レモリンサワーザイル
『レモンサワー2500杯を空けた』
そう、これはファンなら誰しもが耳にしたことがあるであろう、EXILEがライブの打ち上げでスタッフと共に築き上げた伝説である。
子供の頃、僕は親の影響でEXILEに恋をした。
そして確か高校生の頃、このエピソードをテレビで目の当たりにした。
これを見た僕は、EXILEのビジュアルでも歌でもダンスでもなく、
『酒豪っぷり』に憧れた。
『僕もEXILEみたいにお酒がいっぱい飲める男に、酒XILEになるんだ!』
と胸に誓った。ような気がする。
ハタチを迎えた頃、コンビニで氷結レモンを買い、僕の酒XILEへの旅が幕を開けた。
10分後、、、
まだ半分は残っているであろう缶を片手に、腹痛に襲われ撃沈した。
缶に取り残されたアルコール達の『ざまあみろ』という声が僕の胃に脈を打ち、僕のデビュー戦は『乾杯』で始まり、『完敗』で終わった。
その後も幾度となく氷結レモンに挑み続けたが、結果は同じ。
僕は遂に氷結レモン恐怖症に陥った。
しかしそんな僕に転機が訪れた。
そこら辺の居酒屋にある生搾りレモンサワーとの出会いだ。
程よい酸味とアルコールにココロオドル。
『これはいける!!!』
この生搾りレモンサワーに目をつけた僕は、飲み会のたびに密かに生搾りレモンサワー特訓を続けた。
そして同期との忘年会で、自らの限界に挑むことを決意した。
『忘年会が終わるまで生搾りレモンサワーを飲み続けて一皮剥ける!』
1杯、2杯、3杯、、、
一皮剥ける時が刻一刻と近づく。
しかし9杯目に突入した直後に異変は起きた。
『くちびるが痛い!!!』
そう、アルコールではなく酸味によってくちびるが限界を迎え、僕の挑戦は終わった。
そして僕はこの答えにたどり着いた。
『EXILEは"酒豪"である以前に"くちびるオバケ"だ!』
僕とレモンサワーとEXILEの旅路はまだまだ果てしなく続いてく、、、
氷結レモンという猛者との戦を避けながら、、、