
1日23kgのロボット収穫を達成しました
こんにちは。トクイテンの森です。
今回の記事は収穫ロボット開発の進捗報告です。
もう一ヶ月前になりますが、2025年1月8日に現在のロボットの開発状況を確かめるために、ロボットでどれだけ多くのトマトを一度に収穫できるかを確かめる実験を行いました。
また、収穫すべきトマトのうちどの程度を収穫できているかを確かめました。

目的
トクイテン開発の吸引型ミニトマト収穫ロボットの現時点での性能を評価するため、1日の間にできるだけ多くのトマトを収穫してどの程度収穫できるのかを確かめる。
条件
トクイテンの圃場の一角で実際に出荷用に栽培されているミニトマトをバッテリーが続く限り動作させて、収穫を行う。
ロボットは以前から開発していた 吸引型収穫ロボットを農場のレールを敷いた通路で移動しながら、全自動で収穫を行う。
レールとレールの間の移動は開発者が手動で移動する。
結果
1時間の昼休みを挟んで10時頃から15時頃まで動作させたところバッテリーが枯渇して動作を停止しました。
収穫したトマトの内、選果を行った後に出荷を行いました。
収穫動作の様子は以下の動画でご確認ください。
以下は別の日に収録された収穫の様子です。
評価
全体収穫量:23.35kg
出荷に適さないトマト:10%
取り残し割合:47%
※取り残しの割合は、ロボット収穫後に取り逃がした収穫適期のトマトを人間の手で収穫を行い、人間とロボットが収穫したうち出荷可能なトマトの重量の合計を分母として、人間が収穫した収穫適期トマトの重量を分子として計算した。
まとめと今後の課題
今回はできるだけ多く取ることを目標として、結果として23kgを超えるミニトマトをロボットで収穫することができました。また、畝に実っていた収穫適期のトマトの内、半数を少し超えるトマトをロボットにより取ることができました。狙っていないトマトが吸引されてしまうことなど問題点はありますが、概ね考えた通りの動作になっていました。
この実験以前からも実証実験で収穫しているトマトは基本的に出荷しています。週2回の頻度で収穫試験をしており、毎回ロボット収穫をした1kg〜4kg程度が出荷できています。現在のところロボット収穫が原因となるクレームなどは来ていませんので、吸引時にトマトが傷む可能性への対応が功を奏しているのかなと思います。
人間1人当たり1日100kgの収穫ができると考えるとロボットによる収穫はまだまだですが、理論上とにかく1日24時間動かせば人間程度の量の収穫ができそうで、少しホッとしています。
このロボットにはまだまだ改善の余地がありますので、今後も収穫速度と収穫成功率の向上、運用の改善に取り組んでいきます。
採用
トクイテンのロボット開発に興味を持たれた技術者・研究者の方にはぜひ会社説明会に参加していただきたいです。野心あふれる開発者の応募を待っています。