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🎵音楽スケッチ🖍️牛田智大🎵

佐賀県鳥栖市民文化会館
14:00開演
ピアノのアニメの登場人物のような、華奢で繊細で儚げでありながら、少しだけ幼さを残した雰囲気の牛田さんは、静かに登場した。
椅子に座り、ハンカチで、そっと手を拭き、そのハンカチをピアノの上に置いた。会場は静寂に包まれた。牛田さんの指先がゆっくりと鍵盤に近づいた。
ショパンの「アンダンテ・スピアナートと華麗なるポロネーズ変ホ長調op 22
なだらかに始まり、私をショパンの世界に連れて行った。
次にバラード第一番から第四番。
牛田さんは、ショパンなのか?私のイメージするショパンが牛田さんと重なる。
私は今までも、沢山の演奏会で色々なショパンを聴いてきた。ショパンコンクール優勝者、入賞者。その方の人間性や生き様が音に乗って私達に届いた演奏の数々。だが、牛田智大さんのショパンは、一番ショパンそのものかも知れない、と私は密かに思いました。ショパンが生きていた時代に、タイムスリップして、演奏を聴いて涙している私が見えた。
牛田さんの演奏には、邪悪なものが一切なかった。
ショパン国際ピアノコンクールでは入賞しなかった。しかし、今日の彼の演奏はどうだ?確かにショパンが座っていた気がする。
休憩後はシューベルトのピアノソナタ第21番変ロ長調D960
口ずさみたくなる音階。あゝシューベルトいいなぁ!
牛田さんは観客に強烈なアピールを仕掛けて来ない、「どうだ!」と圧をかけても来ない。
だからなのか?私は今までで一番ショパンを感じた!
牛田さんの演奏を初めて聴いたのは、2022年九大フィルのソリストで演奏した「ラフマニノフ」のピアノ協奏曲だった。細い身体で、渾身のラフマニノフだった。あれから2年。ショパンが最も似合う牛田さんの、ショパンを、やっと聴けた!
アンコールに
ショパンの「夜想曲」、練習曲第1番、そしてシューマンの「トロイメライ」
とにかく素晴らしかった❣️
今の牛田さんにしか弾けないショパンの名曲を心に刻み、
会場を後にした。今年初のコンサート🎵

それでは、
又次回
私の音楽紀行🎵は続きます❣️

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