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0121「まっすぐ」



 30台は収容できそうなAコープの駐車場のアスファルトに大の字に寝転んで星空を眺める。目をとじて虫の声を聞く。自分の呼吸の音を確かめる。すぐそばの歩道を人が歩いてもきっと気づきはしないし、そもそもこの町のこの時間帯に人通りなんてほとんどない。車すらほとんど通らない。天に向けていた手のひらを返してアスファルトに触れる。日中太陽に当たり続けたアスファルトはまだあたたかい。生きているみたい。生きているみたい。生きているみたい。生きているみたい。生きているみたい。生きているみたい。生きているみたい。生きているみたい。生きているみたい。生きているみたい。生きているみたい。生きているみたい。生きているみたい。生きているみたい。生きているみたい。生きているみたい生きているみたい生きているみたい生きているみたい生きているみたい生きているみたい生きているみたい生きているみたいあたたかい生きているみたいまだあたたかいほとんどないほとんど通らない生きているみたい生きているみたい。生きているみたい。生きているみたい目をあける。寝てたかも。半身を起こして胸ポケットからタバコを取り、1本吸ってから立ち上がり、歩き出して駐車場を出てすぐ電柱にゆっくりぶつかってそれを目撃した人は誰もいない。夜だったからでもあるし、誰もいなかったからでもあるし、まっすぐ家まで帰ったからでもある。


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