■現実資産(RWA)トークン化が暗号資産市場に及ぼすインパクトとは
よく取り上げるRWA(Real World Assets)のトークン化ですが、世界中で注目されてはいるけれどRWAブームになるほどのスピード感がないのが実情。
可能性を感じた先輩方が挑戦して洗い出した課題は学びになります。
先日ご紹介した「鑑定業」もRWA普及にまつわる課題のひとつです。コレクターズアイテムにはニセモノが生まれ、真贋鑑定ができないとRWAトークンを安心して買えません。
RWAトークンを通じてコレクターズアイテムを取引しやすくするマーケットプレイスのシステム自体は比較的簡単に作れますが、真贋鑑定の仕組みは一朝一夕には構築できません。
先日開催されたWebXでの「モノのトークン化:RWAトークンが暗号資産市場の次のステップか?」のパネルディスカッションでは、会計制度や税制など法整備が追いついていないことの課題が挙がりました。
他にもいくつか重要な課題が挙げられています。
MakerDAOによるRWAトークン化課題まとめ
上記ツイートで紹介されている記事はこちら↓
GPT-4で英文記事を要約
・・・と、Bing ChatのGPT-4にURLを渡して要約してもらいました。
たったこれだけのプロンプトです。
続けて尋ねます。
得られた解答は以下の通りです。
今回のWebXでのトークセッションで挙げられた課題も含みますが、こちらの方が幅広く課題が挙げられています。
オフチェーン資産・流動性の低さ・法整備・事業者の信頼性
MakerDAOが挙げた4つの課題はどれも興味深いものです。
オフチェーン資産であるRWAは、例えば不動産は法務局に登記データとして記録されているものが正なので、RWAトークンだけを売買しても不動産登記データと連動しないことが課題です。
RWAトークン化は現物資産の流動性の低さを解決することを目指しているはずなのに、流動性が低いことが課題だと言っています。
暗号資産で取引すること、NFTとして売買することに対応できる人が多くないことも原因でしょうか。
トークセッションで挙げられていたのはこの部分です。RWAトークン化に限らずブロックチェーン界隈のサービスは法規制を確認するためのコストが膨大にかかるのは、ブロックチェーンゲームを開発している私の経験の中でも痛感しています。
トークンが本当に現物資産とペッグされているのか、チェーンそのものが将来にわたって維持されるのか、サービス事業者が詐欺業者ではないか、など、かなり根本的な信頼性の部分に課題があるのは確かに現状そうです。
Web3の思想性から中央集権型のサービスを避ける傾向にあるため、免許事業にしたり大手企業の運営ではない方法を貯めそうとすることも、RWAトークン化の普及が遅い一因かもしれません。
MakerDAOがRWAトークン化を活用する理由
追加でGPT-4に尋ねてみました。
得られた解答は以下の通りです。
なるほど。RWAのトークン化によって現物資産の流動性や透明性を高めること自体が目的ではなく、MakerDAOという組織やDaiトークンの価値を安定化させることが目的だと。
確かにステーブルコインはLUNA崩壊の例もあり不安視されていますから、現物資産を裏付けに持つことは大きな安心材料です。
ペイパルもステーブルコインを発行・販売で得た法定通貨を投資に回すことで利回りを得るビジネスを始めました。
日本だと無免許の事業者が預かり資産で投資するのは禁止されているような気がしますが、預かり資産扱いではないのか、アメリカでは禁止されていないのか、ちょっと怖いと感じます。
ステーブルコインの裏付け資産にRWAトークン化を活用する方向より、RWAトークン化自体で社会課題を解決するほうに個人的には興味を持ちます。
「RWAトークン化は流動性が低い」が一番衝撃的でした。Web3のハードルの高さをいかに下げられるかが大きな課題です。