新潟プロレス大賞2021
今年もまちなかステージ「よろっとローサ」にて新潟プロレス大賞公開審議会が開催されました。
新潟プロレス大賞とは、新潟で行われたプロレス興行、イベント、起きた出来事も含めて最も素晴らしいものを勝手に決める賞です。
大きい団体の「1地方興行」とインディーズ団体の「ビッグマッチ」であれば、インディーズ団体のビッグマッチのほうが感動するだろ?というものが本来の趣旨。ただ、昔から新潟はメジャー団体でもいいカードが組まれることが多く、素直にメジャー団体が受賞することがあります。
ノミネートを森下、金子ボボ、高橋なんぐ、獣神さん、ハンチング加藤の5人で行い、投票は上記5名に会場のお客様が加わり、多数決で決定します。
単純にプロレスの内容というよりは、ストーリーが重要視される傾向にあります。地方はストーリーの通過点であることが多く、メインストリームが新潟で起きること自体が貴重だからです。
では、今年のノミネートから。
1 7/24新潟プロレス黒埼市民会館大会
東京オリンピック開会式の翌日に行われたこの大会。
開会式ではバッハ会長のスピーチが13分あり、それがメチャクチャ冷めるとネタになっておりました。
そして、この大会では珍しくグレート小鹿会長のオープニングスピーチが。
珍しい始まり方だったので会場はソワソワ。そして、、、小鹿会長のスピーチも長い。なんとバッハ会長越えの15分!!
オリンピックすらも越えてくる小鹿会長のすさまじさ。
プロレスの試合前にそんな長めのスピーチが挟まることは見たことありません。
大会も少しフワッとした立ち上がりでしたが、選手のファイトによりお客さんも大喜び。よい大会になりました。
2、 1/23 新潟プロレス黒埼市民会館大会
久しぶりに新潟プロレス観戦に来た高橋なんぐ。
すると、隣の席にはラジオのリスナーさんが。
「私、初めて見るので解説してもらえますか?」
快諾したなんぐ。しかし、それが裏目に出るとは。
休憩中に矢継ぎ早な質問が。
「これって結果決まっているんですか?」
「なんでロープに飛ばしたら返ってくるんですか?」
「なんぐさんも結果知っているんですか?」
「なんで反則してもレフェリーが注意しないんですか?」
プロレスファンとして、とても難しい質問をぶつけられます。
自身でも満足できない答えでお茶を濁すと、気まずい雰囲気に。
後味の悪さを残しつつ、大会は終了。
帰ろうとしたところで、森下リングアナウンサーに呼び止められる。
「えっ?招待なのに何も買わないで帰るの??」
言われると何かを買わなければいけなくなります。
手頃な新潟プロレスコーヒーを手に取り購入。
それを見た森下リングアナ。
「一番安いの買うなんてけちーーーー!」
気分は上向くことなく会場をあとにした高橋なんぐでした。
3 11/21 新潟プロレス粟島大会
新潟県の島といえば、、、佐渡島ですよね。
でも、もう一つあるんです。それが粟島。
2019年の時点で人口353人。栄えている島とは言えませんが、それがむしろ良さだったりします。
そんな粟島で初のプロレスが行われました。
新潟プロレス粟島大会です。
選手にとっても新鮮だったようで、、、
参戦した木高イサミ選手のTwitterでは
と。
熊殺し、牛殺しはいましたが、タコ殺しに会えるとは、、、
試合は大盛り上がり。ほぼ全島民が駆けつけてくれて大成功をおさめました。
シマ重野選手にとっても「新潟プロレスがなければ粟島でプロレスが行われることはおそらくなかった。新潟プロレスを立ち上げてよかったと強く実感できた大会」と。
ローカルの素晴らしさがつまった大会になりました。
4 6/27センダイガールズ女子プロレスBIG SHOW in 新潟
新潟出身、「女子プロレス界の横綱」里村明衣子選手がイギリスのWWE NXTUKへ。
海外移籍という素晴らしいニュースであると同時に「これからのセンダイガールズはどうなる!?」という気になる部分も。
里村選手の壮行試合がこちらのビッグマッチ。
里村選手が、そしてセンダイガールズが何を見せるのか注目が集まりました。
試合終了後、見終わった感想は、、、
「仙女すげぇな!!」でした。
セミは仙女vsMarvelousのタッグベルトを賭けた対抗戦。女子プロNO.1のパワーファイター橋本選手と女子プロNO.1のスタミナを持つ桃野選手。
個性と対抗心を前面に押し出してのバッチバチなド迫力ファイト。これからの仙女を明るく照らす名勝負になりました。
そしてメイン。
プロレスの素晴らしさ、奥深さを四人それぞれがそれぞれの方法で魅せてくれました。
僕は試合後に居酒屋に行き、プロレス仲間と語りたくなる大会こそがよい興行だと思っています。
(実際にはウイルス禍により難しいですが、、、)
まさに語りたくなる、素晴らしい大会となりました。
5 8/28 新潟プロレス黒埼市民会館大会
新潟プロレス10周年イヤー。この一年を引っ張ったのは若い力でした。
菊水酒造さんが立ち上げた「若獅子菊水杯」。
初代チャンピオンを決定するためトーナメントを一年かけて開催。
その準決勝がこの大会で行われました。
キャリアの短さを若さ、勢い、気持ちでカバー。どちらの試合も白熱しました!
