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『自宅に処方薬が届く「楽天ヘルスケア ヨヤクスリ」を実際に使ってみたトラブル記録』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2024.10.31
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■自宅に処方薬が届く「楽天ヘルスケア ヨヤクスリ」を実際に使ってみたトラブル記録
9月22日に、処方薬が自宅に届く、いわば「処方薬EC」とも言えるAmazonファーマシー・楽天ヘルスケア ヨヤクスリ(以下楽天ヨヤクスリと呼びます)があることをご紹介しました。毎月かかりつけ医で薬を処方してもらっている私にとっては非常に便利なサービスです。
今回私は楽天ヨヤクスリを実際に使ってみました。
いくつかのトラブルに見舞われましたが、結果とても便利だということはよくわかりました。
どんなトラブルがあったのか、これから「処方薬EC」を使おうとする方の参考になるように整理してお伝えしたいと思います。
処方薬ECのメリット
その前に、「処方薬EC」のメリットを整理しておきます。
時間の節約:処方箋を事前に送信し、自宅配送や薬局での受取予約ができるため、薬局までの移動時間や薬を受け取るまでの待ち時間がなくなります。
オンラインの服薬指導:対面での指導(薬の説明を聞くのが主)が、オンラインで行われます。話す内容は同じですが、オンライン服薬指導を受ける時間を指定・予約でき、自分の予定に合わせられるようになります。
キャッシュレス決済:オンラインでの支払いが可能で、現金を用意する必要がありません。
ポイント獲得:キャッシュレス決済でECのポイントが貯まります。
私の場合は、現金しか使えない最寄りの処方せん薬局を避け、車で15分かかるクレジットカードが使える処方せん薬局に通っていました。ここはアプリで処方せんの写真を撮影して送り、調剤が完了すると通知が届く、というサービスも提供していました。
つまり、「処方薬EC」を使うことで
時間の節約:薬局までの往復30分の時間が節約できるようになります。また、薬局の営業時間(平日+土曜の18時30分まで、日曜祝日は休業)に縛られることもなくなります。
オンラインの服薬指導:自宅で、自分の都合のいい時間にオンラインで服薬指導が受けられます。仕事の合間が多いので指定時間に確実に受けられるのが利点です。
キャッシュレス決済:楽天IDに紐づけているクレジットカードで決済されるので、楽天市場で買い物をしている人はカード番号を登録する作業も不要です。
ポイント獲得:初回利用後のアンケート回答で200楽天ポイントがもらえるキャンペーンが開催されていました。カード決済分のポイントは通常通りです。
これらのメリットを享受できます。
この動画にまとめられていることは、全部その通りだなぁと実感しました。特に時間の融通が利くのが助かります。
楽天ヨヤクスリを初めて使って発生したトラブルまとめ
待ち時間なく自宅に処方薬が届き、キャッシュレスでポイントも貯まる、と良いことづくめな「処方薬EC」ですが、実際に使ってみていくつかのトラブルに見舞われました。
0.前回、紙の処方せんを受け取って利用できなくなった
クリニックで紙の処方せんを「受け取ってしまった」ことで利用できなくなったトラブルを前回お伝えしました。
原則、病院から処方せん原本を指定の場所に送ってもらう必要があり、患者が紙の処方せんを受け取ってしまうと、自分で郵送手続きをしなければならなくなります。
郵送手続きのために封筒と切手を買いに行きポストに投函する手間をかけるなら、自宅に処方薬が郵送される便利さ以上に手間が増え、利用する意味がなくなってしまいます。
必ず、処方せんを受け取る前に、「処方薬EC」を使う旨を申し出ましょう。
1.クリニックで受付の人が混乱した
かかりつけ医院が相当アナログだということもあって、楽天ヨヤクスリを使いたいと説明書を渡したら最初ポカンとされました。
![](https://assets.st-note.com/img/1730334494-uSGKZ1nfEaHT8VidAc43hXq0.png?width=1200)
楽天ヨヤクスリのアプリには、医療機関に向けた説明書が掲載されています。スマホでこの画面を見せたのですが、まず読んで内容を理解してもらうのにかなりの時間がかかりました。
ヨヤクスリ薬局に電話をかけて説明や質問などやりとりをしたこともあり、相当待たされました。電話が混雑して繋がらなかったことも時間がかかった原因でした。
