『BlendAI 、AI関係の利用なら版権フリーのキャラクター「 #デルタもん 」発表。AI時代のIPの新しいカタチ』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.2.1
「先進テックで未来の生活はもっと良くなる!」と信じて、Web3・AI・ガジェットなどのデイリーニュースから毎日ひとつピックアップしてご紹介しています。
新規ビジネスのアイディアのタネがほしい方、未来を想像してワクワクしたい方、読んでちょっといいなと思った方、ぜひフォロー・高評価よろしくお願いします!
■BlendAI 、AI関係の利用なら版権フリーのキャラクター「 #デルタもん 」発表
いわば「AIのためのIP」。
AIが使うなら、商用・非商用問わず利用可能なキャラクタービジネスが立ち上がりました。
IPキャラクターを立ち上げる最新の方法
キャラクターのデザインや設定があったうえで、動かしたりストーリーをつけたりする部分をファンに委ねるというIPの展開方法自体が珍しいうえ、AIで動かす、AIで歌わせるなど、AIを使って二次創作することを前提にするという点もユニークです。
キャラクターIPを立ち上げることは大変ですが、今回の方法なら版元も二次創作クリエイターも一緒になってIPを成功させようという座組みになりやすく、またAIを活用することで爆速でキャラクター作品がSNSを埋め尽くすようになるという点もマーケティング戦略的に素晴らしいと感じます。
原画は人間による手書き
「デルタもん」の原画は人間による手書きでAIは使われていません。細かな設定、細部のこだわりを形作るには現状の「AIガチャ」では難しく、手書きのほうが適しています。
原画はこのように紙に描かれています。CGですらありません。
手書きのキャラクターIPを、AIとUGC(User Generated Contents=みんなで作る)という今っぽい手法で普及させるというバランスが見事です。
立ち上げの経緯や「デルタもん」命名の由来など、文脈のディテールが逐一興味深いです。組み立てがエレガントで惚れ惚れします。
投稿キャンペーンも実施中
「デルタもん」を使ったAI投稿コンテストも始まっています。
すでに多くの作品が投稿されていますが、「賞金はアマギフ44円(デルタもんの時給)」という設定も最高です。お金目当てではなく本当に楽しんでくれるファンを作りたいという想いも伝わりますし、参加者もこの設定自体を楽しめる人が厳選されます。
原画を維持するLoRAモデルを使っても「デルタもん」を再現すること自体がAIアート的に高難度なうえ、「鳥と戯れているイラスト」というお題もクリアしなければならないというトライのし甲斐があるハードルの高さ。むしろこの難しさが燃えます。
投稿キャンペーンのお題とは別に、ファンアートもたくさん投稿されています。
素晴らしく滑らかにダンスしたり、
たくさんの「デルタもん」をGIFアニメーションにしてガチャにしたり、
リアル方向に振ったりと、クリエイターの発想力でどんどん広まっています。
AI×UGC=IPキャラクターの新しいカタチ
旧来のIPは、テレビ番組発であったり、マンガやゲームのキャラクターがベースであることが多く、また、ファンによる二次創作はグレーゾーンでした。
「デルタもん」は最初からAIを使ったUGCによる二次創作を前提としていますし、商用利用すらOKという方法を採っています。非常に今っぽく新しいやり方です。
名前が似ている「くまモン」も、キャラクターIPの中では比較的自由度が高いレギュレーションで他者に使ってもらうことを前提にしたことから、日本全国さまざまなところで目にするようになりました。
「デルタもん」が挑戦するAI×UGCによるIPキャラクターの新しいカタチが成功すれば、他のIPの展開方法やIPを使ったマーケティングの仕方にも大きな影響を与えるでしょう。
「デルタもん」に続けてギリシャ文字シリーズのキャラクターがどんどん出てくるとのことです。次はイプシロン→イプシもん、かもしれませんし、
COVID-19変異株由来ということならオミクロン→オミクもんかもしれません。
次の名前やキャラクター設定を想像してしまうあたりも、まんまと乗せられてしまって上手だなぁと感心しきりです。