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『TwitterでNFT売買機能を実装へ。NFTが一気に社会普及しTwitterがECサイトになる?』~【新しいweb3ビジネスのアイディアのタネ】2022.10.29
■ツイッター、ツイートからのNFT売買機能を実装へ
「NFT Tweet Tiles」という新機能はソラナNFT電子市場のMagic Eden、イーサリアム系NFT電子市場Rarible、Flowブロックチェーン開発企業Dapper Labs、スポーツ系デジタルコレクタブルプラットフォームJump.tradeの4社と提携し実現するもの。
現時点はテスト段階で、上述の電子市場に対応したリンクからNFTのクリエイターやタイトルの詳細が表示されることになる。また、Decryptがツイッター関係者に取材したところ、NFT売買で対応するブロックチェーンは広範にわたり、イーサリアムやソラナ、ポリゴン、フローなども含まれるという。
Twitterが今回発表したのは「NFT Tweet Tiles」というサービスです。Twitter上でNFTプロジェクトのPRはたくさん行われています。
そのPRでは画像としてNFTを張り付けてURLリンクで誘導するというカタチだったのを、NFTマーケットプレイス側からTwitter Card形式でシェアしNFTの画像を大きく表示できるようにした機能のようです。
今回はソラナ基盤の「Magic Eden」、イーサリアム基盤の「Rarible」、Flow基盤の「Dapper Labs」、スポーツ特化の「Jump.trade」と提携したと発表されており、OpenSeaは含まれていません。
■Twitterではあくまでも「NFTの表示とリンク」まで
Now testing: NFT Tweet Tiles 🚀
— Twitter Dev (@TwitterDev) October 27, 2022
Some links to NFTs on @rarible, @MagicEden, @dapperlabs and @Jumptradenft will now show you a larger picture of the NFT alongside details like the title and creator. One more step in our journey to let developers impact the Tweet experience. pic.twitter.com/AkBisciB1i
Twitter開発チームからのツイートを見ると、NFTアートが大きく表示され「See on Marketplace」というボタンが設置されていることがわかります。
「ツイートからのNFT売買機能」に違いはないのですが、Twitter上で直接購入できるわけではなく、あくまでもNFTマーケットプレイスにリンクを張るだけのようです。
Testing https://t.co/Ls7eU8vx3b
— silv.eth (@mattsilv) October 27, 2022
もうこの機能は使えるようで、テストアップしているユーザーが数名いました。Twitter上ではTwitter Devが載せていたスクリーンショットのようにCard形式で表示され、外部のNFTマーケットプレイスにリンクされるようになっていました。
実際には「See on Marketplace」ではなく「View on Magic Eden」と表記されていました。対応するNFTマーケットプレイス4社への配慮だったのでしょう。
■「対応するウォレット」とあるが?
また対応するウォレットは、コインベースウォレット(Coinbase Wallet)、メタマスク(MetaMask)、レインボー(Rainbow)、アージェント(Argent)、トラスト(Trust)、レジャーライブ(Ledger Live)となっている。
あたらしい経済のニュース記事には「対応するウォレット」とあり6種類の名前が挙がっています。しかし今のところNFT Tweet Tilesでウォレットをどのように使うのかはニュース記事には説明がなく、少しTwitterを掘ってみても該当する情報は見つけられませんでした。
25日には外部開発者がツイッターが入出金可能なプロトタイプ仮想通貨ウォレットを開発していることを指摘した。
とありますのでTwitter自身がセルフカストディウォレットを内蔵させるか、外部ウォレットを接続できるようにすることを想像しています。そうなればTwitter Cardとして「見せる」だけでなくTwitter上で直接購入できるようになるのかもしれません。
■AppStoreのNFTガイドラインは大丈夫?
今回の更新では『アプリはボタン・外部リンク・アプリ内購入以外の購入メカニズムへとユーザーを誘導するような行動喚起を含んではならない』とも説明されています。
NFTマーケットプレイスにリンクを張り、NFTマーケットプレイスでの購入を促すNFT Tweet Tilesはこのガイドラインに抵触しないのでしょうか?
Twitter Cardという機能はNFTに限った話ではなくAmazonの商品リンクも同じ仕組みで今までもずっと提供されてきたものなので、NFTだから禁止ということにはならないだろうとは思います。
このやり方が許されるなら、例えばNFTを扱うブロックチェーンゲームでNFTの売買をMagic Edenに任せてリンクを張ったり、一度商品リンクをツイートしてゲーム内に「ツイートを表示」させることで回避するなんて裏技もできるのかもしれません。チャレンジャー求む。
■TwitterがECサイト状態になりNFTが一気に普及する可能性
あくまでも想像ですが、今回のNFT Tweet Tilesは手始めで、将来的にはTwitter上で直接NFTを購入できるようにするのではないかと想像します。
NFTアートだけでなく、ブロックチェーンゲーム用のNFTアイテムの売買、音楽ライブや映画などのNFTチケットの売買、不動産の所有権NFTの売買、商品引換券としてNFTをTwitterに出品して売買など、すべてのものがNFTとしてTwitter上で売り買いされるようになり、SNSからECサイトにピボットすると想像するとNFTの社会浸透が一気に進む可能性にワクワクを感じます。
人のつながりとPR・宣伝が効果的にできるというTwitter、SNSの強みを活かしたECサイトをNFTを通じて構築するとなると、広告に依存していたTwitterの収益力は一気に高まるでしょう。
イーロン・マスクのTwitter社買収もちょうど完了しましたし、従来型SNSからの変革はきっとやってくると思います。
ただ詐欺プロジェクトの被害も一気に増えそうです。NFTマーケットプレイス側が一定の審査はしているでしょうが、完全ではありません。気軽に買えるぶん、ラグプルや偽物の出品なども心配です。
あまり被害がひどいとNFTの普及にブレーキがかかってしまいますので、真っ当なNFTだけが取引される仕組みと同時にTwitter上でのNFT売買が普及していくといいなと思います。