『E-Inkディスプレイ搭載のiPhone 15 Pro向けケース登場。スマホケースがメディア化する未来』~【web3&AI-テックビジネスのアイディアのタネ】2023.12.20
■E-Inkディスプレイ搭載のiPhone 15 Pro向けケース、クラウドファンディングで登場
スマホの背面に推しのステッカーや友だちと撮ったプリクラなどを入れている人は多く見かけます。
うちの長男も、ヒップホップグループ「Creepy Nuts 」とプロントのコラボキャンペーンで貰えたオリジナルステッカーを透明なスマホケースに挟んでいます。
ステッカーを挟みたいからケースはクリア一択!という人も多いのではないでしょうか。
この「推しをスマホケースに仕込む」というところに着目し、バッテリー不要のカラーE-Inkディスプレイを内蔵させたiPhone15 Pro、iPhone 15 Pro Max用のケースのクラウドファンディングが実施中です。
専用アプリとNFCで画像を更新、バッテリー不要
推しのステッカーも、たまには入れ替えたいもの。
なんなら、その日の気分で絵柄を変えられたら今日も一日頑張ろう!って気分になるかもしれません。
操作もこれだけです。アプリを入れ終わった後の日常ルーチンでは、画像を選んで反映させるだけ。ご覧の通りカラー表示にも対応しています。
磁石で貼り付くスタンドやワイヤレス充電を使っている人も増えてきていますが、もしかするとMagSafeは使えなくなるかもしれません。E-Inkディスプレイが邪魔して磁力が弱まったり、E-Inkディスプレイが壊れる原因になるような予想はありますが、クラファンサイトにはMagSafeについて「使える」とも「使えない」とも記載がありませんでした。
ファンクラブ向け、NFT対応など拡張に期待
E-Inkを使って画像更新できるケースというハードウェアも面白いですが、その上で展開するファンビジネスはアイディア次第でもっと面白いことができそうです。
たとえば、推しの写真やイラストなどが公式に用意されていて、このGeniCase用に使えるなら、「今日の推し写真」に変えるのも毎日の楽しみになりそうです。
「fandao」のように推し写真をNFTとして公式販売するマーケットプレイスも登場していますし、MetamaskなどのウォレットとGeniCaseアプリが連携して購入済みNFTを表示できる機能が備わったら、NFTの楽しみ方も身近になります。
「fandao」のように1点1点販売するよりも、ファンクラブの会員であれば選び放題、自動更新のサブスク型のほうが今っぽいですね。
ファンクラブの規模によっては、このGeniCaseをファンクラブの入会特典にしてもいいんじゃないでしょうか。画像更新アプリをファンクラブ専用にカスタマイズして「退会するまでは推し画像が使い放題」とすれば、退会抑止・リテンション対策にもなります。
動画対応や全面E-Inkでハンドバッグ風にも
GeniCaseはクリアケースにステッカーを挟みこむメタファーになっていますが、せっかくなので全面液晶になるといいなと思います。
折りたたみスマホの2面液晶を外側に使って、スマホをハンドバッグ風にしてしまう製品も登場しています。スマホの液晶そのものですから、上記の動画のようにチェーンとチャームが揺れるアニメーションを映せたりなど超凝った演出もできます。
これはさすがにスマホとしてのバッテリーが持ちませんし、E-Inkディスプレイの現状の画質はまだまだですが、
と、カラーE-Inkディスプレイも年々進化してるようです。
E-Inkでスマホケースがメディア化する未来
数年後にはスマホケースもE-Ink搭載が当たり前になっている未来がくれば、新しい画像市場が生まれるでしょう。
新しいメディアができれば、そのうえに乗っかるコンテンツも広告もビジネスになっていきます。
スマホケース向けの推し画像マーケットプレイス、画像や動画の生成AI対応、天気予報が更新され続けるスマホケースなど、アイディアはたくさん思いつきます。
スマホは電車の中などで他人に見られるものです。ケースに挟んだステッカーで「今はやっぱり呪術廻戦は流行ってるなー」と感じることもありますが、E-Inkケースが普及すれば一層、スマホケースでブームを知る、ブームを広げる「スマホケースのメディア化」が進むはずです。