そして、その勝利者には菊水酒造さんから勝利者賞が。
あれ、開いてる、、、
一回あけて、テープでとめなおしてる。。。
理由を聞いたら「試合前にグレート小鹿会長が飲もうとしてました!なんとかとめたので、本数は減っていません!!」
とのことでした。
若獅子も元気ですが、小鹿会長も負けずに元気です!!
6 11/7 DDT「D王 GRAND PRIX 2021 Ⅱ in Niigata」新潟・万代島多目的広場大かま大会
それは、新潟名物スペシャル6人タッグマッチで起きたシーンでした。
正攻法では相手の秋山準選手に勝てない、とスーパーササダンゴマシン選手は奇策に出ます。
タッチをコーナーで待つ秋山選手の足元にリング下からこっそり近づき、ヒモで足とコーナーを固定したのです。
それに気づいていない秋山選手。タッチし、全員をなぎ倒そうとする!!
しかし足が前に進まず倒れます。大成功!!
最終的には健闘およばず、スーパーササダンゴマシン選手はエクスプロイダーの体勢に入った時点でギブアップ。秋山組の勝利となりました。
と、いう試合だったのですが高木大社長があることに気づきました。
あの三沢光晴選手がDDTに一度だけ上がったことがあるのです。
それが2007.12.9の新潟フェイズ大会。
新潟におけるインディープロレスの聖地「新潟フェイズ」の閉館が決まり、それを惜しむ形で開催された大会です。
本来は偽沢光晴として一宮章一選手が出場予定でした。しかし、一宮選手は病気のため欠場。
そして、会場の誰も知らされずに本物の三沢選手が登場したのです!!粋すぎる。
驚いたのは対戦相手も同様。勝てるわけないとマッスル坂井選手が、ロープと足を結ぶという奇策に出たのです。最終的には健闘むなしく敗れる結果にはなりましたが。
余談ですが、その恩を高木社長は忘れることはありませんでした。NOAHの社長就任もそれを返すためだったそうです。
現在のプロレスシーンにも影響を与える出来事が新潟で起きていた。そして、それを王道最強の相手で再現してみせた。その会場が新潟フェイズからすぐの大かま。
プロレスファンの心をくすぐる大会となりました。
7 11.7新潟プロレス旗揚げ10周年記念大会「ULTIMATE BATTLE」産業振興センター
大トリはやはりこの大会じゃないでしょうか。
新潟プロレスがついに10周年。その歩みを結集させたのがこの記念大会です。
花道や大型スクリーン、ド派手な演出、そして満員のお客さん。
それに相まって全ての試合がアツい。
ものすごい熱量が産業振興センターに集まっていました。
昨今のプロレス業界は新型ウイルスとの闘いを余儀なくされています。
規模が縮小したり、観客が少なかったり、声援がないために盛り上がりに欠けたり。
ここ2年はそういう「見えない敵」とのバトルをしているわけです。
逆に言えば、観客に「ウイルス禍を忘れられる」時間を提供することが、最も勝利を掴んだ大会と言えるのではないでしょうか。
この10周年記念大会は間違いなくそういう時間を共有できました。
選手もスタッフも観客の皆さんも、全員が目をキラキラさせてこのお祭りを楽しんでいました。
そして新潟プロレスの「その先」にワクワクすることが出来ました。
節目であり、新たな始まりでもある。
感動と希望が詰まった大会となりました。
いやー、なかなかの文量になってしまいました。
最後まで見ていただけているのでしょうか。
それではいよいよ大賞の発表です。
2021新潟プロレス大賞の受賞は、、、、
6 11/7 DDT「D王 GRAND PRIX 2021 Ⅱ in Niigata」新潟・万代島多目的広場大かま大会
となりました!!
おめでとうございます。
「新潟フェイズ」「三沢光晴選手」というパワーワードが会場に集まった審査員(お客さん)の心を掴んだようでした。
しかし、今回も接戦でした。
このウイルス禍でこれだけのノミネートが出たこと自体が凄いことだと思います。
すべての新潟のプロレス関係者に感謝と尊敬をお送りいたします。
2022も皆さまにとってよいプロレスライフでありますように!!