このようにクリニック側が不慣れだと、受付での待ち時間が大幅に長くなる恐れがあります。
それでも、丁寧に対応してもらい、結果ちゃんと利用できました。断られなかったのはありがたかったです。
2.電子カルテ非対応だと処方せんの郵送代が別途かかる
処方せん原本を薬局に送ることは「処方薬EC」でも必要です。
医療機関から直接、楽天ヨヤクスリに処方せん原本を送る必要があるのですが、電子カルテに対応していないアナログなクリニックだと、紙の処方せんをFAXでまず送り、その後に郵送することが必要です。
ちなみにAmazonファーマシーは電子カルテ限定なので、医療機関が電子カルテに対応していないと利用できません。
うちのかかりつけ医院は、キャッシュレス支払いにも対応していないほどアナログです。当然のように電子カルテにも対応していません。
電子カルテに対応しているクリニックなら、FAX・郵送は不要です。しかし、紙の処方せんのクリニックの場合は郵送代を別途患者に請求されます。
郵送代は先ごろ値上げされて110円になりました。封筒代も別に必要ですし、切手を買う際に現金も必要です。郵便局やコンビニに行く時間、ポストに投函しに行く時間もかかります。
電子カルテに対応していないクリニックで「処方薬EC」を使うと、利点の多くを失います。
楽天ヨヤクスリの服薬指導の時に電子カルテの普及率を尋ねてみました。「統計情報を持っているわけではないので個人の感覚だが、半数以上のクリニックは電子カルテに対応している印象。処方薬ECが新しいサービスなので、これまでは電子カルテに対応していない医院からの利用はほとんどなかった。」とのこと。
電子カルテに対応しないと診療報酬の点数が下がるなどのペナルティ施策は打たれているものの、初期費用がかかる、時間がかかる、デジタルに弱いなどでアナログなままの医療機関がまだまだあります。
今回は楽天ヨヤクスリの方と相談をして、本来は医療機関に提供される郵送用の封筒を私個人に送ってもらい、次回以降に使うことにしました。住所が書いてあり、切手を貼るだけになるため、かかりつけ医院での混乱を少しでも減らせます。これは例外対応なので推奨はしませんが、医療機関で断られるならアリな対応かもしれません。
3.在庫切れの薬があると最悪キャンセルになる
これはどの処方せん薬局でも同じなのですが、処方された薬を在庫していないことがあります。
![](https://assets.st-note.com/img/1730336021-WEpkGBQJ61RqOM8YhvblfNtr.png?width=1200)
楽天ヨヤクスリでは13時までに服薬指導まで完了すると、最速で翌日には薬が届くと謳っていますが、在庫切れの薬があると、入荷まで待たされます。
かかりつけ医は特に、最寄りの薬局で処方されることを前提に薬を選びます。最寄りの薬局には在庫があるけれど、他の薬局にはない、ということがよく起きます。
特に咳止めや痰切りの類が製薬メーカーの出荷が少ないらしく、よく在庫切れに遭います。今回の楽天ヨヤクスリでも在庫が切れていました。
今回は卸から翌日に入荷できることになったのでよかったのですが、次回入荷されるかはわからないとのことでした。
処方薬は、ひとつでも処方できない薬があると、残りの薬だけ処方するということが禁止されているそうです。在庫切れの薬が処方せんに混じっていると、最悪キャンセルになります。
できるだけ代替薬に切り替えるように医者と相談するとのことですが、キャンセルされると、またクリニックに戻って処方せんをもらい直して別の薬局に行くことになります。
4.郵送できない薬もある
楽天ヨヤクスリのオンライン服薬指導の時に伺ったのですが、強力な咳止めの「コデインリン酸塩散」は、25mgを超えるものは郵送できないとのことです。
薬によっては郵送できないものがあり、郵送できないものが1点でも混じっているとキャンセルになります。キャンセルになるとクリニックに戻ることになるのは前述の通りです。
「処方薬EC」を使う場合は、事前に郵送不可能なものが混じっていないかを先生と相談した方がよいでしょう。
それでも「処方薬EC」は便利!
かかりつけ医が電子カルテに対応していないので、郵送作業と切手代110円がかかるのが不便ですが、それでも往復30分薬局に車で行くことを考えると便利だと感じました。
切手と封筒を事前に手に入れておけば、時間に束縛されることがなくなるのが大きなメリットです。
あとは、うちのかかりつけ医の電子カルテ対応を強く強くプッシュし続けます。キャッシュレス支払いにも対応できない、Wi-Fi導入も何カ月もかかるという状態ですから、いつになるかわかりませんが。