の会話型ぬいぐるみの理想形ですね。
プロンプトエンジニアリングの工夫で専門家にも
プロンプトエンジニアリング的には、ファービーのキャラ設定をいじれば性格やしゃべる口調を好みに変えることもできます。常に「にゃー」を付けるなどさせることもできますが、ガチガチの哲学的な返答に「にゃー」を付けても滑稽になるだけですね。
チャットAIをチャットマシンとして使う際の正しいキャラ設定は上記のように専門家設定を持たせることかもしれません。
コールセンターの窓口や商品知識が豊富な店員さんもAIに置き換えられそうですし、上記のような専門的な職業もあらかじめキャラ設定を入れておけばChatGPTはそれらしく振る舞います。
ファービーに愛玩を感じるように、弁護士を感じる見た目、パーソナルトレーナーを感じる見た目を持たせれば、人間側もその見た目に合わせた話しかけ方がしやすくなるはずです。
昨日ご紹介したラジオパーソナリティにもなれます。
プロンプトエンジニアという職種の誕生
ChatGPTは、チャット以外にもStableDiffusionなど画像系AIを制御するための最適な「呪文」を生成させる中間処理エンジンとして使ったり、プログラマーとして使ったりなどにも使えますし、使い方を編み出すこと自体が楽しいものです。
サーバサイドエンジニア、フロントエンドエンジニアとプログラミング技術者が大きく2種類で呼ばれていたところ、最近では第3のエンジニアとして「プロンプトエンジニア」という職種が突然誕生しました。
プロンプトの書き方でAIを上手に使いこなす新しいエンジニア職です。
web3×AIによる収益機会の創出 BLOCKSMITH AI Lab設立
弊社でもWeb3×AIで生み出せる新しいユースケースの研究開発を行う社内組織「BLOCKSMITH AI Lab」を設立し、昨日プレスリリースで発表しました。同時にプロンプトエンジニアの募集も開始しました。
リリース文にも書いたのですが、大きな目的は「Web3テクノロジーとジェネレーティブAIを組み合わせることによる新たな収益機会の創出」です。
AIによる業務効率化とコストダウン、人要らずの状態を目指す方向も確かに有用ですが、AI人を減らすのではなくAIで稼ぐ方法を作りたい。Web3×AIの稼げるユースケースをたくさん作り世に放っていきたいと考えています。
「クイズでためる『QAQA(カカ)』」にAI研究の成果を導入予定ですが、QAQAでのユースケースだけでなく幅広いシーンでAI活用にトライしていきたいと思います。Web3×AIによるユースケース開発、プロンプトエンジニアリングにご興味のある方はTwitter DMなどでぜひお声がけください!
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