『アニモカ創業者が3000万ドル投資するNFTスタイルのデビットカードはPOSAカード』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2023.7.31
■NFTスタイルのデビットカード アニモカ創業者はWeb3の未来と期待
「NFTスタイルのデビットカード」とは、コンビニで売られているニンテンドープリペイドカードやAppleギフトカード、いわゆる「POSAカード」のNFT版だと考えると、この記事は理解しやすくなります。
POSAカードは
・ニンテンドーストア、Apple、Amazonなど使える場所が決まっている。
・日本円にペッグされたポイント数がチャージされている
・指定した金額をチャージして買うこともできる
・期間限定デザインのカードが売られることがある
などの特徴があります。
「NFTスタイルのデビットカード」をPOSAカードの機能を持ったNFTだと考えれば、暗号資産・トークンと相性がとてもよいうえ、NFTに新たな用途を追加できる可能性も見えてきます。
デビットカードとしてのNFT
NFTをPOSAカードだと見なせば新しい使い方が見えてきます。
NFTアートが持つコミュニティの会員証の役割に加え、NFT自体がウォレットの役割を持ちます。
ニンテンドープリペイドカードを自分のために買う人は、Nintendo Switchのユーザーでしょう。つまりニンテンドーのコミュニティや経済圏の一員です。そしてニンテンドーストアでしか使えないポイントは、任天堂が独自トークンを発行しているのと同義です。
これをNFTで実現すれば、「ニンテンドープリペイドカード」のようなコミュニティ連帯・独自の経済圏・独自トークンを扱う仕組みを、巨大なセンターサーバ・強固なセキュリティ・保守運用など難しい部分をブロックチェーン技術に委ねることで、比較的簡単に構築できるようになります。
コンビニで販売するための販路開拓は一般の人には無理ですが、NFT型のPOSAカードをオンライン・ネット販売するかたちなら誰でも売ることができます。
つまりPOSAカードの民主化です。
NFTならではの利点
POSAカードをNFT化することの利点、既存のPOSAカードではできないことでNFTなら実現できることがいくつかあります。
・POSA NFTカードが会員証を兼ねられる
・POSA NFTカードの発行枚数を制限できる(POSAカードの場合はポイント数のみが有効でカード側の枚数制限を事実上できない)
・レアなPOSA NFTカードに高値が付いた場合、OpenSeaなどで流通させやすい
・会員証として古参証明ができる
・支払い履歴を透明化することができる
・(設計によりますが)複数種類のトークンをチャージできる
・(設計と免許によりますが)チャージしたトークンを交換・両替できる
・改ざん防止などのセキュリティ面をブロックチェーン側に委ねることができる
他にもあると思いますが、ざっと思いつくところを挙げるだけでもたくさんあります。
Slashがチャージ型NFTに参入
アニモカが3000万ドルを投資することを決めた「Hi」と同様、さまざまなトークンをその場で両替して決済しやすくするソリューション「Slash Web3 Payment」もこのPOSA NFTカードの市場に参入することを発表しています。
チャージしたトークンを使える日時に制限を加えたり、ウォレットへのエアドロと同じようにPOSA NFTカードにトークンをエアドロすることもできるとしています。
NFTとトークンをより身近に
難解で理解されづらかったNFTやトークンを身近にする効果がPOSA NFTカードには期待されます。
これまでのNFTは、アートの投機的な売買やコミュニティ連帯機能などで使い道や可能性を試してきましたが、支払いに使えるウォレットになれば多くの人にとって用途が具体的にイメージしやすくなるはずです。
いろんなデザインがあることもコンビニのPOSAカードで見たことがありますし、ニンテンドーやAppleなど特定の用途にしか使えないこともPOSAカードで見て知っています。
暗号資産ウォレットと近い存在ではありますが、リチャージャブルなデビットカードであれば人にプレゼントすることもあり得るしイメージもしやすいと思います。
従来型のPOSAカードに混ざって裏側はブロックチェーン技術で発行されているPOSAカードがコンビニで一緒に並べられる日が来て、ブロックチェーンを意識せずに多くの人が使うようになれば、Web3のマスアダプションの実現に一歩近づきます。
こういう実用性とわかりやすさがNFTやWeb3には今必要です。