『YouTubeの次の対策で広告ブロックが困難になる可能性がある』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.6.15
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■YouTubeの次の対策で広告ブロックが困難になる可能性がある
YouTube動画の広告、正直ウザいですよね。
動画クリエイターの重要な収入源であることは理解しつつも、広告ブロッカーが大人気であることでも明らかなとおり、YouTubeの広告を快く思っていない人が多いのは事実です。
広告ブロッカーが普及しすぎると、動画が投稿されなくなり、YouTube視聴者がいなくなり、広告主がいなくなり、YouTubeがなくなる。
この流れを防ぐために、YouTube運営サイドが本編動画に広告動画をサーバ側で混ぜて配信する方法を検討していることがわかりました。
この方法なら確かに広告ブロックがしづらくなるのは間違いありません。
しかし、ブロックできない広告を導入することはYouTubeの終わりの始まりになると感じてなりません。
見たい本編+見たくない広告 の組み合わせ
そもそも、見たい本編+見たくない広告という組み合わせがよくありません。見たくないものを強制的に見せられるから反発するのです。
レコメンドの精度を上げて、できるだけ興味のある広告を出そうという工夫はあると思いますが、本編を邪魔することは避けられませんし、多く出稿する広告主の種類に偏りがあることから100%自分の好みの広告コンテンツだけが表示されるようにはなりません。
クソ広告が多すぎる
せめて、見ても不快にならない広告だけに限定してほしいものだと思います。
個人的には「コンプレックス広告」すべてが本当に大嫌いです。48歳男性という私には「ハゲ」「やせる」「宿便」「シミがポロリ」「美容整形」「メンズエステ」「出会い系」の類の広告が大量に出ます。
興味がないだけでなく、広告のビジュアルが汚すぎてあまりにも不快で、本気で目を逸らしてます。
加えて、明らかな詐欺商品、情報商材、老後の不安を煽る投資セミナーなど、本当にクソな広告ばかり表示されます。
テレビCMでも見る広告に稀に出くわすと、ちょっとホッとするくらいです(笑)
YouTuberは全力でコンテンツの品質を上げようと頑張っているのに、広告主とYouTubeは視聴者を喜ばせることに努力をしていません。だから広告ブロッカーが大人気になるのです。
サーバで混ぜると拒否しづらくなる?
広告動画が表示された際、不適切な広告を通報したり好みでない広告であると宣言したりするUIが、今でもひっそりとは置かれています。
この機能でいくら設定しても、先述のような大嫌いなコンプレックス広告が表示されないようにはできないのが本当に不満なのですが。
不十分ではあるものの、拒否っぽい設定操作をするとその場だけは「表示されないようにしました」のように一時的に広告が消えることがあります。
しかし、サーバで広告を混ぜるやり方が採られた時はおそらく広告が一時的に非表示になったりスキップされることはないだろうと思います。先に広告を混ぜる編集がされた動画が配信されているためです。
30秒スキップもできなくなる?
広告の時間はシークバーやダブルタップでの早送り操作はできないように制限されるでしょう。
今なら30秒見たらスキップボタンが出るタイプのものが多いですが、広告を最後まで見ないといけなくなるかもしれません。不快な広告を長時間最後まで見させれるのは本当に苦行です。
広告レギュレーションが動画を長尺化させる
以前は10分以上の動画に、今は8分以上の動画にしか広告が入らないのがYouTubeの仕様です。そのため、制作されるのも8分以上の動画ばかりになります。
タイパが重視される今、動画は短い方がいい。というのは実際に真理だと思いますが、個人的には長尺だから問題だとは考えておらず、8分レギュレーションに合わせて無駄に引き延ばした動画が多いことが問題だと考えています。
YouTubeを運営するGoogleが提供しているAI「Gemini」を使えば、誰でも簡単無料でYouTube動画をテキストで要約することができます。
Geminiを使って8分ちょっとの動画を要約させると3行になるなんてこともあります。実のある1時間の動画は全然OK。実のない8分動画が増えやすいレギュレーションがよくありません。
CMの質を上げ視聴者を喜ばせるほうに努力を
クソ広告を、長時間最初から最後まで、本編動画を何度も遮られて、強制的に見させられる苦行に耐えてまでYouTubeは見なくていい。他のプラットフォームや情報源はいくらでもあるし。
という流れをYouTube自ら作ってしまうことにより、ブロックできない広告を導入することはYouTubeの終わりの始まりになると考えるわけです。
せめて広告の質を上げてほしい。興味がないまでも、本当に不快な広告表現でなければ、YouTuberに感謝する意味でも我慢はします。
私の好きなラジオも、興味のない広告がスキップできないかたちで強制的に流れてきます。しかし広告の中身に不快なものが少ない。それどころか、上記のACCのアワードを受賞するようなヤバいほど面白いCMも数多くあります。(同じCMが頻繁に流れすぎるヤツはラジオ愛が強い私でも不快に感じますが。)
YouTubeは、広告ブロッカーに対抗して強制視聴に血道を上げるのではなく、広告をちゃんとコンテンツとして視聴者に受け入れられるようにする方に努力してほしいと思うのです。